日記

2023-10-03 23:36:20

サウナは健康にいいか?

 ここ二日ほど、ようやく涼しくなってきまして、休みの前の日などは私も身体の調子を整えに近くの温泉に行ったりします。

 今年は年始辺りからサウナが流行しました。サウナで温まってから水風呂に入る、を3セット繰り返すと自律神経が整う、という話をテレビで堂々と言っていたかと思います。

 ところが半年ぐらいしてから、急激な温度の上下で自律神経がマヒしてスッキリする気がするだけ、急激な負担は心臓に良くない、という風潮に言う事が変わってきているようです。本当にサウナは効き目が無いのでしょうか?スッキリするから今も言っている人がまだいるのだと思います。私自身も温泉とサウナ、或いは岩盤浴でスッキリしたから何度も行っています。

 身体に悪いのは身体を熱した後に急激に冷ます水風呂との併用なのであって、身体が苦しいと感じない温め方であれば寧ろ血行に良いと思います。

 全ての不調や痛みに対応するとは言いませんが、そもそも不調や痛みの信号を発しているのは脳です。極論すれば脳にさえその信号を発さなくても大丈夫だと思わせられれば当面はそれを感じなくなるという事ですので、体が温まる事そのものがその作用をしているのだと思います。その間に良く休んで不調を発する原因を緩和すれば良いのだと考えます。

 例えば似たような話として、湿布は実際には冷やしていないし特別な薬が塗られていないから効かないのだ、とする人もいますがひんやりした感触がある事で、脳に対して痛みに効いている気がすると思わせられれば十分な効果だと思います。筋膜はがしローラーだってそうです。本当に筋膜を剥がしているかどうかはわかりませんし、それが健康に繋がるのかもわかりませんが、痛みを無理してでも使用する、というのでない限りはある程度は皮膚下の老廃物の流れを促進できるでしょうし、血行も良くなりそうですので、効いていると思える人にとっては本当に効いているのだと思います。

 世にある健康法などは実はほとんどがそういうものなのではないか?と考えます。

 

2023-10-02 17:58:14

施術中にお腹が鳴る現象について

 普段整体の施術をしていますと、かなりの高確率で途中でお腹が鳴ります。

 聞けば鍼灸師さんも柔整さんも同様の経験をしているそうです。

 

 施術中のどんな時にお腹が鳴るか、を見ると股関節の可動域を回復するとき、膝の血行を良くするとき、こめかみの緊張を取るとき、肘や肩の緊張をとるときなどが特に多いように見受けられます。

 

 お腹が鳴るという事は胃や腸の水分が動き出したという事であり、それが急に始まったという事は今まで動きにくかった事情が解消されたという事です。

 

 前傾姿勢が原因でお腹を九の字に曲げている時間が長ければ、胃腸は常に圧迫されて水分が動きづらくなります。股関節が動くようになるとお腹が鳴るのは、この普段の姿勢から来る圧迫が緩和されるからです。

 

 膝や肘、肩の緊張を解いた時にお腹が鳴るのは、膝など各関節周辺の血行が良くなると同時にお腹も含めた内臓全体の水分の動きも活発化するからです。逆に言えば冷えや疲労の溜まり過ぎで、膝や肘、肩などの各関節で水分の流れが滞っていたという事でもあり、上で書いた姿勢が原因の滞りよりも倦怠感や重さなどの不調の感じ方が強かったかと思います。

 

 こめかみを解したらお腹が鳴るのは自律神経の緊張が緩和したからです。季節による気温や気圧の変化、仕事の忙しさや人間関係から来る緊張、いい意味での仕事や作業に必要な集中力、など身体全体の調整機能の総称である自律神経は様々な機能と関連していて、常に何らかの働きをしていますのですぐに疲れます。その神経を統合する経絡が集まる場所がこめかみです。胃腸の働きを自動で動かしているのも自律神経が関わっているので、こめかみの緊張が緩和した時にお腹が鳴ることが多いのだと解釈しています。

 

 お腹が鳴る事によるデメリットはまずないと思いますが、何故今鳴ったのか?を考えながら施術していくと、例えば他の部位の施術で中々効果が出ないときなどにヒントになる事もあります。単にお昼時でお腹が空いているだけ、という事もありますが何気ない施術中の会話と組み合わせる事でこのあたりを見分けることもできると考えます。

 

2023-09-19 22:56:05

毎年この時期に言っている事ではありますが

 夏の暑い時期は、まず真っ先に熱中症を気を付け、汗のかき過ぎによる脱水症状を防ぐために塩分を含む水分をまめに補充する事が重要というのは、皆様一致した認識かと思います。

 睡眠時間を確保したり、お仕事中の集中力を維持したり、熱中症を予防する為に冷房を使い続ける事も多く、手足の冷え、浮腫みやそこから来る血行不良による腰や首などの各関節の痛みなどもこの時期の特徴ですので、お風呂で冷えた部分を温める事も重要な対策です。

 ではこの後気温が下がってきたらどのようなことが起こるでしょうか?

