講師(宗夜)ブログ

2025-02-16 19:16:00

●テレパシー向上心

向上心は、もしかしてテレパシーで伝わるんじゃないかしら?

そんな風に思うことがあります。

 

むしろ、そうとしか思えないほど2025年のよし庵の生徒さん達から瑞々しい向上心を感じます。

 

昨年の半ばから、よし庵の講師2人で巳年🐍を飛躍の年と心に決め、本腰入れて様々に準備をしてきました。

その意気込みが生徒さん達にも伝わったように思います。

 

教室運営は常に全力疾走ですが、ノウハウが蓄積しないことには動きにも無駄が出てしまうもの。

しばらくは根気よく、ただひたすら努力です。

一発逆転は起こりません。

たくさんのチャレンジをして小さい風穴を所々で試して、行けるか行けないかを探っていきます。

 

昨年の9月からインスタを始めました。

インスタねぇ、あれは若い人たちがするものでしょう?

などの思い込みがあり、参入する気が起こりませんでした。

 

始めてみて多種多様の情報量にびっくり。

知らず知らずのうちに頭が固くなっていたと出遅れ感を持ち反省しました。

怪しい情報もあるにはあるけれど、このスピード感たるや。

世間のテレビ離れにも納得です。

 

そんな折に宗嘉先生から

『着物姿をアップすべきだ』

と声を掛けられました。

『えぇー、いいですよ私は』

最初は尻込みしていました。

 

自分なりに一生懸命に着付けに向き合っていましたが、正直に言えば行き詰まり感がありました。

考えつくことは全部実践していて、これから先にどう伸びたら良いのか分からないでいました。

そこに触れたくないもんだから

『まぁこんなもんでしょ』

と見ない振りをしていました。

 

『土俵に上がらなければ技術は廃れる。

積み上げたものも徐々に後退する。

勝負から逃げてはいけない。』

 

そう、ですかぁ⤴️?

と渋々アップすると…

 

たくさんの着付けの女性が目に飛び込んできました。

アップする前は傍観者として他人事だったのが、突然に当事者になりました。

 

うわぁ、上手だなぁ。

見事だなぁ。

綺麗だなぁ。

 

『感心している場合じゃないでしょ、悔しがりなよ』

 

おっとっと、そうだった。

えー、でもどうやって?

この方どう結んでいるの?

 

私が憧れたのが、

お太鼓の下線のキュッとした

『クビレ』

女性から見てもたまらなく色っぽい。

 

クビレを作るには帯の下線と、お太鼓の下線(決め線ともいう)を必ず合わせる必要があります。

当時、私の着付けではその二つの下線は合わせていませんでした。

自分が習った時には『合わせない』と指導を受けていたため合わせる技術を持っていませんでした。

 

お太鼓の下線を上げるためには、帯山をもっと上に上げる必要があります。

どうする?どうする?

と色々探して『まどか帯止め』を見つけました。

これで上に上げることができました。

 

でもそれだけでは、キュッとクビレません。

 

クビレ

〉〈

は、引き締まった『たれ』がもう一度扇形に広がることで作られます。

 

ということは、下地のお尻の形が大事なポイント。

プリっとした桃🍑の形が必要。

残念。

もう、無いなぁ…😮‍💨

いやいや諦めるのはまだ早い。

私には補正という味方がいるではないか。

と下着を作ることに↓

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プリっとしたお尻を作るためのクッションを足りないところに縫い付けました。

ちょうど帯の『たれ』が掛かるところに楕円形のクッションを縫い付けました。

クッションの素材は東レのフィールドセンサーです。

汗の蒸散作用に優れた素材でスポーツウェアにも用いられています。

手に入らなければ、ヘチマや麻の食器洗い用のスポンジでも良いと思います。

熱と汗が溜まりやすいので通気性の良いものをお選びください。

 

その他にも、小さな工夫を重ねて、クビレを作ることができました↓

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ああ、ようやく出来た。

お正月休みを帯作りの研究に費やし、なんとか手にした技術でした。

 

さて、

年が明けて皆さまにお会いすると…

生徒さん達の茶道の腕や、着付けの腕が上がっておられる。

瞳には『希望の光』がキラキラと輝いていらっしゃる。

 

生徒さんには何も告げていないのに、時空を超えて何かが伝わったもよう。

 

皆さまの向上心を目にして、講師陣もまたやる気が湧き出てくるのでした。

とても素敵な連鎖反応だと思います。

ありがたいなぁ…と幸せをしみじみ噛み締めるのでした。

 

