インフォメーション

2014 / 08 / 30
16:15

新キャラ ミウラパン

わたしは彼の事を「白目パン」と呼ぶ。
変な笛を吹きながらクネクネと踊っているのを見て
ふと、
彼はきっと白目が似合うし、
それをしながら白目をすれば、見ている側は更なるエンターテインメントを感じるだろうと思った。
そこで笛を吹いている真っ最中にお願いしたところ、彼は白目ができなかった。
気味の悪い薄目になっただけ。
少しがっかりした。

彼の事はまだよく知らないが、
しかしながら、
気ぃ遣いの上に努力家である事に間違いない。

 

数日後に会ったとき、すでに白目が80%くらいまでできるようになっていた。

まだ完全に白目ができる訳ではないのだが、その努力と向上心、そして人を喜ばせようとする心意気に敬意を表して、「白目パン」と呼ぶことにしている。

※そして今日なお、それは確実に上達している。会う度に。

大概の人は彼の事を「ミウラパン」と呼んでいるようだし、彼自身も自己紹介をする場合「ミウラパンです」と名乗る。
毎日首や鞄にパンもぶらさがっている。
そしてたまに風呂敷に包まれたカゴにその日焼いたパンを入れていたりする。
しかし職業がパン屋であるわけでもなく、おそらくミュージシャンでもダンサーでもない。

「あの人は一見ヘンテツのない普通の会社員だが、実は夜の顔はスーパーチェンマイDJである」等、
「実は○○シリーズ」で言うところの○○には往々にして、ヒュ~と口笛を鳴らされがちな派手な固有名詞が入る事が多いけれど、
白目パンの場合、「実は“フリーター”」になる。

一番興味深いのは彼のフェイスブックに載っているアー写。
いわゆるアーティスト写真というもの。
見た感じ、プロのカメラマンがスタジオで撮影している。
頭にはパン。
なぜだろう。
〈頭にパン〉の部分に疑問をもった訳ではなく、
なぜアーティスト写真があるのかというところ。

彼はフリーターである。

チェンマイ百万夏まつりの日にタロカリにはじめて現れた彼は、鞄の中から小さな楽器を出し、ピーと鳴らした。
そして次の楽器を出しポロロンと弾く。
そういえばそれらの楽器の中にはパンで作られた笛もあった。
それらを少し鳴らしては、次々と小さな楽器を出してくる。
無言で。
なぜ今突然楽器を出してひとつづつ鳴らしているのか、
なぜ祭りが終わって皆でダラダラとしているところにフラリとやって来たのか、
本人からはなんの説明もないが、タロカリーズもなかなか順応性に長けた変態が多く、そういった類いのアピールを上手に受け入れる事ができるため、
いつの間にか仲間になっていた。
そして三度目に会ったときには気づいたらタロカリでアルバイトをしてくれていた。

大きなリュックの中身は楽器と雨具。

あと今わかっていることは、

・真面目であること
・アンダーウェアはふんどし
・けん玉の下手さ

くらい。


いくつかの〈なぜ〉がたまに頭の隅をかすめるが、
割とそんなことはどうでも良く、
いじられ上手な彼が少しづつタロカリーズに馴染んでいく様を見守っている今日この頃です。

 

そして今夜も白目パンがそうめん流しのエンターテイナーとしてタロカリでアルバイトをしてくれます。

チェンマイ。

 

 

Today's Schedule