日記

2023-03-03 13:13:42

足の裏や脹脛がつりやすい時

 「足部推拿療法」という足の施術方法が推拿という流派には存在しています。

 

 アメリカのウィリアム・フィッツジェラルド(1872ー1942)が提唱した「ゾーンセラピー」から発展したリフレクソロジーと非常に似ていますが、こちらにおける「フットチャート」と足部推拿療法における経穴とはあまり一致性がなく、発生した期限は全く別のものです。

 特殊な例ですが、台湾の足つぼマッサージはスイス人のジョセフ・オイグスター(1940~)(※台湾名は呉若石、若石神父と呼ばれる宣教師)がこのリフレクソロジーを広めたものである為、本来関係はないのにも関わらず、最初の温める準備に漢方薬が用いられたり、推拿療法の経穴が応用されていたりと、台湾独自に双方を融合させて発展しているのが面白いところだと感じます。

 

 当院としてはこの推拿療法を元にして大正時代に発展した「姿勢矯正健康法」に基づいて足関係の施術を行っております。

 先ず、足底部や脹脛が緊張する原因として、日常生活における長時間連続する姿勢が考えられる、という視点は他の部位と同じです。現代でいえばパソコンなどの事務仕事、大正の昔でいえば針仕事、机仕事、ミシン仕事など、長時間の座り姿勢が筋肉が歪む原因の一つとなるのは共通しています。

 座りながら、特に疲れてくると膝の裏やお腹、首の前側を曲げたくなってきます。寒い時期ならなおさらです。膝を曲げますと、上体の重さを足で支えられなくなりますので、腰の一点に重さがかかり続け、これが反り腰の原因にもなります。また、足を後ろに曲げるとき、足先はつま先で立てている事が多い為、足先、足首、脛の連続した筋肉が常に張り続けます。同時に、猫背になっているために首の後ろから脊椎の中心にかけてが前傾する頭の重さを支えるために緊張します。また、前方に圧迫され続けるために鳩尾周辺やお腹、骨盤の前側が張っていきます。

 このような仕組みで、足裏や脹脛の緊張と、腰や首、胃腸の不調は姿勢を原因として同時に起こります。

 

 この寒い時期に足がつりやすい人は、先ず部屋を暖めるのと同時に「座り姿勢」を見直してみて下さい。また、足首を柔らかく保つことで脹脛、膝、腰への負荷を減らすことが出来ますので、仕事の合間や、終わった後に良く足首を振るなどして動かしてください。

 

2023-02-07 12:55:44

寒暖差が大きいです

これから先3月も4月もそうですが、急激に冷えたり、逆に暖かくなったりと寒暖差が大きくなっていきます。

よく言う「自律神経」が気候に対応するために働きっぱなしになり、頭痛や倦怠感を伴う様々な症状を引き起こすのが、ここ10数年で注目されるようになった「気象病」です。

 

「自律神経」という言葉はよく耳にしますが、それがどういうものか、という説明は少ない気がします。

精神や身体の活動を活性化させ、意欲的な行動をさせる働きの「交感神経」、その逆でリラックスさせて休息しやすい状態を作るのが「副交感神経」、これらはいづれも「自律神経」の一つです。

身体の状態を自動で管理する神経全般を指してまとめた言い方が「自律神経」です。

 

温度変化に対応する事で自律神経が疲れるのであれば、良好な対策としてはそれ以外の働きを整えて温度変化分に対応する余力を確保する事だと考えます。

睡眠時間の配分に関わるので毎日の睡眠時間と起床時間を出来るだけ統一する事。胃腸の運化に関わるので食事の時間を出来るだけ毎日ずらさない事。皮膚の体温調節に関わるので、寒い部屋などで無理に暖房を我慢しない事。などなど、普段一般的によく言われる健康的な過ごし方、をこの時期は普段以上に心がけて下さい。

 

良く自律神経に良い食事はビタミンB1を含むものだといわれています。豚肉やうなぎに多く含まれますが、この時期の食事はバランスよく、を心がけて胃腸の負担になりにくいものを選んでいく事が神経を休めるのに良いかと思います。

 

これから、更に気候の変化が大きい時期になりますので、健康に気を付けてお過ごしください。

2023-01-31 22:06:05

乾燥と冷気に気を付ける季節

年始からずっとですが、空気の乾燥がひどい天候が続いています。

月の半ば頃にわずかに雨が降りましたが、それでも湿度が60前後、普段ですと加湿器を最大にしても40から50程度です。

年始直後はそれでも晴れの日が多く、10度以上の気温でしたので影響もまだ空ぜきが出る程度で限定的でしたが、中盤以降空気がどんどん冷えてきています。

 

