上野貴子からのお知らせ
水芭蕉の咲く俳句の里へ

日本一早く水芭蕉が咲く俳句の里へ行って来ました。
ご存知の方もいるかも知れませんが、俳句の里として知られる
山梨県笛吹市藤垈の滝では、この時期にもう水芭蕉が咲きます。
木道が整えられて、綺麗な公園に整備され、藤垈の滝が水芭蕉の森となり
この地にゆかりのある江戸後期の俳人である北野道等の句碑が建っています。
この北野道等は、すぐ横の向昌院の境内に句碑があり
地元では有名な100人もの門人を抱えていた俳句の師であったようです。
江戸時代は芭蕉が俳句を全国に広めた頃で
この俳句の里の向昌院にも蕉門の流れを汲んだ芭蕉の句碑が残されています。
北野道等の師匠である嵐外がその中心となり道等を先頭に49名の門人達と
野ざらし紀行の折に芭蕉が甲斐の国を通り江戸へ帰ったとの記録がのこされていることから
その野ざらし紀行に収録されている句を記念に句碑に収めたものだそうです。
「山路来てなにやらゆかしすみれ草」確かに有名な句ですね。
その他に明治の頃にはその門人たちが一堂に集まり大俳句会を催したという記録が献額として向昌院に残されています。
そして、皆様ご存知の飯田蛇笏・龍太親子が俳句誌「雲母」発行し俳句会を開催していたのが
この境川の地です。今では「山盧」という記念館となり生家と共に残されています。
素晴らしい俳句を沢山のこされた飯田蛇笏・龍太親子に
江戸時代から俳句の盛んだった境川の土地柄が受け継がれ
今でも脈々と息づいていました。
そんな境川の大窪の杜にある藤垈の滝では毎年3月の終わりになると
水芭蕉まつりが開催されています。
今年もいつも通りに開催されお天気に恵まれてとても良い気候のすがすがしい森でした。
驚くことに井伏鱒二がこの藤垈の滝を「真夏のエアースポット」と称賛されているということです。
文豪も訪れた俳句の里では
今では日本一早く水芭蕉が咲く公園として
地元の人々に愛されているんですね。
とても素敵な吟行会が出来て「おしゃべりHAIKUの会」15周年目の第1っ歩が
何とか踏み出せたこと、皆様に感謝致します。
(2019・3・27)
☆オンライン講座構築マスター(スタンダード版)http://www.infocart.jp/e/67858/197597/