身につけた帯結びの技術は、折を見て皆さまにお伝えしたいと思います。

どうぞお楽しみに😊

2025-02-16 19:08:00

●帯の型紙

帯の形や大きさは、目分量で決めると日によってまちまちになることがあります。

人間の目は帯の柄に影響されて度々錯覚を起こしてしまうからです。

 

帯の大きさをいつも一定にするにはどうしたら良いのか…

試行錯誤の末に辿り着いたのが

『帯の型紙』を作成することでした。

。。。。。。。。。。。。。。

その型紙がこちら↓

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●長方形 2枚

●サイズ 縦:9cm

横:26cm

 

このように使います↓

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●たれ:9cm(袋帯)

●お太鼓:26cm

と固定して作ります。

 

※名古屋帯の場合には、少しだけたれを短くします。

たれ:8cm

お太鼓は袋帯と同じで26cm

 

型紙を用いて着付けをするようになってからクオリティが格段に上がりました。

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型紙ありの写真をもう一枚↓

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。。。。。。。。。。。

 

型紙作成のヒントをくれたのが生徒さんでした。

 

私の着付けを受講してくださったある生徒さんが、着物姿で茶道のお稽古に参加されました。

ただし、作り帯の御姿で。

長着は着れるようになったのですが、帯結びに自信がないからという理由でした。

それでも良いと思っています。

都内から1時間以上掛けてお越しくださっているので、まずは着物に慣れていただき、無理なく徐々に出来るようになってくだされば良いと思いました。

 

着物デビューの日

数ヶ月前からzoomでご受講くださり、努力を重ねられました。

裾線もちょうど良く、襟あわせも美しく、努力の成果を存分に発揮されて私も本当に嬉しかったです。

『衣紋が抜けなくて』

と気にされていましたが、ここまで着られれば大丈夫🙆‍♀️

お山の頂上はあともう少しです。

 

それにしても…

(作り帯って綺麗だな)

ちょっと別のところでも感心してしまったのでした。

こんな風に私も結びたいなぁ。

 

ではいっそのこと

作り帯を先生にして、逆算して帯結びに応用することも有りなのではないか?

と考えました。

 

作り帯がみんな同じ形ということは型紙があるはず。

そうか型紙を作ればいいんだ。

えぇと…じゃあ、どのくらいの大きさにする?

えぇと、えぇと、

とメジャー片手に部屋を見渡すと何やらよさげな長方形が数枚はらり…

冒頭の型紙(縦9cm・横26cm)

実は

●たかはしきもの工房

●すずろベルトの芯

だったのでした。

 

主婦魂でしょうか。

丈夫そうな紙箱やら、袋やら瓶やら、なぜか捨てられない時があって、この紙の芯も『いつか何かの役に立つかも…』と残しておいたのでした。

本当に役に立った!

ドヤ顔でフフンと鼻を鳴らす。

 

で、その芯を用いて作ってみたわけですが…

 

最初のころは、

たれ9cmは良いにしても

お太鼓26cmは小さ過ぎるんじゃないかと思って28cmにしておりました。

しかし離れて見ると26cmが一番バランスがよく見えました。

 

私は身長約150cmです。

その他、肩幅や腰幅などによってもバランスは左右されるので調整は必要ですけれども『帯の型紙』は皆さまにお勧めできます!

帯結びにお悩みの皆さま、是非お試しくださいませ。

 

2/23(日)の着物茶会にご参加の皆さまには、帯の型紙2枚を工藤からプレゼントさせていただきます。お楽しみに〜😊

2025-02-01 20:22:00

●初釜茶事

2025年1月末

よし庵にて初釜茶事が催されました。

華やかなお着物姿での集いに、誰もが心ウキウキ💖

皆さまのお着物姿を見渡しプロカメラマンの太田さまが一言

『本日はどなたも色が被っていませんね!』

『ああ、本当だ!』

『おお〜〜❗️』

と謎の盛り上がり。

 

色合いは実に様々…

鶯色、黄金色、濃紫色、薄桃色、空色、薄紫色、梅色

春🌸がひと足先に訪れたかのようでした。

 

この日は気持ちの良い青天が広がっていて、それが一層私たちの心を軽くするのでした。

『いいお天気ね』

と声が上がった後に、

『ちょっとだけ風が強いよね』

という声も出て

『あー、ごめんなさい。私の抑えきれないヤル気が風を吹かしたみたいで🌪️』

と初炭手前の生徒さま。

でも腰掛け待合に移る頃には風が止んで

『あれ、止まったね』

と言うと

『止めときましたー』

と太田さま。

『さっすが〜❗️』

とまた盛り上がって腰掛け待合へ。

 

作法通りに亭主との無言のご挨拶を経て、お茶室へ…

亭主とお客様の問答を終えたら初炭手前です。

 

