日記

2023-01-31 22:06:05

乾燥と冷気に気を付ける季節

年始からずっとですが、空気の乾燥がひどい天候が続いています。

月の半ば頃にわずかに雨が降りましたが、それでも湿度が60前後、普段ですと加湿器を最大にしても40から50程度です。

年始直後はそれでも晴れの日が多く、10度以上の気温でしたので影響もまだ空ぜきが出る程度で限定的でしたが、中盤以降空気がどんどん冷えてきています。

 

空気の冷えと乾燥が合わさる事でのどや鼻の水分が固まりやすくなります。マスクをしていても口の中の水分がどんどん失われていくのが分かるほどですので、夏場の熱中症予防とは別の意味でまめな水分補給が必要になります。

飲む水の量そのものではなく、乾燥を防ぐ目的での回数の方が重要になってきますので、日常生活の中で意識してみて下さい。

 

また、冷気だけであれば首後ろの神経が集合する箇所を冷やさないようにすれば硬直をある程度防げましたが、乾燥するこの時期は鎖骨周辺と首横の胸鎖乳突筋あたりも併せて厚めにマフラーを巻かれると喉奥の唾液の固まりを防ぐことが出来ますので、お出かけの際などにご注意ください。

 

今年はスギ花粉も早めに飛散しているようですし、乾燥から室内での埃も舞いやすくなっています。ウィルスを防ぐ以外にもマスクをすることが重要な時期ですので、息苦しいかとは思いますが着用を続けた方が良いかと思います。

2023-01-14 21:35:21

脊柱起立筋の緊張

 寒さが原因で首や腰に筋肉が収縮してこわばり、血行を阻害して不調が発生する、というケースが年末年始辺り多く見受けられます。

 

 首と腰に引っ張られるために背骨の真横を支えている「脊柱起立筋」が過剰に硬直している人も多いようです。

 背骨の直立を支える筋肉であり、特に強力なこの筋肉が硬直すると通常の押圧技は硬すぎて効果が出ないことが多いです。

 相手にうつ伏せの状態になってもらい、身体の横に立って背骨の向こう側の起立筋に対して、両の親指先をくっつけて寝かせながら、背骨から離すようなイメージで立ち位置の反対側へ軽く転がしていく事で、押圧することなく脊柱起立筋の硬直を弱めていくことが出来ます。

 強い力で押しながらやっても却って跳ね返されますので、弱い力で根気よく、頭側から腰側まで何度も親指を転がしていくのがコツです。

 背骨横の硬直が弱まるだけでも姿勢を真っすぐに起こしやすくなりますので、他の部位の緊張も同時にほぐしやすくなるので、寒い時期の施術に良く取り入れるやり方の一つです。

2022-12-24 21:33:00

硬すぎる筋肉に対するアプローチ

 事務仕事などをはじめとした前傾姿勢を続けると、お腹や腰の前などの前方の筋肉が常に縮められている状態なのでそのまま硬直し、力が抜けなくなるので姿勢を真っすぐに伸ばせなくなる、というのがこれまで当院でやってきた姿勢に対する説明です。

 

 縮んだ筋肉を伸ばすストレッチのようなやり方で、筋肉が力まない状態を作り出し、緩める事で血流を促す、というのが通常の整体の施術方法だと考えます。

 

 ところが身体が疲労のサインを出している時でも無理して前傾姿勢を続けると、身体の方ではもっと力を出してその姿勢を維持しようとしますので人力では簡単に伸ばせないぐらい硬直していきます。そこを伸ばそうとしても伸ばされまいとして踏ん張る力の方が強くて簡単に伸びないと思いますし、強い力で強引に引っ張りすぎるのは他の部位に過剰な負荷がかかって危険です。

 

 あくまで個人的なやり方ですが、引っ張ってびくともしない筋肉に対しては寧ろ縮めるようにしています。

 筋肉のどこからどこまでに引っ張る力がかかっているのか探し出し、その作用している両端の点を手の平で押さえて中心に向けて縮めますと、筋肉をたわませて力が加わらない状態を作り出せます。

 

 そのまましばらく余分な力を加えずに待ちますと、身体からその筋肉に対して「それ以上力を入れ続ける必要無し」という判断に変わるから、と解釈していますが硬直していた力が緩んで滑らかに動く筋肉に変わります。

