ごあいさつ

インフォメーション

2018-03-23 08:41:00

日本獣医疾病統計研究会が主催した学術講習会。講師は東大の教授です。様々な学会や研究会があるのですが、ここに参加したのは初めてでしたが、夜の3時間を費やした価値はあったかと思っております。膵臓、これは厄介な臓器だと考えています。まず、その働きは大きく2つに分かれます。1つは内分泌、これの代表はインスリン、血糖値を下げるホルモンです。もう1つは、外分泌、代表はアミラーゼ、リパーゼなどの消化酵素。つまり生体に重要な外分泌と内分泌の2つの役割を担っている臓器ということになります。

この先、長くなりそうなので止めますが、人で膵炎、といえば心当たりがある方が多いと思いますが、お笑い芸人が次々と膵炎になり長期一線を離れていたことが思い出されます。そしてテレビに戻ってきて皆様が感じたことは、この人痩せたね、という印象だったと思います。その通りで、大変な病気なのです。動物でも同じです。急性膵炎では命取りになることも多々あります。診断も結構大変な疾患なので、それはそれは獣医師泣かせな病気と言えます。それに加え、治療法も、何年も変化なく、特効薬が待ち望まれる病気の1つと言えます。

治療法に画期的なものがない疾患に対しては、生体が回復しようとするターニングポイントまで私たちが罹患した動物をいかに生かしておけるかが、ポイントになります。獣医師や看護師の根気と能力が試されるわけです。吐いたり下痢したりしている動物の栄養状態をどのように保っていくのか、腹痛をどのように楽にしてあげれるのか、バイタルを維持できるかなど、豊富な技術力と知識そして患者に対する愛情も力になるでしょう。膵炎とはそんな病気なのです。