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2023 / 03 / 31  05:00

一般消費者向けスイーツを開発・発売 【株式会社鹿祿】(徳島県徳島市)

 

会計ソフト会社からの記事であるが、飲食関係業のコロナ対策としてとても参考になると思いました

私が、特に良いと思ったのは、創業の動機です

業界人しかわからない、業界の苦労を解決するという、ミッションを教科書通りに実現されています。

それではお読みください

 

1.コロナでどのような影響を受けましたか

結婚式場の料理長を務めていた明慶美香(みょうけい・みか)社長の父・憲和氏(故人)が、プロの料理職人を集めて1988年(昭和63年)に創業した。

ホテルや結婚式場の厨房は、調理師の人材不足により長時間労働が続いており、手間のかかる下ごしらえなど調理の一部を請け負う会社があれば、厨房の労働環境改善とキャリア料理人の受け皿になると考えた。

会社設立は90年。最初に手掛けたのは「茶碗蒸しの具」で、これを冷凍食品化してホテルや結婚式場などに納入した。

その後、病院給食や産業給食、さらにはおせち料理の製造も開始。2001年にはレストランや割烹の料理長のレシピを忠実に再現する料理のアウトソーシングを本格的にスタートさせた。

職人の技術力と食材の良さが要求されるおせち料理も製造する

2010年には取引先からの要請を受け、宮崎県高原町の工場を譲り受けて病院給食用惣菜の工場を開設した。

20215月期の売上高は65300万円で、3工場合計で社員31人、パート46人の陣容となっている。

新型コロナウイルス感染症の影響は大きかった。ホテルや病院食・リゾート施設のOEM食材供給部門の売り上げの減少が著しく、前年比で80%90%に減少した。

2.どのような対策を講じましたか

雇用調整助成金を利用して従業員をシフト体制で休業させた。また資金繰り面で無利子融資や、「新型コロナウイルス感染症特別貸付にかかる特別利子補給制度」を活用した。

これに加え、一般消費者向け(BtoC)商品の開発・製造に乗り出した。以前から開発のノウハウがなく、事業をスタートできずにいた。

そこで20214月に、徳島県よろず支援拠点の専門家(商品開発担当)に相談。

ちょうどそのころ、徳島県の6次産業化政策として、県の特産品であるサツマイモ「なると金時」の加工食品を製作する加工会社を探していると聞き、手を挙げた。完成した商品は同年12月に百貨店「そごう横浜店」で開催されたイベント「第3回芋博」でお披露目した。

若手農業家の集まりで、なると金時の供給業者でもある株式会社農家ソムリエーずと共同開発に着手した。

さまざまな商品アイテムを試作した結果、当社の営業許可の点も踏まえて、第1弾として「キッシュ」を製作することを決定した。

よろず支援拠点の専門家のパティシエの先生からもアイデアをいただき、サンプルを何度も作成して、金時の切り方や盛り方を検討し、9月に完成した。

そごう横浜店に出品した商品は「なると金時のキッシュ5号」(15センチ)と「同6号」(18センチ)の2種類。価格は1800円(税抜)と2600円(税抜)で、それぞれ48個と24個を製作して販売した結果、完売に至った。この取り組みは地元新聞にも取り上げられ、222月からは徳島市の「ふるさと納税」の返礼品としてもスタートしている。

3.今後はどのように展開していく予定ですか

現在、一般販売に向けてブランド名やパッケージをどうするか検討している。そごう横浜店で秋に開催される予定の物産展で、徳島県産品ブースへの出店を予定しており、5号商品は80個、6号は50個の販売目標を立てている。

また、さらなる自社商品の開発を目指し、キッシュのシリーズ化やデパートでの実演販売用の商材を追求する。

これに伴い、独立した販売部門を新設することを考えているほか、オンラインでの販売に向けて社長自ら販売ルートを構築中だ。これにより一般消費者向け商品の売り上げで、2025年に年間1000万円、27年には同3000万円を目指している。

2024.04.27 Saturday