空気の冷えと乾燥が合わさる事でのどや鼻の水分が固まりやすくなります。マスクをしていても口の中の水分がどんどん失われていくのが分かるほどですので、夏場の熱中症予防とは別の意味でまめな水分補給が必要になります。

飲む水の量そのものではなく、乾燥を防ぐ目的での回数の方が重要になってきますので、日常生活の中で意識してみて下さい。

 

また、冷気だけであれば首後ろの神経が集合する箇所を冷やさないようにすれば硬直をある程度防げましたが、乾燥するこの時期は鎖骨周辺と首横の胸鎖乳突筋あたりも併せて厚めにマフラーを巻かれると喉奥の唾液の固まりを防ぐことが出来ますので、お出かけの際などにご注意ください。

 

今年はスギ花粉も早めに飛散しているようですし、乾燥から室内での埃も舞いやすくなっています。ウィルスを防ぐ以外にもマスクをすることが重要な時期ですので、息苦しいかとは思いますが着用を続けた方が良いかと思います。

2023-01-14 21:35:21

脊柱起立筋の緊張

 寒さが原因で首や腰に筋肉が収縮してこわばり、血行を阻害して不調が発生する、というケースが年末年始辺り多く見受けられます。

 

 首と腰に引っ張られるために背骨の真横を支えている「脊柱起立筋」が過剰に硬直している人も多いようです。

 背骨の直立を支える筋肉であり、特に強力なこの筋肉が硬直すると通常の押圧技は硬すぎて効果が出ないことが多いです。

 相手にうつ伏せの状態になってもらい、身体の横に立って背骨の向こう側の起立筋に対して、両の親指先をくっつけて寝かせながら、背骨から離すようなイメージで立ち位置の反対側へ軽く転がしていく事で、押圧することなく脊柱起立筋の硬直を弱めていくことが出来ます。

 強い力で押しながらやっても却って跳ね返されますので、弱い力で根気よく、頭側から腰側まで何度も親指を転がしていくのがコツです。

 背骨横の硬直が弱まるだけでも姿勢を真っすぐに起こしやすくなりますので、他の部位の緊張も同時にほぐしやすくなるので、寒い時期の施術に良く取り入れるやり方の一つです。

2022-12-24 21:33:00

硬すぎる筋肉に対するアプローチ

 事務仕事などをはじめとした前傾姿勢を続けると、お腹や腰の前などの前方の筋肉が常に縮められている状態なのでそのまま硬直し、力が抜けなくなるので姿勢を真っすぐに伸ばせなくなる、というのがこれまで当院でやってきた姿勢に対する説明です。

 

 縮んだ筋肉を伸ばすストレッチのようなやり方で、筋肉が力まない状態を作り出し、緩める事で血流を促す、というのが通常の整体の施術方法だと考えます。

 

 ところが身体が疲労のサインを出している時でも無理して前傾姿勢を続けると、身体の方ではもっと力を出してその姿勢を維持しようとしますので人力では簡単に伸ばせないぐらい硬直していきます。そこを伸ばそうとしても伸ばされまいとして踏ん張る力の方が強くて簡単に伸びないと思いますし、強い力で強引に引っ張りすぎるのは他の部位に過剰な負荷がかかって危険です。

 

 あくまで個人的なやり方ですが、引っ張ってびくともしない筋肉に対しては寧ろ縮めるようにしています。

 筋肉のどこからどこまでに引っ張る力がかかっているのか探し出し、その作用している両端の点を手の平で押さえて中心に向けて縮めますと、筋肉をたわませて力が加わらない状態を作り出せます。

 

 そのまましばらく余分な力を加えずに待ちますと、身体からその筋肉に対して「それ以上力を入れ続ける必要無し」という判断に変わるから、と解釈していますが硬直していた力が緩んで滑らかに動く筋肉に変わります。

 この方法であれば骨格に対して無理な圧を加える必要が無いので、無理に引っ張る技よりも危険が少ないかと考えております。

 中々、筋肉がどこからどこまで作用しているかを触りながら探し出すのは大変ですが、いろいろな部位に応用できるので重宝する技術だと思います。

 

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