ご担当の生徒さま、素晴らしい初炭手前をご披露くださいました。

前日までお稽古を積み、その後もご自宅で練習を続けてくれたそうです。

『練習しすぎて筋肉痛を起こした。こんな筈ではなかった』と、

笑い🤣の渦を作りつつ、しっかりとお役を果たしてくださいました。

その御姿を認めた皆さまの優しい拍手👏

この温かい空気がよし庵なのです。

 

そして宗嘉先生の心尽くしの茶懐石料理

初釜茶事.JPEG

。。。。。。。。。。。。

向附:鯛の昆布じめ いくら

御飯:一文字飯

汁椀:白味噌汁 里芋 結び昆布

椀物:鶏の温綿椀 しめじ

焼物:鰤のつけ焼き

預鉢:なめこと金柑のみぞれ和え

進肴:長芋かん

八寸:蓮根の白煮

牡蠣のうま煮

箸洗い:クコの実

湯斗

香の物:沢庵 赤かぶ きゅうり

主菓子:椿もち

干菓子:玄米と胡麻のおこし

。。。。。。。。。。。。

 

初釜でのお料理も素晴らしいものでございました。

 

●鯛の昆布しめ いくら

鯛に昆布の香りと旨みがうつって芳醇な味わいに。

まるで真珠貝のような盛り付け。

イクラと共にお箸で無理なく召し上がっていただけます。

 

●白味噌汁 里芋 結び昆布

白味噌汁の中央に鎮座するのは六角形の里芋。

その上に巻物のような結び昆布と黄金色のからし。

六角形は正三角形の集合体で、永遠を意味する吉祥模様。

 

●鶏の温綿椀 しめじ

蓋を開ければフワリと広がるいい香り。

『わぁぁ…』

自然と笑みが溢れます。

鶏のお団子をとろける白い薄餅が覆い、柚子の皮と人参で彩りが添えられています。

箸を入れれば驚くほどの柔らかさ。

旨みたっぷり。それでいて後味さっぱり。

 

●鰤のつけ焼き

こんがり&ふっくらの鰤のつけ焼き。

絶妙な火の入り加減に皆さま驚愕。

こんな風に私も作りたい…

それにしても美味しいわね😊

と箸が進むのでした。

 

●なめこと金柑のみぞれ和え

さっぱりとした小鉢。

金柑はよし庵の茶庭の恵み。

梅色の小鉢に白と黄金色の金柑がよく映えます。

おろし大根が消化を助けてくれます。

 

●長芋かん

雪のように真白の長芋の寒天。

山吹色のウニと若緑色のオクラでお化粧されています。

長芋の寒天寄せは、私も含めてどなたもが初めていただきました。

宗嘉先生が何度も何度も試して仕上げた爽やかな一品です。

つるり、シャキシャキ…

優しいお出汁でいただきます。

 

●蓮根の白煮 牡蠣のうま煮

白さ際立つ蓮根の菊

こっくり艶やかな牡蠣のうま煮

山がちで海の近い私たちの国土を表現したような八寸。

 

●クコの実の箸洗い

一連の盛り上がりを徐々に鎮めるような、箸洗い。

ごく薄い昆布の旨みを舌で追いつつ…

名残を惜しみつつ…

 

●湯斗 香の物

そう、やっぱり美味しいの。

千々にちぎれた白い米粒が乳白色のお湯に踊る、湯斗。

そしてやさしい塩味の香の物。

どちらも奥の方に甘味がある。

それを静かに探っていく喜び。

 

●主菓子

椿もち

生気あふれる深緑色の椿の葉に挟まれたお餅。

道明寺粉にシナモンパウダーを混ぜた生地で粒あんを包み、椿の葉で挟んでいます。

口当たりの柔らかさを追い求め、道明寺粉の粒の細かさにこだわっております。

日本で昔から愛されるお菓子、椿もち。

ふと古人に想いを馳せます。

 

 

そして続きお薄のお点前。

担当する生徒さまも、お稽古を重ねてこの日に臨んでくださいました。

穏やかな空気が茶室から流れてきます。

繰り返し繰り返しご亭主に臨んでくださり、その度に少しずつ自信を身に纏ってくださる。

少しずつというところが大事なようです。

少しずつだからこそ確実に前進されておられます。

 

皆さまのお陰で、よし庵の初釜茶事は素晴らしいものとなりました。

巳年にふさわしい飛躍の先駆けを感じる一日でございました。

 

ご亭主の皆さま

ご参加のお客様

カメラマンの太田さま

誠にありがとうございました。

2025-01-31 10:53:00

●日本人らしさ、とは

日本人のマナー意識は素晴らしい。

メディアを通じて海外から頻繁に高く評価される日本人の気質。

 

礼儀正しく、丁寧で、勤勉

 

褒められれば嬉しい気持ちにもなるけれど、しかし時代によって評価とは変わるもの。

あまり調子に乗らない方が良いだろうと冷めた目で見る自分もいます。

 

私の学生時代、約30年前は日本人の気質は褒められることよりも貶されることの方が多かったのです。

その頃はすごい円高で日本企業の海外進出が激しく空洞化が起きていました。

その頃はこんな風に評されていました。

 

無表情

本音と建前の乖離が大き過ぎる

すぐに黙って何を考えているかわからない。

 

ではこの30年で日本人の気質自体が変わったのでしょうか?

