座り姿勢の注意点

最近、姿勢と健康をテーマにしたテレビ番組なども多く見かけるようになり、

立ち姿勢や歩き姿勢を気を付ける方も増えてきているようで、「姿勢」をテーマにしている当院でもうれしい傾向だと思います。

一方で、案外忘れられがちなのが座っているときの姿勢です。

近年、日本で最も多いのが、座りながらパソコンを操作するお仕事かと思います。

他にも、運転や裁縫、あるいは日常でお茶を飲みながらテレビを見ているときなど長時間座っている姿勢でいる時間は意外と多いものです。

当然、ここでも「正しい姿勢」を取り続けることで、腰痛や膝の痛み、猫背や骨盤の歪みなどの様々な症状を緩和することが出来ます。

 

1、まずは両足が地面にぴったりくっついているかどうかを確認してください。無意識に、つま先立ちになっていないでしょうか?

 座り姿勢で、足先がつま先立ちになっている、ということは膝に必要以上に角度がついているという事です。

 膝に角度がついていると、上半身は前傾しやすくなり、猫背の原因になります。

 更にはお腹を圧迫し続けますので、食欲不振や、筋肉がおなかを押し出すことによるでっぱりの原因にもなります。

2,膝に90度か、それより若干大きな角度がついていること。

 1で書いたように、膝に角度がつくと状態が前傾しやすくなるというのが理由のひとつですが、それ以外にもう一つ。

 長時間膝を曲げすぎていると様々な流れがそこで阻害されます。よく、膝の前や後ろが痛くなる、違和感を感じる、というお声を

 耳にしますが、そういった方の中でも少なくない方が、実は座り時の膝の角度が付きすぎているようです。

 夏場であれば、さらにそこにクーラーによる冷えも加わりますので、更に足がだるくなっても不思議ではありません。

3、上体を反りすぎず、両肩の力を抜いていること。

 1と2で書いたとおりに下半身が安定していれば、上体に意識して力を入れる必要はありません。却って、真っ直ぐしようと意識すると

 背骨を反りすぎてしまい、腰痛の原因になりかねません。

 また、例えばパソコン仕事でマウスを長時間握る方や、編み物などで肘を長時間浮かせたまま維持している方ですと、腕をつりさげるために

 肩を使っていますので、中々力を抜くことができません。クッションやアームレストを設置して、なるべく腕を休ませながらお仕事を続けるのが

 理想的だと思います。

 

足を組む、などの動作は骨盤を歪める大きな原因として知られていますので、ここでは触れませんが、上記の1,2,3のような点を注意するだけでも

かなり座り仕事による疲労を軽減できるかと思います。勿論、これだけではなく、空いた時間に体操などを挟んで体に動きを付けていくと、

更に姿勢の歪みが発生しにくくなりますので理想的です。