お知らせ

2026-07-21 14:37:00

【予防と養生】夏を健やかに過ごす食養生

夏野菜で体の熱をやさしく冷ます

夏に旬を迎えるきゅうり、トマト、なす、冬瓜、オクラなどは、水分を豊富に含み、暑さでほてった体を穏やかに整える食材として親しまれています。また、カリウムやビタミン類なども含まれており、汗で失われやすい栄養素を補う助けにもなります。

東洋医学では、これらの食材には体の余分な熱を冷まし、潤いを補う働きがあると考えられています。ただし、冷蔵庫で冷やしたものを大量に食べると胃腸を冷やしてしまうこともあります。サラダだけでなく、炒め物や煮物、スープなど温かい料理にも取り入れることで、胃腸への負担を減らしながら旬の恵みを楽しむことができます。

冷たいものの摂り過ぎに注意

暑い日には冷たいお茶やジュース、アイスクリームなどが欲しくなります。しかし、冷たいものばかり口にすると胃腸の血流が低下し、消化吸収の働きが弱くなることがあります。その結果、食欲が落ちたり、胃もたれや下痢などの原因になることも少なくありません。

夏はそうめんや冷たい麺類だけで済ませがちですが、たんぱく質や野菜が不足しやすく栄養バランスも偏ります。温かい味噌汁やスープを一品添えたり、豚肉や鶏肉、豆腐、卵などを組み合わせたりすることで、栄養価の高い食事になります。胃腸が元気であることが、夏を元気に過ごす第一歩です。

汗をかいたら水分とミネラルを意識

夏は汗とともに水分だけでなく、ナトリウムやカリウムなどのミネラルも失われます。水だけを大量に飲むのではなく、食事からも必要な栄養素を補うことが大切です。

味噌汁や梅干し、枝豆、海藻類、旬の果物などは、夏の体を支える食材として昔から親しまれてきました。特に高齢者は喉の渇きを感じにくくなるため、喉が渇く前に少量ずつこまめに水分を摂ることを心掛けましょう。また、アルコールやカフェイン飲料は利尿作用があるため、水分補給の代わりにはなりません。日頃から意識して水分とミネラルを補給することが、熱中症予防にもつながります。

「苦味」を味方にして夏を乗り切る

東洋医学では、夏は「苦味」のある食材を適度に取り入れることが勧められています。ゴーヤやピーマン、ししとうなどの苦味には、体にこもった熱を和らげ、食欲を助ける働きがあると考えられています。

また、苦味には味覚を刺激して唾液や胃液の分泌を促し、食事をおいしく感じやすくする効果も期待できます。苦味が苦手な方は、豚肉や卵と一緒に炒めたり、かつお節を加えたりすると食べやすくなります。旬の食材を無理なく取り入れることが、季節に合った食養生につながります。

まとめ

夏の食養生で大切なのは、「旬の食材を取り入れる」「胃腸を冷やし過ぎない」「水分とミネラルをこまめに補給する」「栄養バランスを意識する」という4つのポイントです。

毎日の食事は、体調を整える最も身近な養生法です。暑いからこそ食事をおろそかにせず、季節に合った食材を上手に取り入れることで、夏バテや熱中症を予防し、元気に夏を過ごしましょう。

2026-06-29 09:51:00

【コラム】毎日、良質な睡眠ができていますか?

睡眠ってなぜ必要性なのでしょうか?

 私たちはなぜ寝る時間が必要なのでしょうか?寝る時間がなければ一日の活動する時間が格段に増えるはずです。寝ずに働き続けたり、勉強したり、遊び続けたりして疲れるということがなければ、誰もが寝ずに活動し続けることを望むかもしれません。

 ですが、寝ないで生活を続けることはまず無理なことです。『睡眠時間』は私たちにとって脳疲労の『回復』、記憶の『整理・定着』に必要な時間です。一般的に睡眠時間は約6~8時間が目安と言われています。必要な時間は個人差があるようですが、日中眠くなったりして困ることがなければ問題ありません。

 睡眠時間が不足することにより、疲労感、不快感、倦怠感など体調が優れない状態になり活動に影響が出てしまいます。また徹夜で勉強して、テストに挑んでも結果が伴わなかった…なんて経験があるかもしれません。それは脳が休むことなく、記憶の整理できず定着に結びつかなかったということが原因かもしれません。

疲れた女性

日本人の平均睡眠時間はとても少ない?

