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2011-02-02 21:29:00
 3日は節分。人情横丁の豆の専門店「笠原豆店」さんから「お客様に」と差し入れがありました。いり大豆も落花生も丁寧に手づくりしたものです。各テーブルにありますから、ご賞味ください。
 「歳時の博物誌」(五十嵐謙吉、平凡社)には「節分に豆で身体をなでた」とあります。それが「災厄の祓(はらえ)」と考えられていたそうです。当店でご注文の料理を待つ間に「鬼は外」と豆を口の中に放り込めば、体の中の悪いものが逃げ出すかもしれません。ためしてみませんか。さらに、ご自宅で豆まきをすれば、きっとよい春を迎えることができるでしょう。
 「節分」を辞書で引くと「季節の変わり目」とあります。立春の前日、冬から春への変わり目に悪鬼を追い払う行事は、8世紀には宮中で行われていたようです。一般の家庭で「福は内、鬼は外」と豆をまくようになったのは室町時代からと考えられています。
 ものみなよみがえる春を前に、家族の安泰と成長を祈る思いはいつの時代も同じです。その思いを親から子へ伝えるのに、豆まきほど素晴らしい行事はありません。子どもが幼かった時代、数ある家族行事の中で子どもが最もはしゃぎ、家中を走り回るのが豆まきでした。その後で食べた豆の味を思い出します。
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