日記
急な暑さにご注意ください
梅雨に入ったかと思いましたら、急に明けたかのように猛暑日が続き、身体の不調を訴える方が多く見えられます。
毎年の事ながら、ミネラル分を多く含む水分をこまめに摂取する事、なるべく日差しの強い日中は外出しない事など、熱中症に注意しながらお過ごしください。
温度差だけではなく、天気も良く変わりますので、自律神経を始めとする各神経が過剰に活性化した状態が続き、疲労しやすくなります。
結果として上手く寝付けず、睡眠不足になる方も多いです。夏バテにならない為にも睡眠はしっかりとりたいですが、自律神経群の安定のためには頭頂部にある「百会」という経穴周辺をタオルの上から「さする」のが効果的です。頭部に熱気が集中しやすいこの時期は、経穴に対して活性化させる「押す」という動作ではなく、沈静化させる「さする」という動作が有効です。
また、昼間に暑さで体調がすぐれない時は熱中症そのものに効果があるとされる「陽谷」「通里」「内関」という3つの経穴が有効とされています。いずれも手首に配されている経穴ですので、逆の手で手首を軽く覆い、手の先を軽く左右に回す動作をすることで効果を得られます。これも、上記と同じ理由で経穴を「押す」動作がこの時期は適さない為です。
まだまだ本格的な夏はこれからだと思いますが、無理をせずによく休み、体調に気を付けながらお過ごしください。
自力で対処可能な腰痛のケース
湿気の多いこの時期、身体に蓄積した水分や不純物の排出が間に合わなくなって血行が悪くなり、腰痛が発生するというケースが多くみられます。
腰痛が発生した時にどこがどう痛むかによって対処方法が変わってきますが、動きに支障がある程鋭い痛みの場合は神経群が刺激されており、そこから何らかの炎症が発生する事も考えられますので、強く押したりするマッサージは行わず、暖める事も避け、なるべく腰に負荷をかけない姿勢でよく休み、緊張が抜けるのを待ってください。
骨盤より下、お尻周りの奥や側面が痛い場合で、痛みが筋肉痛に似た鈍痛である場合、長時間の連続姿勢で発生している緊張であることが考えられますので、仙骨横の仙腸関節という関節部分を意識しながら、足を後ろにけり上げるような動作を軽く、何度か繰り返す事で緩和できることが多いです。
骨盤より上、肋骨の下までの範囲で皮膚表面に近い辺りが筋肉痛に似た痛みである場合、骨盤から肩甲骨下端までつながっている「広背筋」という表層に近い筋肉が過度に緊張していることが考えられます。肩甲骨を後ろへ引き寄せるような動作と、背筋トレーニングのような反らせる動作を、筋トレにならない程度に軽く何度か繰り返す事で緊張が緩和する事が多いです。
また、同じ範囲でもっと奥の方、背骨に近い辺りが痛む場合、「腰方形筋」という深層部にある筋肉に何らかの負荷がかかり続けた事が考えられます。骨盤と肋骨の双方に繋がっている筋肉であり、直接触れてマッサージする事は出来ませんので、腕を胸郭と一緒に広げ、耳の横を通過するよう頭上まで軽く何度か上げ下げしてください。肋骨の下端から動作が伝わり、腰方形筋の緊張が解除されることが多いです。
上記はいわゆる腰痛のほんの一部ですが、広い範囲の腰という部分のどこがどう痛むかによって、ご自分で対処可能な例になります。お心当たりのある方は試してみて下さい。
気虚から繋がる症状
以前、自律神経の疲労によって胃が弱ると、気虚という状態になると書きましたが、この気虚の状態からさらに進むと他の様々な症状を引き起こします。
(肺気虚)
風邪が長引いたり、他の臓器が気虚の状態が続く事で発生します。空咳と痰が出やすく、空気を強く吐き出せない為大きな声が出ません。暑くもないのに汗が出て身体が冷えやすくなります。
乱れた自律神経を整え、自然な代謝による発汗機能を回復させることが大事です。やりすぎなければ去年流行ったサウナの「整う」という概念も悪くないかと思います。個人的には水風呂が嫌いなので入りませんが。
(脾気虚)
東洋医学では消化器を助ける期間である脾臓が弱る事によって、食べ物からの栄養の生成が減るとされています。食欲不振、気力減退、気力が出ない為に大きな声が出ない、栄養の運化が滞る事による手足の浮腫みなどが発生するとされます。消化器系であることから、食事面で胃腸への負担が少なく、温度のあるものを中心に採るのが良いとされます。
