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議会質問&会派取組

2024-02-19 13:05:00

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pdf 広島県竹原市・三次市視察報告書.pdf (0.93MB)

 

報告1 広島県竹原市「地域資源(歴史的町並み)を活かしたまちづくりについて」

 

【1】はじめに

 

IMG_5007.jpg 令和6年2月6日、午後1時頃、広島県竹原市中央5-1-35の竹原市役所に到着。竹原市議会事務局長の笹原章弘氏のお出迎えを受け、竹原市議会議長の大川弘雄氏より歓迎のご挨拶をいただきました。

 

 「地域資源(歴史的町並み)を活かしたまちづくり」について同教育委員会文化生涯学習課長の堀川ちはる氏、同文化財保護係長の新潟豊氏からご説明いただきました。

 

 

 

 

 

 

【2】「地域資源(歴史的町並み)を活かしたまちづくり」について

 

 IMG_5008.jpg竹原市は江戸時代より入浜式塩田で栄えた町で、「竹原塩」は一大ブランドとなり、上方や関東、東北へ廻船で売られ栄えていました。

 

 また夏場は「塩づくり」、冬場には「酒づくり」で活用されるようになりました。

 

 塩を代表とする商品取引には相場を把握することが大切で、大阪との関係が重要で「商売のための学問・教養」が必要となりました。

 

 近現代に入ると「塩」づくりも「入浜式から流下式」へ転換し開発も進められましたが、開発を免れた街並み保存地区周辺は江戸時代からの趣を留めたまま保存されました。

 

 その地域を昭和57年4月に「竹原地区伝統的建造物群保存地区」として約5.0haが指定されました。

 IMG_5013.jpgIMG_5009.jpg 建築物145件、工作物38件で78世帯145人がお住まいになっています。 江戸時代から昭和初期までの民家や洋風建物が保存されています。また「釘隠し」や意匠の凝った「格子」なども保存されています。

 

 さらに保存助成金が創設され「管理」「修理」「復旧」「修景」の4種類と、保存修理原材料支給も創設されています。

 

 「管理」については、鳥虫害防除工事や自火報設備の設置などが対象。

 

 「修理」については、外観を維持するための現状維持または復元修理が対象。

 

 「復旧」については、樹木・石垣・石段などの復元が対象。

 

 「修景」については、伝統的建造物以外の建築物を歴史的な町並みと調和する外観へ変更する行為が対象。

 

 上記4つの事業はいずれも費用の4/5の補助率で上限は600万円です。

 

 これまで163件の保存修理・修景事業が行われ市有の文化4施設が公開されています。さらに小学生を対象にワークショップ「ちびっこ大工さん」が平成28年から開催され、歴史的建造物に触れ合う取り組みが行われています。

 

 さらに町並みを利用した「まつり」等も開催され地域住民の交流が図られているとのことです。

 

 一方「歴史的風致維持向上計画」も策定し、歴史及び伝統を反映した人々の活動と、その活動が行われる歴史上価値の高い建造物、その周辺の市街地が一体となって形成してきた良好な市街地の環境づくりが目指されています。

 

 期間としては平成24年から令和4年の11年間取り組まれ、製塩を基礎とした港・商業の発展に見る歴史的風致、酒造りに見る歴史的風致など取り組まれました。

 

 さらに、歴史的風致の維持及び向上に対する事業として、小公園整備、歴史的建造物修理、景観計画の策定など17の事業が実施されました。

 

 IMG_5018.jpg特に印象に残ったのが「小公園整備事業」でした。現代的建造物を撤去し、小公園に整備することで歴史的建造物の存在が際立ち景観が向上し、更に観光者誘致にもつながるという取り組みでした。

 

 更に見た目も悪かった歴史的建造物も保存修理事業により奇麗に改修されさらに所有者がライトアップなどのイベントで活用する等、連続性のある町並みを復活することができたようです。

 

 最後に日本遺産「北前船寄港地・船主集落」として認定され関連する文化財の保護にも力を入れられています。

 

 一通りのご説明をいただき、質疑に入りました。

 

 その中で、補助金事業の総予算は年6000万円であり、改修時に耐震補強も行うことなども可能であること。さらに「無形文化財」に対する補助は現在はなく、今後の動向を見守りながら考えないといけないと言われました。

 

 子ども達へ関心をもってもらえるような取り組みや未来に繋ぐ歴史的建造物の保存を目指したいとご教授いただきました。

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報告2 広島県三次市「オンライン委員会について」

 

【1】はじめに

 

 IMG_5031.jpg令和6年2月7日、午前10時頃、広島県三次市十日市中2-8-1の三次市役所に到着。三次市議会事務局議事係長の原仁彦氏のお出迎えを受け、三次市議会議会運営委員長の宍戸稔氏より歓迎のご挨拶をいただきました。

 

 「オンライン委員会について」同委員長、同市議会議員の黒木靖治氏、同議会事務局長の児玉隆氏からご説明いただきました。

 

 

 

 

 

 

【2】「オンライン委員会」について

 

IMG_5032.jpg 三次市では新型コロナウイルス感染症の流行を契機に令和4年には議長より議会運営委員会へオンライン委員会の開催について諮問されました。

 

 三次市議会での議長選出は、立候補制で、その公約の中に「オンライン委員会」の開催も含まれておりました。議員定数が24人から22人に削減されたことにより議会における多様性の確保が求められたことが理由の一つでした。

 

 その諮問をうけ議会運営委員会ではメリットとデメリットを出し合い実施に向けて議論が行われました。

 

 更に、委員会条例・議会規則の改正及びオンライン委員会運営要綱の検討など先進都市への視察も含めて行われました。

 

 決定事項としてはオンライン委員会開催の条件として大規模災害を前提に「感染症などを含む災害・育児・介護」によるものとするとなりました。

 

 更に委員会は「Zoom」を使用することを決定し令和5年7月に試行が行われました。

 

 しかし、その後一度も開催されることはなく議員及び事務局のスキルアップが今後の課題であると指摘されました。

 

IMG_5035.jpg 課題としてはオンライン委員会開催時のインターネット放映をどうするのか今後検討が必要になってくるであろうとおっしゃっていました。

 

 その後意見交換及びデモンストレーションで体験させていただきました。

 

 議会運営委員長や事務局の参加のもとでしたので、議論の過程、取り組んでみての課題などについて説明いただきました。

 

 三次市は778㎢あり広大な市域でオンラインの必要性があったのかなと予想していましたが、実はそうではなく、どうしても市役所に登庁できない場合に絞って議論されたようです

 

 また、事務局職員の今後のスキルアップも必要で、協力なしでは進まない課題であると感じました。

 

 その後、それぞれの議会での会議の進め方など意見交換し視察を終えました。

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