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部下やメンバーと話す中で「じゃあそれ、やっといて」や「なんでできなかったの?」と言ってしまったことはありませんか?実はそれ、心理的安全性を下げてしまうNGな言動です。
心理的安全性とは、簡潔に言うと「恐れることなく、安心してなんでも言える関係性」のこと。心理的安全性がない会社は、離職が止まらず次世代リーダーが育たなかったり、次の事業の柱を作ることが難しかったり、大きなトラブルになるまで問題が放置されてしまいます。いずれ大きな損失を被ったり経営危機に陥ったりする可能性すらもあります。それくらい、心理的安全性は良い組織の形成と、会社の発展のために大切な要素なのです。
心理的安全性を高める方法やメリットなどを記載しました。心理的安全性を下げてしまうNG言動についても紹介しています。自分がNG言動を行っていないか、確認してみましょう。
最近「心理的安全性」という言葉をよく耳にします。「心理的安全性」とは、どのようなものなのでしょうか?
心理的安全性とは、地位や経験にかかわらずだれもが率直な意見や素朴な疑問を言える、あるいはお互いに言い合える組織やチームの状態のことです。
心理的安全性が欠ける組織では、小さな問題が報告されず、大事になるまで気付かれないリスクが高い組織です。例えば、従業員が小さな問題を上司に報告しないため、事態が悪化し、顧客からのクレームがあってはじめて問題を認識する事例などが挙げられます。場合によっては、自社工場が火事になったという事実を、社内の情報伝達より先にニュースやマスコミからの連絡で社長が把握するというケースすらあります。
心理的安全性があれば、問題が小さなうちに、あるいは発生して即座に情報が共有されるため、危機回避や損失削減が可能です。さらに、ネガティブな出来事の防止だけではなく、組織・チームで気づきやアイデアが活発に交換されるため、優れた工夫や新しい事業のタネが生まれます。要するに、心理的安全性は情報共有を促進し、経営上のトラブルを未然に防ぎ、そして未来を作るために不可欠です。
なるほど。心理的安全性の有無は組織に大きな影響を与えるのですね。上記の他にも、心理的安全性を確保することのメリットはあるのでしょうか?
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はい。まず、心理的安全性はチームのパフォーマンス向上につながります。心理的安全性の高い環境では、メンバーが進んで間違いや失敗をチーム内で共有しますから学びの機会が増え、チームの成長が促進されます。一方、心理的安全性が低い環境ではメンバーは叱責を恐れて個人の失敗を隠すようになり、結果としてチームの成長も制限されます。
また心理的安全性の向上は、離職の抑制にもなります。1万人近くを1年以上追った研究の結果、離職者の心理的安全性は勤続者のそれと比べ、どの年代でも低いことが分かりました。つまり心理的安全性が低い状態を放置すると、従業員の離職につながってしまうといえます。
最後に心理的安全性の高まりはイノベーションの促進にも一役買います。従業員が積極的にアイデア、意見や新しい発想を出しあえる状態が、心理的安全性の高さです。さまざまな視点から出し合う多様な意見が、イノベーションや次の事業の柱を導きます。