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2017-04-26 21:03:00

訪問をありがとうございます。

 

今回は、本日2度目の更新のため、前置きなしで書かせていただきます。

 

 

 

ご存知の方も多いかもしれませんが、20日に『財政制度等審議会』なるものを開き、今後の社会保障についても話し合われました。

 

 


財政制度分科会(平成29年4月20日開催)資料一覧

 

 

 

これ。

 

お時間のある方もない方も、皆さん目を通していただきたいと思います。

 

最近の資料は全てカラーとなっており、とても読みやすいので、きちんと読んで自分たちの現在の立ち位置を理解することは、業界人としてとてもとても大切だと私は考えています。

 

あ、単に私がこういう資料が大好きなため、そう思っているだけですが(こういう資料を深く読み、相手は何を意図して作成したか?今後、どういう方向に持って行きたいのかを分析・予測するのが好きなのです)。

 

 

 

と、偉そうなことを書いてのけた私ですが、実はここで財務相は『現在の介護サービスは、いわゆる中小企業と比べて利益率が高く、特に訪問介護と通所介護は利益を出しすぎている!』と言っているのですね。

 

マジか!?

 

と思い、中の資料を読んだのですが、正に、彼ら特有の『数字マジック』のオンパレードでした。

 

 

 

まず、居宅介護支援事業所は、介護サービスにすらは含まれていない(居宅介護支援事業は利益率が低いから、中小企業と較べて高い利益率を出しているという結果が出せないからね)。

 

そして、いわゆる訪問看護等、医療系サービスも外されています(医療系サービスの利益率は高いから、訪問介護と通所介護を叩けなくなるからね)。

 

なぁんか、こういう卑怯な状況で、『介護サービスは利益が出ている!』『訪問介護と通所介護の利益率が高すぎる!』なんて言われてもねぇ。

 

 

 

いわゆる中小企業の給与もわからず、『介護職員の月給は平均28万円です!』とかいう数字を出しちゃう方々の情報って、いったい何なんでしょう?

 

と憤るのは現場だけで、要介護2を『軽度者としよう』と言ったり、介護職の給与を出す時だけさり気なく『医療介護職の給与』という表記にして平均値を上げたり、やることが本当にセコイと思うのですが、(しつこいけど)それは現場にいる人だけが実情を知っているのであって、結局のところ、介護に携わっていない人は、『へ〜、介護職って儲かっているんだ』と思うでしょうね。

 

納得のいかない気持ちは十分にありますが、ここで大切なことは、『彼ら(財務相)は、どういう答えを導き出したいか?』ということであり、その答えは『訪問介護と通所介護は儲かりすぎている』ということであり、今後の予測としては、『このデータを大義名分に、時期改定では訪問介護と通所介護の単価は下げるよ』ということです。

 

こういう資料って、きちんと読むと、本当に今後の向かいたい方向がわかります。

 

 

 

という感じで、突っ込みどころ満載ですが、資料の中に、さり気なく書かれている、気になる単語を発見。

 

『共生型サービス』という単語。

 

介護の平成30年度の改定部分に書かれているのですが、その後に『創設(予定)』と書かれているのですよね。

 

訪問・通所・ショートに限定してかはわかりませんが、本当にやるつもりなんですね。

 

また、現場の人情に頼るのかな?

 

どちらさまが参入するのか、興味津々です(嫌味)。

 

(補足)共生型サービス:高齢者と障害者の生活の支援を、一つの拠点で展開していくもの。

 

 

 

とまぁ、文句ばかり書いてしまいましたが、真面目な話、来年度に向けた審議会は『他人事』として捉えない方が良いと、私は思います。

 

忙しいのはわかりますが、自分たちの業界の今後のことはきちんと理解して、今後の動向を予測しながら、求められていることに力を入れていく。

 

地味ではありますし、努力の必要なことではありますが、これをしないと介護の地位はどんどん低くなっていくという危機感を抱く必要があると感じています。