 今までの暑い時期程汗をかかなくなりますので、手足の不純物を発散する機会が減ります。冷房を使う機会は減りますし、外で散歩したりなど軽い運動もできるようになりますので、意識すれば暑い時期よりは過ごしやすいはずです。

 ただし、汗をかき難くなるという事は水分摂取の必要性を夏場より感じ難くなる為、各関節に溜まった不純物を流す水分が不足しがちになります。

 気温が変わるという事は温度差による身体の調整の為に自律神経もより働く機会が増え、疲れやすくなります。

 全身に倦怠感が残る、いわゆる「秋バテ」という症状が起こりやすくなりますので、上記のように軽い運動で発汗を促す事、温泉や岩盤浴、半身浴などで冷えた関節を温めて不純物の流れを良くする事、まめに水分摂取(塩分があるものでなくて良い)を行う事などに注意しながらお過ごしください。

 なにより疲労感を強く感じるときは、精神的にも肉体的にもなるべ無理をせず休息を良くとり、身体に蓄積させないようお気を付けください。

2023-08-24 22:54:33

帽状腱膜

 「帽状腱膜」という言葉は整体院や整骨院よりも、寧ろヘッドマッサージ付きの美容室でよく耳にするかと思います。頭皮と頭蓋骨の間にある繊維状の膜で、名前の通り帽子のように頭部を覆っています。

 帽状腱膜が硬くなり、頭皮の動きが悪くなると、そこから繋がる顔の皮膚のたるみに繋がる、という連想からフェイシャルやヘッドマッサージがメニューにあるお店では特に重要視されます。

 

 首や肩の凝りがひどい時、頭皮も同時に硬くなることが多いので、まるで帽状腱膜が不調の原因であるかのように言われる事が多いです。

 ただ、この膜が何のために存在するかと言えば皮膚下にある神経や血管を外部の刺激から守る為です。硬くなったときは外部から何らかの刺激があったという事です。物理的に何かがぶつかる事は勿論、精神的なストレスも刺激になります。外気の変化や暑さ、寒さなどの刺激からも頭部を守ろうとします。

 帽状腱膜の硬直を緩める事は、そこから直に繋がる首回りや肩をほぐす為に大事なことです。頭皮を守る為に硬くなっている箇所を緩める為には、「守る必要が無くなったから力を緩めても大丈夫」だと脳に認識して貰うのが一番早いと考えます。

 強い力、鋭い押し方では却って「強い外部刺激があるからもっと力をこめなければ」と脳に思わせるだけですので、その場は押されている箇所が疲れて柔らかくなったように見えても、すぐにまた硬直します。その時、更に力がこもるので「もみ返し」が発生する事も多いです。手の平、指の腹による面圧で皮膚だけを柔らかく動かし、脱力させることを目的に施術する事が適切であると考えます。

2023-08-04 20:24:15

牽引技が有効な場合

 当院では筋肉の緊張をほぐす際に、平面圧で圧縮してから解放する、という手段を良く用います。押圧の必要なく筋肉の緊張が取れる場面が多いので、後で痛みなどが発生するデメリットが少ないからです。

 

 ただし、肘、肩、膝、股関節などの各関節部分は圧縮だけでは力みを解除するには不十分ですので、どうしても動かす技が必要になります。この時、日常の姿勢によって頚椎方向、腰椎方向に手足が過度に引き寄せられていると、手足を動かす技がスムーズに使えない事があります。この時、無理に動かそうとすると余計に痛みが増す可能性がありますので、先ずは丁寧に手足を縮める力を解除する必要があります。

 

 この時使いやすいのが牽引技です。仰臥位、伏臥位どちらでも使えますが、肘、膝を曲げた状態で屈曲部分をこちらの腕で支え、捻じれや過緊張を引き延ばすイメージで弱い力でゆっくり丁寧に引っ張ります。

 脳に警戒させることなくうまく引っ張ることが出来れば、手足全体の力みを一気に取り去ることが出来ます。

 頚椎に対してはリスクがありすぎるので使用は避けていますが、手足に関しては事前に怪我や炎症が無いかどうかよく確認した上であれば、上記のように簡単に手足の力を抜くことが出来ますので、日常の施術で牽引技を利用する場面は多いです。

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