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陵水フィルハーモニー管弦楽団の演奏会を終えて。
陵水フィルハーモニー管弦楽団の第11回演奏会が
成功裡に幕を閉じた。
さすがは陵水フィル、
楽団のもつあたたかく、優しい5月の風のような音色と
滋賀大学オーケストラ時代から培われた、
太いきずなが創り出すアンサンブルは、
モーツァルトとドヴォジャーク作品を美しく表現してくれた。
予想を上回る、過去最高の観客動員を記録し、
演奏に対し最高の拍手をいただいた。
しかしながら、最も賛辞を得るべきは、
演奏会を成功に導いた「実行委員」の7名、
そして、団の運営に対し献身的な協力をしてくれた団員さんたちである。
第10回という節目の演奏会を、コロナと闘いながら、
3年の歳月を費やし無事終了したあとで、
すべて出し切った陵水フィルを再び演奏会開催へと導く、
新団長の美保子さんを始めとする実行委員の奮闘努力・・・
それを思うとありがたくて泣けてくる。
たかだか趣味の発表と言うなかれ!
彼らの音楽に対する愛情は本物である。
どうか、これからの陵水フィルの活躍を期待し、
陵水フィルを支え応援していただきたい。
こころよりお願いいたします。
「DSCH」
2024年5月26日(日)ザ・シンフォニーホールで開催される
交響楽団ひびき第20回記念定期演奏会を客演指揮させて頂く。
大変名誉なことである。
メインプログラムである、ショスタコーヴィチの交響曲第10番への
最初のアプローチとして、
作曲者名の表記を、日本語とドイツ語にしてもらうようお願いした。
この曲の重要なモチーフ、作曲者自身を表すと言われている
「DSCH」を理解しやすくしたいと考えたからだ。
ドイツ語表記は
D.SCHOSTAKOWITSCH
英語だと最初の「C」がなくなってしまう。
ロシア語表記だと
そもそも読める人が少ないと思われ・・・。
交響楽団ひびきとはこれまでに、
いくつかのショスタコーヴィチ作品を演奏してきた。
第11交響曲「1905」は標題音楽の最高峰として圧巻の演奏を為せた。
第10番は20世紀最高の絶対音楽ととらえる。
「音楽は音に語らせろ!」(Miles Davisの言葉)
素晴らしい演奏への手掛かりとして、
かつて、ひびきと取り組んだ
室内交響曲ハ短調op110a すなわち弦楽四重奏曲第8番で得た、
「DSCH」を核とする音楽、その貴重な演奏経験がある。