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2019-10-10 16:19:00

暦の上での10月「立冬」「小雪」

 東洋医学が編纂された古代中国(凡そ紀元前800年頃とされます。)において、四季よりも重視されていたのが「24節気」です。

 この中で10月は「立冬」「小雪」の二つの節に分かれています。10月なのにどちらも真冬の言葉ですね?(現在使用されているグレゴリオ暦とはズレがあります。)

 

古代と現代で気候にも時期の数え方にも差がある為に、一概に同じ物として参考にする事は出来ませんが、古来暦の上では、今月は秋では無くて冬の始めとされていた時期のようです。(それにしては暖かいですが)

 東医学では古来より、(上記の24節気に従って)この時期は乾燥から来る「燥邪」に気をつけるべきとされています。燥邪は不調の原因となる六淫の内、乾燥が原因で生じるものです。

 「燥邪は津液を害する」という言葉が有ります。 肺を含む身体中の潤いが減少する為、喉の痛みが生じ、咳が出やすくなったりします。

 また、気圧の変化が起こりやすい為、首回りが硬直したり、自律神経の乱れから耳元に痛みが生じやすくなるのもこの季節です。

 真夏のように汗で失った水分を補給する目的では無く、喉や肺を湿らせる目的で塩分や糖分の少ない、常温以上の冷えていない水分をこまめに補給することが重要とされます。また、外気が乾燥し始めると汗をかき難くなり、発散や血液循環が滞りやすくなります。

 発散や循環を促す目的(芯を温める目的と異なります)で岩盤浴や炭酸温泉もオススメです。

 今現在上記の症状に該当する方もおられるかと思いますが、どちらかというとこれから訪れる季節を言い表した記述のようです。外気が冷え始めましたら参考までに思い出していただければと思います。