ごあいさつ

インフォメーション

2018-06-16 09:15:00

明日の日曜日、友人の獣医師と造園関係の専門家のこれまた友人の3人で福島の圏内にある「もーもーガーデン」に行きます。以前少々書きましたが、原発事故後に殺処分を免れた牛たちを若き女性がたった一人で守り抜いてきた牧場です。今でこそ多くの支援者に支えられてきておりますが、当時を知る私としては、この7年がまさに想像を遥かに超える苦難の歳月であったことは言葉では言い尽くせません。

対象動物こそ違いますが、こちらは猫、未だに圏内に取り残されている猫たちに、たった1人で毎週東京から福島へ車で大量のキャットフードを届けに圏内をくまなく回っている女性がおります。たまに弱っている猫やもらってもらえそうな猫を保護してきたりもします。この方も、今でこそ協力者がおりますが、7年続く努力と忍耐は想像を絶するものがあります。

私も自分のできる力のほんの一部ですが福島、特に圏内の再生には協力していきたいとは考えておりますが、この2人のように人生を捧げるという心境にはなれません。煩悩が多すぎるせいだと思います。

あらためて、圏内のもちろん放射線量の高い地域でも、さほど危険はないにせよ、そんなこと気にせずに、生きているものたちのために奉仕している、とくに継続的に人生の多くの時間を費やしているようなボランティアはほとんどが女性であることに気づきます。私にとっては大発見です。

この事実を日本全体に生かすためには、女性に政治を任せたらどうでしょうか。これはきっと成功すると思います。ただし、野田聖子議員は絶対にダメです。なぜって? 私が嫌いだからです。


2018-06-13 18:20:00
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約40日令の子猫。親兄弟のもとを離れ入院しています。現在酸素室に入っている限りは元気で食欲も出てきました。恐らく、近いうちに酸素室から出られると思います。子猫は様態が急変することがあり、今まで元気だった子が次の瞬間ぐったりしたりします。この子も夜中の救急病院に入院し呼吸器系に問題ありということで、1日5万円の酸素室に入院しておりましたが、さすがに飼い主様が続かなということで、ご相談がありました。救急病院なのでデータを出してもらい、無事に転院してきたのですが、ぐったりしており、ちょっと厳しいかなと、誰もが感じていたのですが、日ごとに元気になって、今や大人の猫のようなバレリーナのポーズまでしております。飼い主様が先生、本当に感謝しています。と言ってくださったので、心の中でつぶやいたのです。さすがにアトム社製の保育器は同じ名前の猫には威力を発揮してくれるな。そうです、子猫の名前がなんとアトムだったのです。

面会に来られた飼い主様が、アトム頑張って、と言っているので、おかしいな、保育器を励ます人は初めてだなと思っていましたが、私がこの子の名前は決まっているのですかとお聞きしたところ、アトムですと言われ、なるほど、と思ったわけです。さすがに機械を励ます人はいませんね。


2018-06-07 09:07:00

宣伝です。幻冬舎の担当が言うには、医師で小説を書く人は結構いるのですが、獣医師では非常に珍しいとのことでした。皆様お忙しいようですね。専門性の高い職種の者が、ある程度真実を加えながらフィクションを書くと、案外面白い作品ができるように思います。ただし、ノンフィクションではドキュメンタリーになってしまうので、多分固すぎてしまいます。例えば宇宙飛行士が書く<2050年宇宙の旅>とか、高級官僚が書く<公文書を改ざんしたくなった瞬間>など、面白そうなお題がいくらでも出てきます。このようなジャンルを、私はサムフィクションと命名しました。ぜひ流行っていただけると嬉しいのですが。somefiction、つまり、ある程度作り話、というかほぼ作り話が良いでしょうか。

この小説も出だしから本当の話が登場します。老齢猫のミーコ。彼女は実在の猫です。さかのぼること30余年、私は千駄ヶ谷の動物病院に就職いたしました。その近所には能楽堂がありその隣の方にミーコの実家がございました。現在は立派なビルになっております。驚きは後に判明したのですが、そのまた隣の方に、今回の出版社である幻冬舎ビルがあったのです。そして私はこの小説の打ち合わせに、この地を何度も訪れることになるのです。これも小説になりそうですね。現在では私の勤めておりました病院はございません。良くランチをしたお店も、残っているのは立ち食いそば屋のみ、それも新しい店舗で。かろうじてそのまま残っている風景は、明治神宮の森と先ほどの能楽堂。国立競技場ですら、その面影を全く残さず、別人に生まれ変わろうとしております。森の馬鹿野郎、国民に設計費返せ、いい加減名誉職も引退しろ。

たまにはガス抜きも必要です。じゃないと患者様にあたることになりますので、それはいけません。


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