日記
2023-04-17 22:39:18
経絡と流中
経絡という言葉は東洋医学の中心的なもので、鍼灸や整体問わず広く使われているものです。
言葉の意味は(身体の中の)縦と横のつながり、という程度の意味です。
最初にこの言葉を習う時に「流中」という経絡の流れを表す言葉と一緒に覚えますが、それは経絡の流れは一方向に定められていて逆流はしないというような意味合いで使われます。
この概念が成立したのが紀元前、前漢と呼ばれる時代であり、東洋医学が最初期に発達した背景には国同士の戦争が多く、兵士の治療をする機会が多かったことや、戦死者を解剖する機会も多かったことが研究を発達させるのに有利だったから、という考察が最近多く言われるようになりました。
ただし、あくまで紀元前の話です。現代のように血圧や心電図を診る機械などは当然ありませんので、観察は目で見た情報から推察していくしかありません。経絡の流れが逆流しない、というのはあくまで目で確認できる範囲だけの話であり、実際にはもっと広い範囲で様々な流れがある事を認識する必要があると感じます。
経絡の中を流れる中身は「気・血・津液」とされています。血液は血管の中を一定方向に流れますので、この経絡の原初のイメージ通りですが、身体に栄養を運ぶ水分や冷却のための汗、胃液などの消化に使う水分など「津液」は必要に応じて必要な箇所に運ばれるイメージです。更には手足などの身体の各部位を動かすエネルギーである「気」の流れも、例えばものに触れて帰ってくる感覚情報を運ぶ「気」もあり、逆流どころか必要な時に必要な方向に流れていくイメージです。
気も津液も目視で観察するのが難しい時代に生まれた概念ですので、現代人が「経絡」という言葉を捉えるときにはあまり原点の意味にとらわれず、大まかに把握する事が大事であると考えます。
