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狂犬病の予防注射については法律が変わらない以上、犬の飼い主には毎年1回注射の義務があることは現在のところ変わりません。確かに島国日本では昭和33年ごろの発生が最後であって、幸いなことに今まで国内での発生例はございません。この事実を毎年の予防接種の効果と見るか、水際での検疫の効果と見るかは議論の分かれるところです。
このような状況で、公に予防接種を委託される獣医師会に加入している病院では料金が決まっているのですが、都会ほど非獣医師会員が多い、特に川崎は半数以上が加入していないのですが、料金を国で定められた値段にする必要もないということで、ディスカウントするところが、僅かではありますが出没してきました。同じサービスなら安く提供してもらえる方が良いに決まってますが、そこは生命に関わる事ですから、一概には言い難いところです。
私は30年前東京で開業した時から1度も獣医師会に加入したことはございません。もちろん獣医師ですから、多くの学会やセミナーの会員にはなっております。獣医師会も他の業種と同じように、どうせ政治家と結託して税金のおこぼれにすがりつくような団体ですから、加入しても時間の無駄だと考えておりました。
ということで私の所は、いくらで打とうが自由なのですが、基本的に同業者と価格競争をする意思がないので公の値段に準じて行うことにしております。というのも価格破壊によって良くなった業界などないからです。
とはいえ、飼い主様にあまり利益にならない注射を打つということを考えると、私もやる気が出ませんので、今年から、ちょっと密度の濃い一般身体検査を無料でつけてみようと考えました。結構良いサービスを御提供できると思います。
シックデイ。と読みます。すでに医療現場で働く方々は御存知でしょうが、糖尿病の患者様が他の病気に罹った時のことを呼びます。狭義な意味では糖尿病から出た言葉ではありますが、広義な意味では、慢性疾患で多くの薬を服用している人が例えば他の急性の疾患、例えば風邪でも良いのですが、食べれなくなった場合にいつもと同じように大量の薬を服用してしまうと、何か体に異常をきたしてしまう状態のことを言います。難しいので私の身に先週何が起きたかを御紹介しながら解説します。
1月20日夜、看護師長、三國大介に移された風邪は非常に性質の悪いもので、食べることの大好きな私が突然食欲がなくなりました。その後全く食べれず飲めず、24日、それでも診療しながら、持病の糖尿病の管理だけは自分でしていました。つまり食事をとれないので、低血糖にならないように普段飲んでいる薬をコントロールしていたのですが、うっかりと高血圧の薬は何時ものように服用し続けました。医院長室で仮眠していましたが気分が悪くなりトイレに行こうと立ち上がり3歩目まで覚えておりますが、倒れました。スタッフの話では1分近く倒れていたとのことです。救急車を手配しているときに私が目覚め、キャンセルしました。25日医者に行き、脱水と低血圧により気を失ったことがわかり、ここまで大事になってしまった自己管理の甘さに落胆しました。つまり脱水と低血圧状態にもかかわらず普段服用している血圧降下剤を飲んでしまっていたことで、虚脱、低血圧で気を失ったというシナリオでした。
獣医師ですらうっかりと内服を続けるとこんな感じになってしまうのです。皆様も御注意を。動物に毎日薬を飲ませている方も。
昨日のセミナーはヒルズという処方食のメーカー主催で、お決まりの弁当なのですが、業界大手らしいまずまずの内容でした。銀座の仕出し高級懐石風弁当。体に優しく評価しますが、高級という言葉は省いた方が正確かもしれません。コメントとしては、ヒルズがもっと高級なものを出さないと他がついてきませんのでよろしく。という感じです。
さて講演の内容ですが、ペットホテルに預けたり、子供が遊びに来たりするだけでストレスがかかり下痢したり嘔吐したりする犬がいますが、そんな子たちに食べさせると良い結果が出るフードの紹介です。簡単に言うと、ストレスが腸内環境に影響を与えるから消化器症状が出るのですが、食事により腸内環境を整えていればストレスの影響を受けにくくなるという考え方です。この考え方は人の治療にも応用されております。まだ一般的ではございませんが、講師も言っておられましたが健康な人の便を慢性下痢の人に移植する試みもなされていると私も聞いたことがあります。腸内細菌のバランス、これを私たちは腸内フローラといいますが、それに他の微生物を加えたものをマイクロバイオーム。これがいたって正常なバランスにあれば、脳内に良い影響を与えるのではないかということです。因みに良い影響をもたらす微生物のことをプロバイオティックスと言い、例えばビフィズス菌などが有名です。これらを意識したフード、i/dコンフォートというものがヒルズから発売されました。私もストレスに弱いので食べてみようかと考えております。なーんてね。ヒルズはとても良いフードを出していると評価しております。
ついでに今回のセミナーで最後に質問していたアホが、とても気に入らなかったので主催者側に、どこのどいつだと、翌日聞いてみたのですが、主催者側も調べているらしいのですが、わからなかったということでした。物を知らないのは勉強すればよい事なので大して気になりませんが、講演内容自体を否定するような暴言を吐いていたので、こういう輩は同業者として許せません。何とか見つけ出して、最大限のコネを使い、ぎゃふん、と言わせたいと考えております。なーんてね。でもこっちはほんとにやっちゃうかも。
企業セミナーなので、売りたい薬が度々登場するのがやや気に障る点ですが、内容としては得ることが多かったと思います。整形外科領域は手術となると執刀者のスキルがかなりの割合で重要になるので、現在は2次施設の専門医に頼むことがお勧めなのですが、内科的な治療となると1次病院の仕事の領域となるので、私たちも日々の情報収集が重要な仕事です。
本日のセミナーの最後の講師は大阪の是枝先生、実はこの先生は2代目で、先代の先生は私の大学の先輩で東京に就職する際に御世話になりました。同級生も2人先生の病院に就職しております。先代の是枝先生は整形外科の大家でおられ、当時から西の藤井寺、これは是枝先生の病院が藤井寺にあったので、そう呼ばれておりましたが、相当有名な先生でした。当時私もよく是枝先生のお名前を拝借させていただいておりました。その先生の御子息の講義を受けさせていただくとは、ちょっと複雑な心境ではございますが、実は2回目で、結構気に入っている講師の1人です。
東京大学生え抜きで教授まで登りつめた先生が早期退職し動物病院を開業なさっております。今回の講師の松木先生です。極めて珍しいことです。私たちにとっては内分泌疾患で大変な症例を御紹介させていただくのにはもってこいということで、今後ぜひとも利用させていただこうと考えております。
大変有意義なセミナーでした。開業医のかゆいところに手が届くというか、こちらの知りたいツボを良く御存知なので勉強になりました。最近内分泌疾患が増える傾向にあります。というより診断機械の発達により私たちのような1次病院でも気軽にホルモンの値が測定できるようになったり、超音波エコーのクオリティーの高いものが安価になってきて、見えにくかったものも見えるようになったため、早期の診断が増えてきたのかもしれません。
とりわけ内分泌疾患には緊急に処置しなければ命を落としてしまう疾病もあり重要な分野と言えます。ということは使うか使わないかは別として、必ず用意しておかなければならない薬があるわけです。実際に有効期限が切れてしまい廃棄しなければならない薬も多いようです。
セミナー会場は三軒茶屋、面白い街です。旨いものを探してぶらつくには最適な場所です。これも楽しみの一つでした。








