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2020/02/10
下関チーム医療緩和ケア懇話会の講演会
一般社団法人 大慈学苑 代表・玉置妙憂氏の講演会が2/8(土)海峡メッセ下関で行われました。
看護師・看護教員・ケアマネでありながら、夫を看取った経験から出家し僧侶になられた方です。
現代医学の発展は目覚ましく素晴らしいが、一方で患者に過剰な選択肢が与えられ、過重負担になっている現実があるとのお話がありました。
ACP(アドバンス・ケア・プランニング)DNR(心肺蘇生拒否)、DNARと緊急の際に突然アンケートのように答えを求められても、即答するのは難しいと思います。
昨年、厚生労働省がACPを「人生会議」と銘打ってキャンペーンを展開したのは、記憶に新しいところですが、常日頃から死に方(或いは生き方)について御家族と話をしておかないと、確かにいざとなった時にどうすれば良いか、迷ってしまうのも無理もありません。
しかし、死をタブー化して遠ざけて来てしまった結果、人の死を経験する機会が減ってしまい、いざという時になって突然ありとあらゆる選択を求められてしまうという御指摘がありました。
会場からの「臨床心理士と臨床宗教師の役割の違いについて」の質問に答える形でお話された「極端に言えば、(死にゆく人に寄り添うのは)必ずしも人である必要はないと思います」と言う言葉が、非常に強く印象に残っています。思わずペットの動物とかAIを思い浮かべてしまったのですが、死を前にした人に寄り添えるのは、社会(俗世)の外側にいる存在なのかなと感じました。
死を目前にした方への訪問活動を始めたところ、ひきこもりの方の御家族からの訪問依頼が数多くあるとのお話も興味深かったです。今月から来月にかけて「8050問題」「ひきこもり」に関する研修会が市内で相次いで3回も開催される等、皆さん非常に関心のある問題です。
講師の先生、主催者の皆様、本当にありがとうございました。