顎関節症を主訴にする方が増えています

整体、整顔の施術に見えられた方の中で、顎関節症が気になる、或いはそのような診断を受けた、という方が多く見られます。

顎の横が、噛むたびにカクっという音がする、片側に痛みが走る、または顎関節症ではないですが似た症状として、噛む筋肉が異様に張ってしまいフェイスラインに影響する、などの主訴が見られます。

いづれも噛み癖に由来する症状が多い様です。

原因の一つとして、以前こちらでも記載したことがありますが日常生活で下を向いていることが多いからということが考えられます。

試しに下を向いている時と、上を向いている時で噛み比べてみてください。

上を向いている時、奥歯で強く噛みづらいかと思います。

現代生活におきましては、パソコン作業を始め勉強、読書、料理、掃除、庭の手入れなど多くの動作が下を向きながら行われます。

長時間無意識に下を向いているため、脳はその状態がその人にとっての自然な状態だと認識してしまい、結果首周辺の筋肉や関節部分が固定化されて動きづらくなってしまいます。

ここで、注意するべきなのが顎と喉を結ぶ筋肉、「舌骨筋」と、耳の下あたりから鎖骨を結ぶ筋肉、「胸鎖乳突筋」です。

「舌骨筋」が硬直しますと、顎が下に引っ張られますので嚙む力が無意識に強くなります。また、首の上下運動をしづらくなりますので、実はフェイスラインがたるみやすくなります。

「胸鎖乳突筋」は首を左右に振ったり左右のバランスを取るのに使う筋肉です。これが硬直しますと、顔が片方に引っ張られる歪みが生じやすくなったり、噛み方のバランスを崩して顎関節症の症状を引き起こしやすくなります。(比較的右側に硬直が出やすい特徴があるようです。)

また、その近くに重要な血管や神経が通っているため、この筋肉が硬直することで偏頭痛や首・肩の痛みを引き起こしやすくなったりもします。美容の面から見ても、顔の浮腫みの原因の一つになりますので、胸鎖乳突筋が硬直して良い事はほとんどないと言えます。

対策としては、まずは固まらせない事。脳に、「ここは動く場所だ」と認識させて固定化させない事が重要です。

とはいえ、仕事に集中しているときに首を動かし続けるのは難しいです。

仕事以外の時間に、出来るだけ体操を取り入れて動かしてください。

もう一つは枕と布団の間にタオルやクッションを挟むことです。寝ている間首をしっかり置いて休ませ、また多少反らせることで日中の下を向く動作に対する逆向きの作用を期待できます。

それでも日常生活における下向きの動作というのは思った以上に多く、対策を完璧にするのは困難かと思います。

整体は日常の足りない動きによる筋肉のバランスの崩れを正常な状態に戻し、補完するものの一つです。顎関節症の症状が出始める前に、首周辺が硬くなってきたな、と思いましたら是非当院へお越しください。

 首の筋肉.jpg