ごあいさつ

インフォメーション

2017-12-18 09:42:00

けやき臨床研究会が主催するセミナーで、友人の矢口獣医師が主要メンバーにもなっている会なので久しぶりに参加させていただきました。けやき、というと私たち臨床獣医師でも極めてマイナーな国公立大学出身者は、この会が府中のけやき並木に関係している、つまり東京農工大学出身者の会であることはすぐ察しがつきます。私の友人は私と同じ大阪府立大学出身ですが、卒業して就職した病院が、金重動物病院。この金重先生こそがけやきの会の創設者であり、東京農工大学出身者の重鎮で後に日本で初めての2次病院施設、高度動物医療センターの創設者なのです。ちなみにこの金重先生は私の修士論文の担当をされていた講師の先生と大学時代同級生であったという奇遇な関係でもあります。現在この会はわずか50人のメンバーではありますが、出身大学の枠を超えてメンバーを増やしているとのことです。私も金重先生には大変お世話になりましたので本日入会させていただきました。なお、本年、金重先生は65歳の若さで永眠されました。私たちにとって精神的な支柱を無くしたおもいではありますが、先生の残された数々の功績が無駄にならないように、またさらに大きな形に進化させていく責任があると受け止めております。

ちなみに白鷺といえば大阪府立大学を指すことになっておりますが関東方面では誰も知りません。関西では白鷺会なるものもございます。

さて、セミナーに戻ります。今回の講師の先生は日本人で、私は2度目の講演となるのですが、米国の大学を出られて、現在カリフォルニア大学のデイビス校にある動物救急センターの呼吸器科で働いておられるということで、とても実践的な講演で参考になりましたが、先生の病院は世界のトップレベルですが、心肺停止で運ばれてきた動物の58%が自己心拍が戻り、20分で32%、24時間で10%、生存退院率は5%だそうです。アメリカですので、蘇生中の安楽死という決断は日本よりかなり多いと聞いていますが、それにしても、最終的に5%ということは、我々のレベルでの生存退院率はおって知るべしです。今後この数字をアップさせるために家庭でできる初期治療を紹介していこうと考えております。