上野貴子からのお知らせ
やっと秋

秋が来ましたね。
毎年夏が長くて、その分すっかり秋が短くなりました。
秋は、食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋ですね。
そして、何と言っても月が一年のうちで一番美しいと言われる季節です。
その為に、俳句では月は秋の季語の代表と言われています。
美しい月を愛でるのは、勿論、十五夜様ですが、今年も十五夜様の頃は、まだ9月で暑い日が多い残暑でした。
やっとこのごろ
帰りに月が美しいことにふと気がついたりする秋らしい気候になりましたね。
しばらくは過ごしやすいと良いです。
日本人は太陽が赤く月が黄色に見えていますね。
月が美しい秋は黄色が美しく見えるのかも知れません。
実りの秋や金風の秋ですし、お芋がほくほくと焼けると黄色くて美味しいです。
そんな、秋の黄色と言えば、この前、珍しい黄色いご飯を頂きました。
実は赤いのですが、水に浸けると黄の色が出る梔子のご飯です。
えええ?梔子の実?って皆さん不思議でしょう!
梔子の実は古くから黄色をとる日本の代表的な染料だったんです。
この梔子の実を水に付けて黄色の水を作り、その水でご飯を炊くとなんと和風パエリアが出来上がりです。
梔子の実のパエリアなんて珍しいですよね。美味しいです。
ほのかな香りが日本的でカレー味のターメリックよりも濃くのある味で色も綺麗な黄色になります。勿論、昔は香料としてだけでは無くて染料としても使われていましたから
黄色いご飯を大きな丸フランパンで頂いて、満月の夜のパーティーの様でした。
もうすぐ南瓜のハロウインが来ますが、ハロウインのメニューにもいいかもしれませんね。
オレンジに混ぜて黄色のご飯やお菓子は綺麗で素敵ではないでしょうか?
梔子の実ですらあまり見たことがなく、香料にするとは知っていたのですが、実際にお料理に使ったことが無かったので、とてもビックリして、新鮮で美味しかったです。
どうやら調べてみると
梔子の実を煎じた汁で炊いた鮮黄色の飯、梔子飯、黄飯。
とあるんです。くちなしめしと言うご飯は日本の食べ物として今でもちゃんと実在する物だったのです。創作料理なのかと思ったのですが、
ところがその実は、風流な秋の日本料理だったんですね。
それをパエリア風にアレンジしたところが私がいつもお世話になっているお料理の先生、土橋さんのアイデアがスゴイところなんです。
今年の秋は珍しい梔子の実の黄飯を食べることが出来て、とても勉強になりました。
白い花からは想像がつかない鮮やかな黄色のもととなること、初めて実体験出来ました。
土橋さん、ありがとうございました。