 睡眠時間に関するデータがあります。OEDC加盟国30か国中、日本はなんと、最下位という結果となっていて、平均睡眠時間7.3時間です。他国と比べてみると、隣国、中国は平均睡眠時間9時間、(人口が多いので格差があるみたいです)またアメリカも8.8時間と日本と比較しても大きな差があり、学校などで睡眠について学ぶ時間があるぐらい睡眠に対して意識が高く、日本との大きな差があります。睡眠の重要性などをしっかりと学ぶ必要があるのかもしれません。

学校教育

睡眠不足は生活習慣病につながります

 睡眠不足は生活習慣病のリスクを高めると言われています。睡眠時間が短くなり、睡眠不足な状態が続くと、日中の眠気、注意力の低下、疲労感、作業効率の低下やミスにつながり、また自律神経バランスやホルモンバランスにも影響します。

睡眠時間が不足すると肥満になりやすい?

 睡眠時間が不足すると肥満になりやすくなる傾向があります。食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減少し、食欲を高めるホルモン(グレリン)が増大し、食欲が増します。食欲を高めるホルモンが増えることにより、肥満になりやすくなるのです。さらに睡眠時間が短い人は炭水化物やスイーツなどの摂取量が増える場合があるので注意が必要です。

不眠が糖尿病の原因にも関係している?

 睡眠不足は血糖値の上昇につながります。睡眠不足が続くことによって空腹時の血糖値が上昇し、基礎インスリン分泌能が低下することにより、糖尿病のリスクが増加し、また糖尿病を悪化させる可能性があります。糖尿病の生活指導では、食事療法、運動療法に重視されていましたが、今は不眠治療も重視され生活習慣の見直しが大切です。

緊張状態が続くことで血圧が高くなる?

 私たちのカラダは自分の意思とは関係なく、自動的に働く神経『自律神経』に支配されています。自律神経は活動の神経『交感神経(主に緊張状態)』と休息の神経『副交感神経(主にリラックス状態)』があり、この二つのバランスが大切です。このバランスが乱れることにより、カラダの不調をきたすとも言われています。

 血圧は交感神経の働きによって高くなるため、睡眠不足が続くことで一日の血圧が高い状態になります。結果として睡眠不足が高血圧状態を作ってしまうということです。

血圧計

良質な睡眠を得るための方法とは?

 睡眠で大事なのは、まず睡眠時間の確保です。日中眠くなったり、仕事や学校のない休日に遅くまで寝ている場合は、日頃の睡眠時間の足りていない証拠です。良質な睡眠を得るために日頃から睡眠を向上させるために様々なことを取り入れることをお勧めします。

・運動…カラダの適度な疲れは、寝つきが良くなり、深い睡眠を得られる効果があります。注意しておきたいのが寝る前の激しい運動は睡眠への逆効果となりますので、適度な運動を心掛けてください。またストレッチなども効果的です。

・食事…規則正しい食事を摂ることで、必要なエネルギーや栄養素を取り入れることにより、体の各機能が向上し、生活リズムが整います。

・入浴…入浴にはリラックス効果があり、ストレスなどで疲れたカラダを休めてくれます。また温浴効果で手足などの末梢神経が拡張することで血行促進によって、筋肉や関節が柔軟になり、カラダの疲れを癒してくれます。

 何気ない日常生活の中で、良質な睡眠に悪影響を及ぼすことを私たちはしがちです。最近では特にスマホやパソコンなどのブルーライトが影響し、覚醒作用や体内時計を狂わせるなどの睡眠不足の要素になったりしています。就寝前は特に良質な睡眠を得るためにひと工夫が必要かもしれません。

寝る女性

まとめ

 睡眠を疎かにすることは、私たちの活動に何らかの悪影響を及ぼしています。毎日寝る習慣がある人間には必ず休息の睡眠時間が必要です。休息を得ることで次の日の活力へとつながっていくのです!健康で楽しい時間を過ごすために、良質な睡眠を得るためのひと工夫を取り入れていきたい次第です。

元気な女性

2026-05-29 22:27:00

【コラム】QOLを高める体内環境という視点

QOLとは何か

 

 QOL(Quality of Life)は、日本語では「生活の質」と訳されます。

 これは単に病気の有無を判断するものではなく、次のような要素を総合的に考える概念です。

・身体的な健康

・心の安定や幸福感

・日常生活の快適さ

・社会との関わりや充実感

 例えば同じ年齢でも、毎日を元気に活動できる人と、慢性的な疲労や不調に悩まされている人では、生活の満足度は大きく異なります。つまりQOLとは、「どれだけ自分らしく、快適に生活できているか」 を示すものです。健康を考えるとき、単に病気を予防するだけでなく、日々の体調や活力を保つことが重要になってきます。

