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2015-11-20 22:22:00

訪問をありがとうございます。

 

 

 

今月12日に『高齢者虐待防止の為に、これからは施設に抜き打ちの訪問調査もありますよ』という通達が出たことをご存知でしょうか?

(介護保険最新情報Vol.502)

 

 

これに対しては、私、猛烈に怒っています。

 

何に対して腹が立つって、事件を起こした企業に対しては改善勧告で済ませる一方、日々、頑張っている現場の介護職員に対しては、『これから抜き打ち検査をするかもしれないからね』という、脅しとも取れるような発言をしているからです。

 

 

『別に虐待をしていなければ、気にしないで堂々としていれば良いじゃない』と思う方もいるかもしれません。

 

確かにそうかもしれません。

 

ただ、日々、ギリギリの人員基準で、休憩時間もままならない状況にも耐え、認知症だからという理由で叩かれても罵倒されても耐えて支援を提供している現場の職員に対して、労いの言葉ではなく、脅しの言葉を出したことに私は強い怒りを感じています。

 

これって、使命感を持って頑張っている職員に対しての冒涜だと思うのです。

 

確実に現場のモチベーションを下げていると思うのです。

 

 

 

言葉だけの通知は、その通知ができるまでの過程や、本当に伝えたいことは文字から読み取るしかありません。

 

だからこそ、安易に『虐待が起きた』→『規則を厳しくして再発を防止しよう』という、対処療法的なことをしないで欲しいのです。

 

通達を出したことで、厚生労働省の指導責任を『果たした』つもりにならないで欲しい。

 

 

そうではなくて、『なぜ』このような事件が起きたのか?ということを考え、現在の職員の待遇から職務体制から、人員基準からと、根本から考えて欲しいと私は思ってしまうのです。

 

 

 

私は普段から、基準や通達はこまめにチェックした方が良いですよ、と伝えていますが、この通達だけは、どうか現場の職員の目に触れないで欲しいと願ってしまいました。

 

 

現場の大半は皆、頑張っています。

 

少しでも良い支援を提供したいと、手を抜かずに走り回っています。

 

その気持ちには十分に配慮して通知は出して欲しいと思いました。