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新薬、世界の肥満問題に光
私も高校生の時は62キロだったのが、つい最近88キロまでいったので、やせることを決意
今まで何度の決意しているが、どうしても長続きしない
ということで、2月から毎日、朝と昼に各2キロほど歩くようにしている
そしてゆっくりと食べることを心掛けている
2月は効果が少しだけあって、85キロまで痩せた
肥満症に効果がある薬が発売されたが、1カ月あたり10万円ほどで、ずっと飲み続ける必要あるとのこと
これでは普通の人は手が出ないなあ
糖尿病治療薬が肥満対策になるというのが偶然発見されたとのことでした
美容に出費を惜しまない富裕層の間で最新の薬が話題を呼んでいる。
1週間に1度注射するだけで体重が減るというのだ。
米起業家のイーロン・マスク氏もその効果にあずかり、動画共有アプリTikTokではインフルエンサーがこれを称賛する。急に痩せたハリウッド女優は、自分はこの薬を使っていないと言い出している。
だが、この新しい「やせ薬」の効能は美容だけではない。
その恩恵を最も受けるのはロサンゼルスやマイアミに住むセレブたちではなく、体重の増加による健康の悪化に苦しむ普通の人々だ。
その数は世界で数十億人に及ぶとみられる。
肥満症治療薬は昔から安全だが効果が乏しかったり、全くもって怪しいものだったりしたものだ。
だが、新しいタイプの「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれる今回の薬は実際に効果があるとみられている。
デンマークの製薬大手ノボノルディスクが開発した「セマグルチド」(一般名)は臨床試験で約15%の減量効果があることが確認されている。
米国、デンマーク、ノルウェーでは既に「ウゴービ」の商品名で販売されており、他の国・地域でも近く承認される見通しだ。
これより低用量の「オゼンピック」(商品名)は糖尿病治療薬として以前から流通していたが、正規の用途以外の「適用外」で減量にも使用されてきた。
そのライバル薬として米イーライ・リリーが開発したGLP-1受容体作動薬は年内に販売が開始される見込みで、効果はウゴービを上回るとされる。
肥満を起こす生物学のメカニズム
世界的な肥満増加の原因は数十億人の人々の意志の弱さではない。
そこには、生物学上の理由がある。
人類が冬の寒さや飢饉(ききん)を生き延びるために機能していた遺伝子が今も働き続け、脂肪をため込む仕組みになっているのだ。
近年は身近に加工食品があふれ返り、手間を掛けることなく低コストでおいしいものが食べられるため、つい食べ過ぎる。
生活も座って動かないスタイルに変わってきた。
いったん脂肪がつくと体重のごく一部を減らすダイエットでも体が拒絶する。
世界中の消費者が22年にダイエットや減量のためにつかった金額は2500億ドルにのぼるが、痩せるための闘いの大半は敗北に終わる。
新しい肥満症治療薬は偶然の発見から生まれた。
糖尿病の治療薬を使うと体重が減ることがわかったのだ。
セマグルチドは満腹感を刺激し食欲を抑えるホルモンを分泌させる。
人間の脳には食べたいという強烈な衝動が潜んでいて、どんなに厳格にダイエットに励む人でもその衝動に襲われることがあるが、このホルモンにはそのスイッチをオフにする働きもある。
将来は手の届く価格に
政策担当者の頭を悩ませるも要因はコストだ。
米国でウゴービを使う費用は月額で約1300ドル、オゼンピックは約900ドルで、生涯使い続けるのは難しいほど高価だ。
だが、長期的には希望もある。いずれ製薬会社が各国政府や医療提供機関などと協力して広く普及を進めるようになれば、大量生産、大量購入で値段が下がる可能性がある。
肥満症治療薬は高収益が期待できるだけに既に開発競争に拍車がかかっている。米アムジェンや英アストラゼネカ、米ファイザーが同様の新薬開発を進めている。ノボノルディスクも複数の後続薬のパイプライン(新薬候補)を抱える。
将来的には、特許が切れた後は、安価なジェネリック薬の販売も可能になる。