日記

2023-06-17 16:57:09

経絡上の膀胱とは

 先日、東洋医学における経絡としての「腎」と、現代解剖学の臓器としての「腎臓」の違いを書きましたが、腎と常に表裏一体のものとして扱われるのが「膀胱」であり、これも東洋医学と現代医学で解釈が割と近いものの一つです。

 紀元前から研究が始まっている経絡系の臓腑の認識が、科学が発達した現代の認識と一致する部分が多いのも考えてみればすごい話です。「脾臓」など、細部の認識は違う部分もありますが、化学物質の分析などなかった時代なのですからその辺は分からなくて当然です。現代の知識も補完しながら応用すれば、整体院の範囲であれば十分に役に立つと考えます。

 

 この「膀胱」ですが、腎で作った尿を蓄積して排出する、というシンプルな機能ながら、身体に蓄積した余剰な水分の出口として極めて重要な器官と認識されていました。

 膀胱経の経絡は「太陽」という陽の臓腑の中でも重要な役割を持つことを表す名前を冠していますが、背中側、背骨横の脊柱起立筋を挟んだ背骨側と外側の二本のラインが全て太陽膀胱経であり、足裏迄続いていることから経絡の中でも最大の範囲を持ちます。

 すべての余剰な水分の排出に関わる門である「膀胱」に、身体中の気血津液の流れを整えて排出しやすい状態を作っていくのが、経絡系整体の施術の基本概念であると言えます。

 

 膀胱炎やその症状の一つである頻尿など、尿に関わる症状を併せて古代では「淋」と呼んでいたとの事です。淋を引き起こす主原因をストレスと過度な疲労としていたようですが、これは現代でもそれほど変わらない原因ではないかと考えます。

 過度な湿気で「腎」が疲労しやすいこの時期、それと表裏一体にある「膀胱」の調子に気を配るのも大事だと思いますので、尿の状態をよく観察しながら気を付けてお過ごしください。