私たちの体を構成する体液の仕組み

 私たちの体の約60%は水分でできています。この水分は「体液」と呼ばれ、主に次の3つに分けられます。

・細胞の中に存在する 細胞内液

・血管の中を流れる 血液(血漿)

・細胞と血管の間にある 間質液

 このうち、血液と間質液は「細胞外液」と呼ばれ、体内の物質交換や循環に重要な役割を担っています。

 体は数十兆個とも言われる細胞で構成されていますが、その細胞が正常に働くためには、周囲の環境が整っていることが不可欠です。血液と間質液は、その環境を作り出す大切な存在なのです。

血液の役割と生活の質

 血液は、心臓のポンプ作用によって全身を巡り、体のさまざまな機能を支えています。

 主な働きとしては次のようなものがあります。

・酸素の運搬

・栄養素の運搬

・老廃物の回収

・ホルモンの運搬

・体温調節

・免疫機能

 血液の流れが良好であれば、細胞は必要な酸素や栄養を十分に受け取ることができます。その結果、エネルギーが効率よく作られ、体は疲れにくくなります。

 しかし血流が悪くなると、細胞の活動が低下し、次のような不調が起こりやすくなります。

・冷え

・慢性的な疲れ

・肩こり

・頭痛

・集中力の低下

 こうした症状は重い病気ではないことも多いですが、日常生活の快適さを損ない、QOLを低下させる要因となります。

間質液とは何か

 血液と同様に重要なのが 間質液 です。間質液とは、血管と細胞の間の空間を満たしている液体のことです。

 細胞は血液から直接栄養を受け取るわけではなく、血液からいったん間質液へ移動した物質を利用しています。血液中の酸素や栄養素は毛細血管の壁を通って間質液に入り、そこから細胞へ届けられます。

 一方、細胞から生じた老廃物は間質液へ排出され、再び血管やリンパ管へ回収されます。

 つまり間質液は、細胞と血液の間で物質交換を行う 重要な仲介役 なのです。

 この間質液の状態が良好であれば、細胞は効率よく働くことができます。逆に流れが滞ると、むくみや疲労感などの不調が現れやすくなります。

微小循環と健康の関係

 血液と間質液の交換は、主に毛細血管で行われます。この毛細血管レベルの循環は 微小循環 と呼ばれます。

 微小循環が正常に働いていれば、体の隅々まで酸素や栄養が届けられます。しかし、何らかの原因でこの循環が乱れると、細胞への供給が不足し、体調にさまざまな影響が現れます。

 例えば、

・疲れやすい

・むくみやすい

・肌の調子が悪い

・頭がぼんやりする

 といった状態は、微小循環の乱れが関係している場合もあります。

 これらは命に関わる症状ではないかもしれませんが、毎日の生活の快適さに大きく影響します。つまり、微小循環を整えることはQOLを高めることにつながるのです。

体液の流れが乱れる原因

 血液や間質液の流れは、生活習慣の影響を大きく受けます。

 特に次のような要因は、体液の循環を悪化させる原因になります。

・運動不足

・長時間の同じ姿勢

・水分不足

・塩分の摂り過ぎ

・睡眠不足

・ストレス

 例えばデスクワークなどで長時間座り続けると、下半身の血流が滞り、むくみが起こりやすくなります。またストレスが続くと自律神経が乱れ、血管が収縮して血流が悪化することもあります。

