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訪問をありがとうございます。
先日、尊敬しているケアマネジャーのSさんから、ソーシャルワークとケアマネジメントについて作成した資料をいただきました。
これは、私にとっては、とてもとても勉強になり、改めて『ケアマネジメントとは何か?』などを考えるきっかけとなりました。
Sさん、多大なる時間と手間をかけたであろう資料をいただきありがとうございました。
さて。
今回はいただいた資料の中から、『私たちは誰のために支援をしているか?』を考えたので、ここに書かせていただきたいと思います。
『利用者本位』『尊厳』『自立支援』etc
支援者にとっては聞き慣れた言葉を書き出してみました。
これらに対してSさんは、イギリスの老人病院で最期を迎えた女性の手記を題材として、『本当にそれはご利用者のことを見て、ご利用者のためを考えて行っていますか?』ということを問いかけてくれました。
手記の中で彼女が書いていることを要約します。
『私をみて!私をひとりの人間として、ひとりの女性としてこの世に誕生し、愛する家族と共に暮らし、恋をして、結婚し子どもをもうけ、夫が亡くなり、おばあさんになった「私」という人生を歩んできた。どうしてそのことに想いを馳せることが専門職としてできないの?私をみて!』
これは、本当に深いと思います。
支援者として研鑽が必要と言いながら、学びと実践を繰り返す中で、日々支援を行っています。
私自身、日々『もっと良い支援を提供できるように』と考えながら、試行錯誤し支援を提案・提供しています。
しかし、それは、必ずしもご利用者が本当に求めていることを提供しているかというと、イコールではないということなんですね。
もしかしたら、『ご利用者のため』と言いながら、自分の思いを押し付けてはいないか?
ご利用者の『今』だけをみて、ラベリングしていないか?
本当にご利用者のことを丸ごとの理解して(理解しようとして)支援をしているか?
制度にご利用者をあてはめようとしていないか?
私たち専門職とは、何者なのか?
私たちはケアマネジャーという役割を担う中で、様々な制約があり、その中で時にはもがきながら、時には悩みながら支援を提案・提供しています。
そして、制度のためにご利用者がいるのではなく、ご利用者のために制度がある。
そのことを、忘れてはいけない、と改めて思いました。
皆さんは目の前のご利用者を大切にしていますか?