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2023 / 08 / 17  05:00

小さなお店のためのSNS活用術 ~0円でパート・アルバイトを10人採用、フォロワー 1. 5万人 八百屋コウタの成功事例~

 

 

 

Instagramの活用について、実例をもとにポイントを解説します。

 

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Question

 

人口の多くない地域で小さなお店を経営しています。より多くの顧客を獲得したり、人を採用したりすることにSNSの活用を検討していますが、あまり知識がありません。宣伝広告費をかけられない小さなお店でも始められるSNSの活用術を教えてください。

 

Answer

 

SNSは無料で利用でき、かつ幅広く発信できるツールであるため、費用をかけずに宣伝広告したい場合には検討すべきツールの一つです。ただし、やみくもに発信すればよいという訳ではありません。どう発信するか、しっかり戦略を立てて活用していくことが大事です。

 

神奈川県平塚市の「八百屋コウタ」はどこにでもある八百屋さんですが、SNSを活用することで「遠くからでもわざわざ八百屋コウタの商品を買いたい」という人を集めたり、百貨店への出店が決まったりと業績を拡大させています。同時に新たな店舗出店のためにパート・アルバイトを採用しましたが、その募集にもSNSを活用しています。広告などは出していないため、採用にかけた費用は「0円」です。八百屋コウタが何をしたか、実例をもとにSNSの活用術を本号と次号の2回に分けてお伝えします。

 

<八百屋コウタのSNS戦略>

 

八百屋コウタが使用しているのは主にInstagramです。徐々にフォロワー数が増え、現在、Instagramのフォロワーは1.5万人となっています。

 

Instagramの活用を機にSNS上で口コミが広がったことで、百貨店への出店が決まるなど事業展開にも影響しています。

 

そんな八百屋コウタの3つのSNS戦略を紹介します。

 

 

 

1.フォロワーがとにかく「おいしそう」「食べてみたい」と思う写真をアップ

 

八百屋コウタは新鮮な果物を活かして、フルーツパーラーも営んでおり、お店で作っているケーキなどの商品を、次々にInstagramにアップしています。

 

Instagram活用のきっかけはシンプルなもので、フルーツサンドなど食べ物を取扱うお店がInstagramに商品をアップし「いいね!」を集めて「バズる」ことで、来店客を増やしたり、商品の販売注文につなげたりしている様子を見て、うちの店でも同じことをやってみようと考えたことです。

 

また、Instagramは投稿を無料で行うことができるので、それで来店客や注文が増えるならば、行うだけでプラスだとも考えました。

 

ただし、お店の商品をアップするだけならば誰にもできそうですが、投稿に関しては徹底して高いクオリティを意識しました。特に重要なのは写真です。ピントがずれているものなど、適当に撮影した写真は絶対にアップしていません。また、お店が扱う商品と関係のないものも一切載せていません。

 

また、ただ商品の写真を載せるだけでなく、店舗名も写すようにし、「あのおいしそうなスイーツを作っているのは八百屋コウタ」と写真を見ただけで認識してもらえる構図を常に考えているのです。

 

 

 

2.ハッシュタグ戦略

 

ハッシュタグ(「#」)とはSNS上において、キーワードやトピックを分類するタグのことです。 「#」の後に任意のキーワードを入力すると、そのキーワードがタグとして投稿に加えられます。このハッシュタグによって、何についての投稿なのか端的に表すことができます。

 

ハッシュタグをつけることで「自店舗のブランディング」「興味のある人への拡散」「地域の絞り込み」「その他行いたいことへの訴求」へと繋がっていきます。

 

 

 

Instagramでは、購入した商品や料理の写真を投稿する方が多くおり、投稿時にはお店が使用しているハッシュタグを引用することがほとんどです。そのため、広めたいキーワードを決め、ハッシュタグをつけて投稿することが重要です。Instagramを見て来店した顧客が、お店のハッシュタグをつけて投稿してくれることで、「SNS上の口コミ」が発生しやすくなります。

 

例えば、ある顧客が八百屋コウタの商品を買い、「#八百屋コウタ」をつけてInstagramに投稿すると、フォローしている別の人が八百屋コウタの存在や商品を知ることに繋がります。フォロワーには学校の同級生など、商圏に住む人もいることが多いため、さらなる来店が期待できます。

 

 

 

八百屋コウタでは、Instagramで「フルーツサンド」と検索された場合に、自店の投稿が表示されるよう、取扱い商品の種類名でもハッシュタグをつけています。これにより、「フルーツサンドに興味がある人」という大きなマーケットに自店の存在を知ってもらうことにつながります。フルーツサンドに興味がある人にお店に気づいてもらいやすくなり、アカウントのフォロワーが増えるきっかけになります。多くのフォロワーがいるとInstagram上で検索時以外でも表示される回数も多くなり、一層拡散力が高まっていきます。

 

#湘南」「#平塚」「#藤沢カフェ」「#湘南スムージー」など=地域の絞り込み

 

売上を伸ばしていくためには、商圏の人に来店してもらうことが重要です。その地域の人やその地域に来る人に多く見られそうなハッシュタグをつけることで、地域色を強し、近隣住民や観光客に「行ってみたい」と思わせる動機に繋がります。

 

 

 

3.採用に関する情報をアップ

 

八百屋コウタでは、「スタッフを募集している」と見てわかる写真と条件をできるだけ詳しく明記した記事を投稿しています。「まず問い合わせてもらった後に、詳細を説明する」のではなく「その条件で働きたい」人を集め、問い合わせ時はいつ面接に来てもらえるかなどの具体的な話につながるようにし、効率よく採用活動を進めています。

 

Instagramは多くの文字も投稿できるので、写真だけでなく文字で必要な情報を伝えるのにも向いています。興味関心のある人は長い文字数でも読んでくれるため、twitterのように短文での投稿に限定する必要はありません。また、Instagramでは、写真を複数投稿でき、過去の記事も同時に表示できることから、一般の採用情報誌や採用Webページよりも店の雰囲気をより伝えやすく、働く姿を想像してもらいやすいという利点があります。

 

実は、Instagramは採用活動に適した媒体となっているのです。こうして八百屋コウタは「0円」で、常に採用を可能にしています。

 

 

2024.05.04 Saturday