 こうした生活習慣の積み重ねが、体液の循環を乱し、慢性的な不調を引き起こすことがあります。

QOLを高める生活習慣

 体液の循環を整え、生活の質を高めるためには、日々の生活習慣を見直すことが大切です。

適度な運動

歩くことは血流改善に非常に効果的です。

ふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、血液を心臓へ戻すポンプの役割を果たします。

水分補給

水分が不足すると血液の流れが悪くなります。

こまめに水分を補給することが重要です。

バランスの良い食事

野菜、タンパク質、ミネラルなどをバランスよく摂ることで、血管や細胞の健康を維持できます。

良質な睡眠

睡眠中には体の修復が行われ、体液環境も整えられます。

ストレスケア

リラックスする時間を持つことで自律神経のバランスが整い、血流改善につながります。

これからの健康観

 これからの健康は、「病気を治す」という視点だけではなく、「日々を快適に過ごす」という視点がますます重要になります。

 血液検査の数値が正常でも、疲れやだるさを感じている人は少なくありません。そうした状態を改善し、生活の満足度を高めることこそがQOLの向上につながります。

 そのためには、体の内側の環境、特に血液や間質液の流れを整えることが大切です。体の流れが良くなることで、細胞は本来の働きを発揮し、体も心も活力を取り戻します。

まとめ

 QOL(生活の質)とは、単に病気がない状態ではなく、日常生活をどれだけ快適に過ごせているかを表す重要な概念です。

 その基盤となるのが、血液や間質液といった体液の循環です。血液は酸素や栄養を運び、間質液は細胞の環境を整え、物質交換を支えています。

 これらの流れがスムーズであれば、細胞は活発に働き、体は疲れにくく、生活の質も向上します。

 運動、水分補給、バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレスケアといった基本的な生活習慣は、体液の循環を整えるうえで欠かせません。

2026-03-16 13:21:00

【予防と養生】女性の更年期

更年期とは何か

 更年期とは、女性の体が「妊娠・出産が可能な時期」から「閉経後の安定した時期」へ移行する約10年間のことを指します。

 一般的には45〜55歳に起こり、この時期に卵巣の働きが弱くなることで女性ホルモン(エストロゲン)が急激に減少します。

 エストロゲンは自律神経や血管、骨、肌、感情の安定など多くの機能を支えているため、その減少は心身にさまざまな影響を及ぼします。ほてり・発汗・動悸・不眠といった身体症状だけでなく、イライラや不安感、気分の落ち込みなど精神的な変化も起こりやすくなります。

 更年期は病気ではなく、体が新しいバランスを作るための自然な移行期です。

更年期の主な症状

 更年期の症状は100種類以上あると言われますが、代表的なものを分類して紹介します。

● 身体的な症状

ホットフラッシュ(急なほてり・発汗)

動悸、息切れ

めまい、ふらつき

肩こり、腰痛、関節痛

頭痛

皮膚の乾燥、かゆみ

眠りが浅い、不眠

月経周期の乱れ

体重増加、むくみ

手足の冷え

● 精神的な症状

イライラしやすい

気分の落ち込み

不安感

集中力の低下

やる気が出ない

● 生活に影響する症状

疲れやすい

仕事のパフォーマンス低下

家事や育児が負担に感じる

更年期セルフチェック

 以下の項目にどれくらい当てはまるか確認してみましょう。
3つ以上当てはまる場合、更年期の影響が強く出ている可能性があります。

【身体の変化】

□ 急に顔が熱くなる、汗が噴き出す

□ めまいや立ちくらみが増えた

□ 肩こりや頭痛が以前よりひどい

□ 夜中に目が覚める、眠りが浅い

□ 月経周期が乱れてきた

□ 以前より疲れやすい

【心の変化】

□ 些細なことでイライラする

□ 気分が落ち込みやすい

□ 不安感が強くなる

□ 集中力が続かない

□ 何をするのもおっくうに感じる

【生活の変化】

□ 仕事や家事の効率が落ちた

□ 人と会うのが面倒に感じる

□ 体調の変化で生活リズムが乱れがち

更年期の原因

 更年期の主な原因は、卵巣機能の低下によるエストロゲン分泌の減少です。
脳は「もっとホルモンを出して」と指令を出し続けますが、卵巣が応えられず、脳が混乱して自律神経が乱れやすくなります。

 その結果、体温調節がうまくいかずホットフラッシュが起きたり、精神的な不安定さが増したりします。

1. 卵巣機能の低下とエストロゲンの急減

女性は生まれたときから卵子の数が決まっており、年齢とともに卵巣の働きが弱くなります。
40代に入ると卵巣がエストロゲンを十分に作れなくなり、ホルモン量が乱高下しながら減少していきます。

● ホルモンの乱高下がつらさの原因

エストロゲンが急に減る

脳(視床下部)が「もっと出して」と指令を出す

卵巣は応えられない

脳が混乱し、自律神経が乱れる

この“脳の混乱”が、ほてり・動悸・不安感などの症状につながります。

2. 自律神経の乱れ

自律神経は、体温・血圧・心拍・発汗・睡眠などをコントロールしています。
エストロゲンはこの自律神経を安定させる役割を持つため、減少すると次のような不調が起こりやすくなります。

