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2023 / 01 / 23 05:00
「獺祭」詰め込みニューヨークへ 先代健在のうちに挑戦 事業承継・酒蔵に新たな視点 旭酒造社長・桜井一宏氏
「店主に『獺祭』を置いてほしいと伝えておいたから、このレストランに行ってみて」。
英語のメールを読むと、前に当社が製造する日本酒「獺祭」を紹介し、名刺を渡した人物からのようです。
当初、難航した米ニューヨークでの販路開拓が少しずつ実っていく手応えを感じました。
獺祭製造元 旭酒造4代目社長の桜井氏は、苦しかったNYでの商品展開を振り返っています。
2006年、獺祭をNYへ売り込むため、何度も山口とNYを往復したが、ほとんど効果なく失敗
ではどうしたかというと、数少ない獺祭取扱店に「試飲会」開催を提案した
それがあたった!!
試飲会ではいぶかしげだった外国人が、飲んだ瞬間顔が明るくなったと。
客が客を呼び、獺祭を取り扱う店は400店に増えていった
もともと旭酒造は、「外へ外へ」が文化だとこと
獺祭も地元山口では売れないので、東京で売ったところヒットし日本ではブランドを確立
その流れで世界を攻めていった
地元で売れないから東京で売るという発想は、私のような小者にはなかなか出ない
良い文化だなと思う
うちの近隣でも旭酒造向けの山田錦を生産している農家さんがいます
その方は、獺祭ヒットの直後から契約農家に手を挙げられました
他の農家さんが、「酒米などできない。コシヒカリで十分」と初めから諦めている中で、勇気をもって山田錦生産に取り組まれた
今では、年に1回は山口まで生産者の会に出席されるほど
小さい農家さんだが、皆がしないことをした人には、明るい未来が来る(かもね)