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2017-01-08 07:46:00

訪問をありがとうございます。

 

3連休の半ばで、せっかく年末年始の休日モードを4日から仕事モードに戻したのに、またしても緩んでしまった方もおられることと思います(とても良いことです♪)。

 

皆さんの本日の予定は、いかがですか?

 

 

 

さて。

 

今日は、昨日の勉強会で学んだことの一つを書きたいと思います。

 

 

 

 

介護保険制度の中でケアマネジャーの役割が、『課題を解決する人』というスタートから始まったものだからか、はたまた、給付に結び付けないと自分達の収入にならないからかはわかりません。

 

が、とにもかくにも、『課題』を確認すると、それに対する解決手段を説明してしまい、一番肝心な『課題の先にある、本人が描いているその人らしい生活の姿』の実現に向けた働きかけまでいかないところが多々あります。

 

給付に結び付けてしまえば、ケアマネジメントの質に関係なく収入は得られるわけで。

 

しかし、本来は、『その人の描いている姿』を把握し、本人の持っている力や強みを十分に把握した上で、必要な支援の手段を『補完的に』提案するという形が大切なのですよね。

 

意外に、表面的・ご本人(ご家族)が口にする『課題』は、その方が抱えている課題の一部でしかなく、そこだけを聞いて安易にサービスに結び付けてしまうのは、自立支援どころか、むしろ自立を奪ってしまうかもしれないのです。

 

これって、うっかりすると『継続可能な日常生活』を阻害する事にも繋がっているのですよね。

 

その事に気づいたやりとりがありました。

 

 

 

昨日の勉強会のロールプレイ時、私は利用者役をしました。

 

幾つかの利用者に関する情報をいただき、それを踏まえて、その場でやりとりするのです。

 

利用者役の私には、家族構成と介護力・疾病・できること・自分自身の認識・現在、気になっていることなどが書かれている情報がいただけます。

 

一方のケアマネジャー役の方には、利用者役の数分の一しか情報はありません。

 

その中で、10分間、初回面接のロールプレイを行うのです。

 

 

 

とある疾患を抱え、自分のことは自分でできていると認識している利用者。

 

だけど、部屋の汚れや埃が気になって仕方がない、という役です。

 

いただいた情報から、利用者像を作り上げ、ケアマネジャー役の方から受ける質問に答えるのですが、まぁーーー、質問に答えるのって、本当に大変だし、勇気のいることなのだと、改めて感じました。

 

ただ、疾患からその方が、自己認識と現状にズレがあることと、疾患のせいで、埃が気になってしまうことはしっかりと伝えないと、と意識して、利用者になりきりました。

 

ケアマネジャー役をしてくださった方は、本当に上手に質問をしてくださいます。

 

そして、やりとりの中で、ケアマネジャー役の方が『ヘルパーによる掃除代行』を提案しようとしていることに気がつきました。

 

でもね。

 

実は、埃が気になる方への解決方法は、介護保険だけではないのです。

 

そして、『埃が気になる=ヘルパーの掃除代行』で組んでしまうと、もしかしたら、今やっている掃除を本人がしなくなってしまう可能性があるのです。

 

その事に気付かせてくれたのが、自分達のロールプレイの姿をビデオで再確認し、その後、ファシリテーター役を行っている方とのロールプレイでした。

 

 

 

ファ:『加藤さん、加藤さんはご自身で持っている力を使って、お家の掃除をされているのですね。その上で、埃が気になってしまっているのですね?』

 

私:(頷く)

 

ファ:『ご自身で頑張ることは素晴らしいですし、ぜひ、この力は持ち続けていただきたいと思います。その上でお聞きしますが、掃除の際は何を使っていますか?』

 

私:『掃除機は重いから、モップのようなもので(床を)掃除したり、棚とかは雑巾を・・・』

 

ファ:『雑巾は十分に絞れますか?』

 

私:『いや、私はできる範囲で絞っていますが・・・』

 

ファ:『ご自身で工夫しながら雑巾絞りをしておられるのですね』

 

私:(頷く)

 

ファ:『でも、手に力が入りにくいから、雑巾を十分に絞ることは難しい』

 

私:(頷く)

 

ファ:『その上で気になる埃についてですが、簡単に埃を取ることができる掃除用具を購入し、ご自身で気になるところを掃除する方法と、ご自身でできない部分を誰かに代わりに行ってもらう方法とありますが、加藤さんはどちらが良いですか?』

 

私:『簡単に埃を取ることができる掃除用具って何ですか?』

 

ファ:『雑巾を使うと、十分に絞ることが大変かもしれません。今は市販で、棚の上の埃などが簡単に取れるモップのようなものがあるのです。これなら、埃が気になった時に、いつでも簡単に自分で掃除することができます』

 

私:(驚く)

 

ファ:『また、これからもご自身でお掃除は続けていただきながら、定期的にヘルパーさんに入ってもらって、気になる部分をきちんと掃除してもらう方法もあります』

 

 

 

長文になってしまい、すみません。

 

このやりとりは3分程度なのですが、私は本当に目からウロコでした。

 

先ず、相手の頑張っている部分を、大袈裟に褒めるわけでもなく、受け止めるという対応。

 

その上で、介護保険に安易に結びつけるのではなく、保険有無に惑わされずに『その人の課題を解決する』。

 

それも、『本人が頑張っている部分は継続する形で』。

 

ファシリテーターの方に、『どうして掃除用具という提案ができたのですか?』と聞いたら、『いや、本人が自分の力での解決に拘っていたら道具の導入が良いと思ったし、自分の認識が現状とズレがあることに気づいたのなら、人の導入に繋がると思ったから。どちらを選ぶかは利用者が選択すれば良い』との返答でした。

 

 

 

本当に勉強になります。

 

その他にも、皆さんの面談場面から、たくさんの気づきや技をいただき、『今後の面談で使わせていただこう』とウキウキしている私です。

 

この勉強会は、主体的に参加している方々なので、本当に勉強になると同時に、モチベーションがあがります。

 

そして、そんな勉強会に参加できる私は、幸せだなぁ〜、と思います。

 

 

 

皆さんは、気づきの多い勉強会に参加していますか?