ホットフラッシュ

発汗

動悸

めまい

不眠

手足の冷え

「更年期は自律神経の乱れ」と言われるのはこのためです。

3. 脳内ホルモン(セロトニン)の変化

エストロゲンは、心の安定に関わるセロトニンの働きを助けています。
そのため、エストロゲンが減るとセロトニンも低下しやすくなり、

イライラ

気分の落ち込み

不安感

やる気の低下

といった精神的な症状が出やすくなります。

4. 加齢による身体機能の変化

更年期の時期は、ちょうど身体の老化が進み始める時期とも重なります。

● 代表的な変化

筋肉量の低下

基礎代謝の低下

骨密度の減少

血管の弾力低下

肌の乾燥・ハリの低下

これらの変化が、疲れやすさ・体重増加・関節痛・肌トラブルなどにつながります。

5. ストレス・生活習慣の影響

更年期の症状は、ホルモンだけでなく生活環境やストレスによっても大きく左右されます。

● この時期に増えやすいストレス

子どもの独立

親の介護

仕事の責任増加

夫婦関係の変化

自分の老化への不安

ストレスは自律神経を乱し、症状を悪化させることがあります。

6. 個人差が大きい理由

更年期のつらさには大きな個人差があります。
その理由は以下のような複合要因です。

体質

性格(心配性・完璧主義など)

生活習慣(睡眠・食事・運動)

ストレスの量

遺伝的要素

ホルモンの減り方のスピード

同じ年齢でも症状が軽い人・重い人がいるのはこのためです。

 5更年期の対策(セルフケア)

更年期は「我慢する時期」ではありません。
生活習慣を整えることで症状が軽くなることが多く、日常の工夫がとても大切です。

● 食事

たんぱく質をしっかり摂る(肉・魚・卵・大豆)

カルシウム・ビタミンDで骨を守る

大豆イソフラボンはエストロゲンに似た働き

糖質・脂質の摂りすぎに注意

● 運動

ウォーキングなどの有酸素運動

ストレッチやヨガで自律神経を整える

筋トレで代謝アップ・骨密度維持

● 睡眠

寝る前のスマホを控える

ぬるめのお風呂でリラックス

寝室の温度・湿度を整える

● ストレスケア

深呼吸や瞑想

趣味の時間をつくる

家族や友人に気持ちを話す

カウンセリングも有効

6医療機関でできる治療

セルフケアで改善しない場合は、婦人科で相談できます。

● ホルモン補充療法(HRT)

不足したエストロゲンを補う治療。
ホットフラッシュや不眠、気分の落ち込みに効果的とされています。

● 漢方薬

体質に合わせて処方されるため、副作用が少なく続けやすい。

● 向精神薬・抗不安薬

精神的な症状が強い場合に使用されることがあります。

● サプリメント

大豆イソフラボン、エクオール、ブラックコホシュなど。

受診の目安

以下に当てはまる場合は、婦人科に相談することをおすすめします。

□ 日常生活に支障が出るほどつらい

□ ホットフラッシュが頻繁に起こる

□ 不眠が続いて体力が落ちている

□ 気分の落ち込みが強く、仕事や家事ができない

□ 月経異常が続く

□ 骨粗しょう症が心配

7更年期とうまく付き合うために

更年期は「終わりの時期」ではなく、新しい人生のステージへの移行期です。
ホルモンの変化は避けられませんが、正しい知識とケアで、心身の負担を大きく減らすことができます。

自分の体の変化を知る

我慢しすぎない

周囲に理解を求める

必要なときは医療機関に相談する

これらを意識することで、更年期をより前向きに過ごすことができます。

まとめ

 更年期は、女性の体が次のステージへ移行するための自然な変化です。
しかし、エストロゲンの急激な減少により、心身にさまざまな不調が起こりやすくなります。

 ゆっくり過ごして無理のないよう過ごすことに心がけましょう!