 この方法であれば骨格に対して無理な圧を加える必要が無いので、無理に引っ張る技よりも危険が少ないかと考えております。

 中々、筋肉がどこからどこまで作用しているかを触りながら探し出すのは大変ですが、いろいろな部位に応用できるので重宝する技術だと思います。

 

2022-12-15 18:20:00

人間本来の関節の動き

気候もだんだん寒くなり、筋肉の収縮による不調を訴える方が増えてきているように思います。

もし寒さという条件が無かった場合、首や腰の筋肉が硬直する原因は主に姿勢にあることが多いですが、主に何処がどのように固まるか意識する方は少ないと感じます。

 

首後ろ、頭骨と頚骨の境目は本来、約90度後ろに曲げられる関節の筈ですがここが自由に動かせる人はあまりいません。上を見上げる習慣が現代人に無い為です。事務仕事など、前傾姿勢が多くて硬直していることが多いため、無理に後ろに反らせようとすると怪我の原因になるので危険です。必ず十分に準備運動をしてから後ろに反らせる動作を行ってください。

 

腰の後ろ、仙骨と腸骨の境目である仙腸関節は、そこを起点に足を90度後ろに反らせることが出来る関節です。これも、現代人ではバレリーナさんぐらいしかこの動作をやっている職業の人がいないのでほとんどの人が動かせなくなっています。

 

腕を横から真上に上げる動作は本来肩が耳につくものです。また、腕を前から後ろに引いた時、肩甲骨はその動きに合わせて背骨側に滑るように動く筈です。

 

股関節も、本来何も怪我がなければ90度真横迄簡単に開く筈です。

 

上記の例はいずれも、本来の人間の構造としては自由に動かせるようになっている箇所で、現代生活の中で使われることが無い為に動かなくなっていることが多い箇所です。ゆっくりとした動作で、限界位置で止めながら無意識下の警戒状態を解除していく事で少しずつでも動かせるようになりますので、お時間のある時に試してみて下さい。

2022-12-02 21:57:51

四十肩、五十肩の対処法

当院へ見えられる方で肩回りに痛みや張りを訴える方は非常に多いです。外気が冷たくなる昨今は猶更その傾向が強いと感じます。

 腋を開けながら腕を横側から頭上に上げようとすると、肩と水平な辺りで動きが止まる人が多いです。この時点で痛みを伴う方もいますが、もし痛みの刺激があまりにも強い場合は肩回りに何らかの怪我が潜んでいる可能性があるので、動かすような手技は中止して滾法や擦法などの刺激の少ない技に切り替えます。

 この動作は、本来何も問題が無ければ肩が耳につく筈です。この位置で動きが止まるという事は、普段あまりにも腕を持ち上げる動作が少なすぎて、無意識にその動きを警戒しているからです。

 肩上部にある三角筋の真下には、肩関節があり、その関節の隙間には関節包というクッションのような組織があります。普段はそこに十分な水分が供給され、腕の上げ下げによる負荷を和らげてくれる仕組みになっています。

例えばパソコン姿勢などが続き、腕を前方の一定位置で突き出したまま固定していると、その位置をキープするために三角筋が硬直し、この関節包を押しつぶしていってしまいます。そうなりますと、段々と補充されている水分が減っていきます。この水分が減りすぎますと関節間に負荷があった時にクッションの役目を果たせなくなりますので関節同士が接近しやすくなります。この事態を防ぐために、身体からは臨時で血管からカルシウムを充填させて関節を固めようとします。この結果、関節がカルシウムで固められて動かなくなったのが四十肩、或いは五十肩です。

 カルシウムが多く供給され過ぎて物質的に固められ、まったく動かない状態になってしまいますと、これは外科的な手術に頼るほかなくなります。その前の、水分が不足しがちになって腕が上がりにくくなった段階までなら、整体の施術で緩和することが出来ます。

 施術対象の方の真横から両掌で三角筋を挟み、腕から引き離すように持ち上げます。そのまま10秒ほど待って離す、また持ち上げる、という動作を何度か繰り返すと、三角筋の下側に血液をはじめとした水分の流れが出来、やがて三角筋そのものも柔らかくなっていきます。

 この段階で最初の横から持ち上げる動作をしますと、最初は水平の位置で動きが止まりますが、止まった位置で10秒キープして腕を下ろして再度持ち上げる、という動作を数回繰り返す事で、肩が耳につく位置まで可動域を回復させることが出来るかと思います。

 

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