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訪問をありがとうございます。
今日は、紡ぐ会の会議がありました。
次回のセミナーについての打ち合わせや今後の方向性等々を2時間ほど話し合いました。
会議で宮﨑さんがいつも主張することは、『ケアマネジャーが受講後、笑顔で帰れる研修をしたい』ということです。
年々責任ばかりが重くなるようなケアマネジャーではありますが、『個々の力を発揮させるアプローチは、そうじゃないだろう』と正面切って言い切る人は、すごいなぁ、と思います。
そして、今回も参加していただいた方々が、少しでも余計な負荷をなくして、笑って帰っていただけたら、紡ぐ会を立ち上げた宮﨑さんの想いが少しでも伝わったら、と心から思います。
微力ながら、私もできることを頑張ります☆
さて。
ケアマネジャーの職業倫理についてですが、今日はちょっと・・・いや、かなり、長くなります。
私はケアマネジャーは職業倫理は、とても大切だと考えています。
何故なら、専門職としてご利用者に情報を提供する上で、ご利用者の終末期に大きな影響を及ぼすからです。
ケアマネジャーが職業倫理を持たないで、自己の利益に走ってしまったら、それは自立(自律)支援でも利用者本位でもなんでもありません。
ただの保険営業マンです。
そうなると、ケアマネジャー自身の価値がなくなります。
第1回目の中にも書きましたが、私たちの役割は『ご利用者の自立(自律)した生活を支援すること』であり、ご利用者を幸せにすることです。
そのための倫理観を持たないでケアマネジメントを行っても、役割を全うすることはできないと思うのです。
この複雑怪奇になってしまった制度を、ご利用者やご家族が理解して、人生の終末期に希望する生活の実現に向けて意思決定や活用するためには、ケアマネジャーはなくてはならない存在です。
だからこそ、私達は自分の役割の大きさを理解することが大切なわけで。
その上で、日々の業務や判断の指標とする職業倫理は、とてもとても大切だと思うのです。
さてさて。
話は続きますが、実際のところ、ケアマネジャーにはどんな倫理が求められているのでしょうか?
日本介護支援専門員協会は、平成21年3月に『介護支援専門員倫理綱領』というものを出しています。
自立支援・利用者の権利擁護・専門的知識と技術の向上・公正中立な立場の堅持・社会的信頼の確立・秘密保持・法令遵守・説明責任・苦情への対応・他職種連携・地域包括ケアの推進・より良い社会への貢献
よく言われる『ケアマネジャーのあるべき姿』ですね。
一つひとつを紹介するとものすごく長いため、今回は項目のみ引用しました。
お時間があれば、日本介護支援専門員協会のホームページに行き、ぜひ一度目を通していただきたいと思います。
その上で、私が考える職業倫理ですが、私の中でのケアマネジャーの職業倫理はこうです。
『目の前の人を大切にしましょう
介護支援専門員の資格を活用して、ご利用者・ご家族・地域が求める生活を支援しましょう』
以上です。
協会と較べると、とてもとてもシンプルですが、散々考えた結果、この言葉となりました。
いえ。
日本介護支援専門員協会を批判して考えたわけではないのです。
思うところは一緒だと、勝手に私は感じています。
むしろ、様々な機関にケアマネジャーの役割を理解してもらうには、このくらいのものを書かないといけないという、『日本介護支援専門員協会として発信するケアマネジャーのあるべき姿』だと思うのです。
自身の振り返りに最適で、私自身、時々読み返しては支援を振り返り、毎年手帳にも書き写しています。
そのくらい、素晴らしいものだと思うのです。
ただ。
現場のケアマネジャーは、様々な機関から様々な要望を押し付けられて、本当に疲弊しているのです。
そして、様々な要望は出されますが、ケアマネジャー自身のことを守ってくれる機関ってないのです。
そんな最中に、『ケアマネジャーはこうあるべきなのよ!!!』と、印籠のように正論を出されても、正直、気持ちがついていかないと思うのですよね。
正論は、時に凶器となり相手を追い詰めます。
少なくとも、私はこれを読んだ時に思いました。
これを完璧に行うことは、『ム ・ リ ・ で ・ す ・ か ・ ら』と。
現場のケアマネジャーは、個々のケースの細かい細かいことで、『こんな時どうしよう?』と悩んでいる人が多いと私は思います。
私自身もそうです。
その人達の不安や悩みを、受け止めることも解決してあげることもせずに、一方的に『あるべき論』を押し付けても、ケアマネジャーをより疲弊させるだけだと思うのです。
コップに水を注ぎ続けるとどうなるでしょう?
溢れますよね。
ケアマネジャーは、今、正にその状態だと私は思うのです。
そして、実地指導。
どんなに細やかな支援をしても、利用者のために駆け回っても、『書類』でしか判断されないこの現状。
判断基準が書類になっている現状で、ケアマネジャーがどこに力を入れるかと言えば、書類になっても仕方がないのです。
現場でケアマネジャーをしていればわかるはずです。
効率化云々どんなに綺麗ごとを言っても、利用者の支援を細やかに行い、地域ケア構築を行って、書類も完璧に仕上げるなんて、ムリと。
だからこそ、思うのです。
今こそ、本来のケアマネジャーの役割をしませんか?って。
日本介護支援専門員協会の出してくださった職業倫理は、とても素晴らしいと思います。
私の考えたヘッポコ職業倫理も、支援を行う上での指標となり、イケていると私自身は感じています。
判断に迷った時や、自分の言動に対して悩んだ時、この指標を軸に『この情報を提供することはご利用者の自立支援に繋がっているか?』を考えます。
そう。
職業倫理って、その役割を全うする際の指標なのです。
だからこそ、個々のケアマネジャーが支援を行う上で、職業倫理を持って、その責務を全うすることが大切だと思うわけで。
私達は何でケアマネジャーになりたいと思ったのでしょうか?
私達は何でケアマネジャーを続けているのでしょうか?
実地指導に怯えて、日付の整合性がなんちゃらとか、文言が入っていないからアウトとか、そんなことに怯えて不安を抱えるために、ケアマネジャーになったのでしょうか?
というわけで長々と書きましたが、私はケアマネジャーはご利用者・ご家族の自立(自律)支援のための指標として、職業倫理は必要だと思います。
そして、その指標は、運営基準を読み解き、個々のケアマネジャーが、自分自身でも支援の際の指標を考えて腑に落とすことが必要だと思います。
これらのことを考えて、もう一度、運営基準を読み込み、私たち自身がそれぞれの『職業倫理』について、考えてみませんか?
そして、職業倫理を貫いて業務を行うためにどうしたら良いかを、一人ひとりが真剣に考えて取り組んでみませんか?