日記

2023-10-02 17:58:14

施術中にお腹が鳴る現象について

 普段整体の施術をしていますと、かなりの高確率で途中でお腹が鳴ります。

 聞けば鍼灸師さんも柔整さんも同様の経験をしているそうです。

 

 施術中のどんな時にお腹が鳴るか、を見ると股関節の可動域を回復するとき、膝の血行を良くするとき、こめかみの緊張を取るとき、肘や肩の緊張をとるときなどが特に多いように見受けられます。

 

 お腹が鳴るという事は胃や腸の水分が動き出したという事であり、それが急に始まったという事は今まで動きにくかった事情が解消されたという事です。

 

 前傾姿勢が原因でお腹を九の字に曲げている時間が長ければ、胃腸は常に圧迫されて水分が動きづらくなります。股関節が動くようになるとお腹が鳴るのは、この普段の姿勢から来る圧迫が緩和されるからです。

 

 膝や肘、肩の緊張を解いた時にお腹が鳴るのは、膝など各関節周辺の血行が良くなると同時にお腹も含めた内臓全体の水分の動きも活発化するからです。逆に言えば冷えや疲労の溜まり過ぎで、膝や肘、肩などの各関節で水分の流れが滞っていたという事でもあり、上で書いた姿勢が原因の滞りよりも倦怠感や重さなどの不調の感じ方が強かったかと思います。

 

 こめかみを解したらお腹が鳴るのは自律神経の緊張が緩和したからです。季節による気温や気圧の変化、仕事の忙しさや人間関係から来る緊張、いい意味での仕事や作業に必要な集中力、など身体全体の調整機能の総称である自律神経は様々な機能と関連していて、常に何らかの働きをしていますのですぐに疲れます。その神経を統合する経絡が集まる場所がこめかみです。胃腸の働きを自動で動かしているのも自律神経が関わっているので、こめかみの緊張が緩和した時にお腹が鳴ることが多いのだと解釈しています。

 

 お腹が鳴る事によるデメリットはまずないと思いますが、何故今鳴ったのか?を考えながら施術していくと、例えば他の部位の施術で中々効果が出ないときなどにヒントになる事もあります。単にお昼時でお腹が空いているだけ、という事もありますが何気ない施術中の会話と組み合わせる事でこのあたりを見分けることもできると考えます。