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2017-03-04 22:56:00

訪問をありがとうございます。

 

今日は職能団体で、対人援助技術の勉強会に参加してきました。

 

これは、利用者役・ケアマネ役の初回面談をロールプレイし、それをiPadで撮って振り返るというものです。

 

私は今回、ケアマネジャー役をさせていただきました。

 

 

 

91歳女性。特別大きな疾病はないけれど、息子夫婦が独居を心配して同居となった方が利用者像です。

 

利用者役の方はファシリテーターに『こんな感じで演技をして』という助言を受け、利用者になりきって演技をしてくださいました。

 

そして、私に課せられた課題は、『本人の想いを汲む』と『できれば支援の情報提供をする』ということです。

 

これを7分間で行います。

 

 

 

とはいえ、普段と変わらずの面談を行うしかないのですが。

 

7分間、質問を繰り返しながら面談は終わりました。

 

そして、振り返りの時に観察者の方々、そして、ファシリテーターの方々からのコメントを受けて、私の傾向を知ることができました。

 

曰く、『会話はスムーズに流れていて、支援の情報提供まで持っていくことはできていた』。

 

利用者役の方からも、『年齢が離れている分、自分の気持ちをわかってもらえるか不安だったけど、話を真剣に聴いてくれているということがわかり、違和感なく答えることができた』と評してもらうことができました。

 

そして、課題としては『フワーと面談が終わってしまったこと』。

 

ファシリテーターの方からは、『一旦、本人が91歳まで一人暮らしをしていたことをきちんと褒めて、そこを深めてはどうか?』という助言をいただきました。

 

 

 

皆さんの意見を受けながら、これは私の無意識の課題だなぁと気付きました。

 

話の一つひとつを聴き取りながら、どこかのポイントできちんと踏み込んでいかなければならない場合も、時間を気にしてしまったのと、息子家族の様子がわからなかったので、深く踏み込めなかったのですね。

 

振り返ってみたら、普段から当事者のみとの初回面談時、特に大きな課題や緊急性のある課題のない方の場合、私は相手の話を否定せず、利用者がケアマネジャーというものに嫌悪感を抱かないよう、初回から踏み込んだ質問をすることはなく、相手の情報を受けるのみに徹している気がします。

 

結果、今回の場合は、本人の課題と感じている部分は、長男夫婦への遠慮は強く感じたものの否定する発言はなかったため、『転倒を気にして日中は自室にこもってしまっていること』と『引っ越してきたばかりで知り合いがいないこと』だったので、私は、地域のサロンか通所介護が頭に浮かび、でも、サロンは地域に根付いていない状況では利用しにくいかな?と考えながら、『通いの場がありますよ』という情報提供をしました。

 

 

 

が、そこで、新たに自分の傾向に気づき、再度、気になった部分からのロールプレイをやり直させていただきました。

 

結果、話がまるで違う方向に進んだのです。

 

91歳まで独居生活をしていたご利用者は、『まだまだ自分にはできることはたくさんある』という自負を持っています。

 

そこを一旦認め、賞賛し、具体的にどの部分ができると感じているかを、質問を重ねながら具体的に話していただきました。

 

すると、『洗濯は干しと取り込みは多少大変だけど、自分の分くらいならできると思う』とか、『自分の調理くらいならできると思うけど、火を使うことは家族に心配されている』等、利用者は自分のできると感じていることをイキイキと話してくださいました。

 

結論としては、介護保険や地域資源に関する情報提供はせずに、まずは長男夫婦を交えて、再度本人が自宅で自分の役割を持てるよう、話をしましょうということにまとまりました。

 

面談終了後、利用者役の方に、前回のロールプレイとの違いを聞くと、『家族に対して遠慮があったから言えないでいることを、ケアマネジャーが一緒についてくれることを感じたので、家族に自分の想いを話そうと思えるようになった』と評価をいただきました。

 

 

 

今回のロールプレイで、また一つ、エンパワメントの技法を学ぶことができました。

 

本当に、日々勉強ですね☆

 

皆さんは、ご自身の面談を振り返っていかがですか?