(腎気虚)
加齢、過労、睡眠不足などで発生するとされます。身体の水分の運化を司る腎が気虚になるという事は、代謝が極端に落ちますので、脾気虚よりもさらに浮腫みがひどくなります。気血のめぐりが悪くなる為、腰や肩の重だるい痛みが発生しやすいです。代謝を助けるために身体の中心部であるお腹周辺に布を巻くなどして、冷やさないよう心がけて下さい。また、少しの散歩による軽い発汗などで血流の代謝を促すのも有効かと思います。ただし、手足に疲れが残る程一気に長距離を春きすぎるのは避けて下さい。
気虚から発生する症状は他にもありますが、ざっと上げると上記のような特徴があります。病気になる手前の、まだ対処ができる状態とも言えますので健康のバロメーターの一つとしてお考え下さい。
春先に出やすい症状
徐々に暖かい日も増えてまいりました。
季節もやっと春を実感できるようになってきたかと思います。
東洋医学において春先には生活の中で特に「肝」を気を付けるのが重要、と言われています。
以前、寒暖差の激しい時期には「気」を生みだす「胃」の働きに注意するよう書いたかと思いますが、その「気」を全身に巡らせる機能を持つのが「肝」であるとされています。
春になって暖かくなってきますと、自律神経の内「交感神経」が優位になり、身体中の代謝が活発になります。手足の先まで気・血・津液(体内の運化の役割を持つ水分)を巡らせるために肝の働きが多くなります。
春先は私生活や仕事でも変化が起こりやすく、環境に対応する為のストレスから肝に負担がかかりやすい時期です。
肝が疲労しますと、巡らせる力が弱りますので、手足に不純物が残り、浮腫みやすくなります。また、頭部に不純物が残ると目がかすんだり頭がボーっとしやすくなります。春先に強い眠気が襲ってきたり、または逆に頭が冴えて眠りにつけなかったりするのも肝が弱り、自律神経の調整が乱れる事と関係があります。
この時期は肝の働きを助けるために、代謝を促す程度の軽い運動と、ストレスを軽減するためのリラックスできる行動を心がけて下さい。
また、酸味のある食べ物が肝の働きに良いとされているようです。疲れた時に梅干しを食べたくなるのと同じ原理かもしれません。
春は活動的な気持ちになれる良い時期でもありますので、身体の疲労感とバランスよく付き合いながら、健康に気を付けてお過ごしください。
自律神経とよく使われますが
健康番組などでは良く自律神経という言葉が使われます。
自律神経とは、単体の神経ではなく身体を自動で動かして調整する神経の総称との事。
大きく二つに分けて、身体の活動する機能を担当する交感神経と、身体の休息する機能を担当する副交感神経に分かれるとされます。
例えば末梢神経に分類される三叉神経などは体外の情報を感知するためのセンサーであり、自律神経はそこからの情報を元に働くとされます。
詳しくは現代医療の分野になるので、整体師は専門外ですが、東洋医学の経絡の考え方と一部一致しており、整体の手技に応用することが出来ます。
身体の全面に頭頂部から骨盤の前までまっすぐ走る経絡を「仁脈」、背面を背骨に沿ってまっすぐ走る経絡を「督脈」といいますが、督脈の位置と副交感神経の走る位置はぴったり一致しているとの事です。
経絡の考え方を元に、解剖学上存在する電線のような器官に名称を与えてより細分化したものが「神経」という説を読んだことがありますが、位置が一致するという事は何らかの関係があったのではと思います。
督脈に沿った筋肉の硬直を柔らかく緩める事で、身体の緊張が取れ、リラックスした状態になる事は日々の施術で体験している事です。リラックスはしますが、緩めすぎると却って怠さが来て活動する元気が削がれる事が多い、というところも「副交感神経」の役割とそっくりです。
ただ漠然と硬直しているところを解すのではなく、何故そこが緊張するに至ったのか、どうしたら緊張がほぐれるのか、と考えた時にこの自律神経と経絡の関係が思わぬヒントになる事もあるかと思います。
