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訪問をありがとうございます。
昨日は、午前中にケアマネ業務を行い、午後は勉強時間を設けた後、職能団体の会議と懇親会に参加しました。
以前にも書いたかもしれませんが、私は1日に1冊は最低本を読むと自分に課しています。
それで昨日読んだ本は、『「上から目線」の構造(榎本博明著)』です。
私の海馬は恐ろしく小さいので、学んだことやそこから感じた自分の意見はノートに転記しているのですが、今回はとてもおもしろかったです。
心理学・人間行動学・社会学。
この3つは、これからの私にたくさんの教えを与えてくれています。
そんなわけで、その学びをどう活かすか?についてですが、今回は私の考える社会というものについて書かせていただきます。
私自身、やみくもに本を読んでいるわけではなく、ビジョンの具現化のために学ぶことを決めているわけで☆
基本的に私は『本気で楽しみながら取り組んだものが社会のニーズとマッチしていたら、自然とそれは広がっていく』と考えています。
ただ、この情報に溢れた社会だからこそ、そのための協力者や仕掛けやタイミングというものは、大きいとも考えています。
今回、私が描いている社会、『こんな社会になったらいいなぁ』というのは、国レベルで言うと『地方分権化』、地域レベルで言うと『助け合い社会』です。
自分たちの地域を行政や一部の誰かに任せきりにするのではなく、みんなが少しずつ手間暇や優しさを出し合い過ごしやすい社会を創りましょうよ、というのが私のビジョンです。
誰でも情報を取れる時代になりそれに伴い多様化が進んだ社会では、トップダウンで全国一律に『これを目指そう!』と同じ方向を向いて進むことは困難です(高度経済成長期はそれが良かったのですが現代は困難です)。
だからこそ、その土地土地にある課題を地域が解決し、ぞれぞれが『こういう地域にしよう』と考えて創っていくことが良いと思っています(地方分権化)。
そしてそれは、行政だけが考えて行うものではなく、地域の住民と行政、必要に応じて地域の企業等も参画しながら進めていくのが良いと考えています。
そういう意味で、数年前に国が挙げた『共生社会』というのは、とても素晴らしく、個々が自分らしく過ごすことのできるチャンスをもらったと捉えています。
一方で、そんなことを言っても、今まで地域との関係を密に取ってこなかった方々にとっては、『そんなこと言ったって、どう地域と繋がれば良いのか分からないよ』というのが本音だとも思います。
実際、当区の図書館に行くとシニアの男性の姿をたくさん見かけます。
勝手にですが、『退職後に力を持て余しておられるのかな?』と思うと同時に、『その力を地域力向上に使ってくれないかな』と考えていました。
また、3年前から地域活動のお手伝いをさせていただくにあたり、様々な活動団体と知り合いましたが、多数の団体は会員が70代という現状を知りました。
そして、『地域力が思うように高まらないのは、活動を行う一歩の踏み出し方が分からないからではないか?』という仮説と、『既存の活動団体がこのまま運営をしていくと、いずれ会員の高齢化に伴い会の縮小・解散のリスクは高まるのではないか?』という懸念を抱きました。
それを防ぐため、当区の助け合い活動連絡会の方々にご協力をいただき、まずは地域の活動・ボランティア団体を地域住民に知っていただく一歩として、冊子制作に取り組んでいるのです。
この活動を行う中で、正直、『ケアマネジャーの範囲を超えている活動じゃない?』とか『それは行政や社会福祉協議会の役割じゃない?』とかお声をいただくことがあります。
が、これに対しては私は誰が行っても良いと思います。
もっと言ってしまうと、0から1をつくっていくことを行政・社会福祉協議会の方々に任せっきりにするのは、彼らにとっては酷だと思っています(組織自体が前例のないことは慎重になるため)。
だからこそ、気づいた人がバカになる。
楽しみながら自分がやりたい形で進めていき、その中で協力者を募っていけば良いのではないかと思うわけで。
その中で行政・社会福祉協議会の方々にも協力を依頼し、『みんなで』創っていけば良いと思うわけなのです。
一緒に楽しみたい人は楽しんでくれればいいし、嫌な方はご自身の力で生きていけばよい。
それを選ぶのは、地域の住民だと考えています。
社会保険の制度の中で事業をしている方はご存知でしょうが、これから保険制度は大きく転換します。
私個人は、3年後には3年の経過措置を設けて要介護2以下の方々の総合事業への転換を行うと予測しています。
また、10年以内には、共生社会の布石を活かして障害も介護保険と統合すると考えています。
これらは、現在の財政と今後の人口推移では、戦後国が行ってきた『安心社会の管理』ができなくなってきていることを示していると考えています。
だからこそ、地域での『つながり』は重要であり、『助け合い活動』が今後の地域を支えていくと考えています。
最後に。
これも良く受けるのですが、『そんなことやって加藤の利益になるの?』『そんな労力を負って本当の目的は何なの?』という質問。
これに対しては『なんで利益や損得を考えなきゃいけないの?』と思っています。
私は本当にバカなのかもしれませんが、何でも物事をマネタイズしようという考えには辟易しています。
ここで書いてしまいますが、この活動自体(冊子制作)で利益を出す気は一切ありません。
なぜなら、これはWAM助成金と当社職員の頑張りで出た報酬で給与をもらっている私の中で賄えることだから。
敢えて言えば、今後の言動を見ていただき、ケアマネジャーという職種や当社に対して信用を得ることが何よりも嬉しいです。
それ以上でも以下でもありません。
今後、次の段階に進む際には継続性を担保するため事業としても考えなければいけませんが、現段階では損得よりも次の時代に備えて、地域が困らない形を構築する方が優先だと思っています。
そのために、現在頑張って地域のために活動をしてくださっている方々と、少しの興味を持ちつつ一歩を踏み出せない方の力を掛け合わせること、そして地域力を向上していくために自分のできることはお手伝いしていきたいというのが一番の目的です。
それではダメですかね?
皆さんの地域では、どんな地域力を持っていますか?
ケアマネジャーとして、そことどんな関りを持っていますか?