2026-02-28 13:11:00

【予防と養生】歯周病と今日からできる予防

お口の中に潜む細菌

 人の口腔内には虫歯菌、歯周病菌、口臭菌、ねばつき菌など約400~700種類の細菌が存在し、歯垢(しこう)1gあたり約1000億個の細菌がいると言われています。歯垢とは、歯に付着した細菌が繁殖した固まりです。これらの細菌は普段は人体に影響を与えません。しかし、不十分な歯磨きなどにより、歯と歯ぐきの間に細菌の集まりである歯垢ができると、細菌が繁殖し、歯ぐきに炎症が起こります。

自覚症状がない方も意識した方がよい歯周病

 「歯周病」ってよく聞くけど、どんな病気なの?自分は歯周病なのかな?と疑問を持つ方も多くいると思います。

 歯周病は痛みなどの自覚症状が出にくく、知らない間に症状が悪化してしまう恐ろしい病気なのです。

 歯周病の初期症状は、歯垢と呼ばれる細菌の感染によって歯ぐきが赤く腫れたり、歯磨きをしている時に出血する歯肉炎の症状が多いですが、口臭や歯にこびりついた歯石なども歯周病に含まれます。進行すると噛むと痛い、歯ぐきが下がるなど歯周炎の状態や歯を支えているアゴの骨(歯槽骨)が溶かされて抜歯しなければならない場合もあります。

 歯垢は歯磨きが不十分な部分に付着するネバネバした黄白色の粘着物です。歯垢は時間とともに量が多くなり、酸素が少ない状態になると歯垢の中で酸素を嫌う嫌気性菌が多くなります。嫌気性菌が歯肉に攻撃を仕掛けて身体の中に侵入しようとし、身体は菌の侵入を抑えようとします。これが歯周病の始まりです。

 2021年に厚生労働省が行った歯科疾患実態調査によれば30代後半になると約70%の人が歯ぐきの腫れや出血するなど歯周病の症状を経験した調査結果が出ています。歯周病は年齢に関係ない身近な病気の一つなのです。

歯周病が引き起こすさまざまな病気

 歯周病が原因となる出血を放置しておくと、歯垢は歯周ポケットの中に潜り込み、どんどん歯周組織を破壊していき炎症を繰り返します。炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の出血から全身に入り、さまざまな病気を引き起こす原因となります。炎症性物質は、血糖値を下げるインスリンの働きを悪くさせる糖尿病、早産、低体重児出産、肥満、心筋梗塞、脳梗塞にも関与しています。また歯周病菌の中には誤嚥(ごえん)により気管支から肺に辿り着くものがあり、高齢者の死亡原因で高い誤嚥性肺炎になることもあります。

歯周病になりやすい生活習慣

・不十分な歯磨き

・甘いものをよく食べる

・喫煙

・ストレス

・不規則な生活

・義歯が合っていない

などがあります。

歯周病のセルフチェック

 下記に当てはまる項目が一つでもあったら大丈夫だろうと過信せず、まずは歯科医院で受診することをおすすめします。

□歯ぐきの色が充血したような赤色になっている。

□歯と歯の間の歯ぐきが腫れている。

□歯磨きしている時に出血する。または歯ブラシに血が付着する。

□歯間ブラシやフロスをすると嫌な匂いがする。

□食べ物が歯と歯ぐきの間または歯と歯の間に挟まることがよくある。

□歯ぐきが下がってきている。

□歯がぐらぐらしている。

□歯応えのあるものが食べにくい。

□歯がしみる。

今日からできる歯周病予防

1. 正しい歯磨き

     方法

①1~2本の歯を小刻みに歯ブラシで動かしながら20~30回往復させて歯の汚れを取り除く。

②歯ブラシを歯に当てた時、毛先が開かない程度の優しい力で磨きましょう。力を入れることで歯や歯ぐきを傷つけます。

③磨き残しをしないため、下の奥歯の内側や上の奥歯の外側から磨き始めることをおすすめします。

④毛先が開いた歯ブラシは使用を中止する。目安は1ヶ月に1回程度の交換で歯垢を落としやすくするためある程度、硬さのある歯ブラシがおすすめです。

2. 生活習慣

 禁煙、節酒、バランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけましょう。

3. 定期的な歯科検診

 歯の状態を把握しておくことは歯周病の予防になります。見た目に異常がなくても歯周病を発症していることがあるので、進行する前に歯科医師に診てもらうとよいでしょう。歯垢が硬くなって歯石と呼ばれる状態になると自分で除去することは難しくなります。そのため、定期的な歯の受診をおすすめします。

まとめ

 歯周病は進行する恐ろしい病気です。誰もが歯周病になる要素を持っています。お口の中に少し意識を傾けて正しい歯磨き、歯科検診で歯石の除去をすることで虫歯や歯周疾患の予防または早期にお口のトラブルを発見することができます。

 歯には歯ざわり、味覚、正しい発音をサポート、表情を豊かにする、瞬発力を生み出すなどの役割があります。今日から効果的なケアを毎日の習慣にしていきましょう。

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