そんなことはないでしょう。

 

いくつかの歴史的な文化の分断を経ても、日本人は日本人らしさを失うまいとその都度努力してきたように思います。

 

災害の時、日本では混乱に乗じた暴動は起きません。

騒ぐ人が皆無ということはないでしょうけれども、悪目立ちするのでやがて鎮まるようです。

 

先日、出勤のために最寄駅に行くと、長蛇の列が階段から伸びていました。

『ああ、事故か』

一瞬で誰もが悟り、静かに末尾に並びます。

階段で押し合うと大惨事になるので前が空いたら一歩ずつ控えめに進みます。

 

駅員に事情を訊ねる人もいましたがそれも数人で、しかも冷静に話していました。

赤の他人がこんなにも大勢に一箇所に集まっているのに、多人数を感じさせない静けさでした。

 

別日に、帰り道でも同じような事故が起こり、駅で足止めを喰いましたが、事態は全く同じでした。

誰もが静かに自分の順番を皆待っていました。

 

なぜ静かに順番を待てるのか?

子ども時代に言われた言葉が浮かびました。

『お天道様が見ているよ☀️』

 

おてんとさま。

なんと優しい響き。

これは言い換えれば『共感力』のように思います。

逆に、どうして関係のない人に八つ当たりするのかと疑問を持つくらいです。

 

駅員は悪くない

街に並ぶ店も悪くない

むしろ災害時には誰もが被害者。そのような中で駅員が一生懸命働いてくれる。感謝しかない。

その姿に愛する家族を重ねる。

『大変だよね、会社員は』

と思う。

もしかしたら…

これが自分の夫の別の姿かもしれない。

成長した子の姿かもしれない。

親のかつての姿かもしれない。

そんな風に思うと理不尽な怒りは湧いてこない。

それは私だけではないようです。

 

この気質はいつ培われたのだろうと、同時に思います。

世代の淘汰を経て、怒りを持ちにくい遺伝子が残ったのでしょうか?

 

近年、日本人の遺伝子の解析が飛躍的に進んでいるそうです。

実に多様な因子が大陸から、数度に渡り大規模にもたらされたことが解明されてきました。

 

数万人、数十万人という規模での人口流入があったその時代には言語も統一されておらず、かなり混沌とした世情だっただろうと専門家が語っていました。

それでもこの気質が形成された。

 

もしかしたら私たちは

『意識的に日本人になった』

のかもしれないと思いました。

 

山がちで平地が少なく、川の流れは急峻で大雨の度に氾濫や地滑りが起き、干ばつや虫害や地震も多い。

テリトリーの境目は大抵において川の流路で決められていたから、水を巡っての攻防戦は常に苛烈だったそうです。

一時的に利益を得ても、自然が相手となると、次には土地も財産も丸々失う恐れもあったろうし、災害時には好き嫌いを超えて協力しないといけません。

自分の代で利益を独占して恨みを買ってしまうと子や孫の代での営みが続かないとか、空気を読んで自身を律していかなければ生きていけない現実に常に直面していたのではと想像します。

 

長い時間と労力をかけて作られたこの気質は、ある意味私たちの財産と言えるでしょう。

ただ、最近はここに別の気質も身につけなければならないように思えてきました。

 

自分を守り抜く逞しさ

誠意を見抜く賢さ

 

もしかしたらこれらを身につけるには『お人好し気質』と引き換えになるかもしれません。

それも仕方ないでしょう。

歴史を学ぶと、所々で意識の転換期があることを知ります。

そしてまさに今がその時のように思います。

 

。。。。。。。。。。。。

自分を守り抜く逞しさと賢さを持て。

覚悟を持つと内側から力が湧いてくるはずだ。

神さまが守るのは、自助努力を継続する人だけなんだ。

。。。。。。。。。。。。

 

宗嘉先生からいただいた言葉です。

しかし覚悟は揺らぎやすく…

情報過多の昨今には焦りや恐れに苛まれることもあります。

だからこそ茶道。

茶道の精神がこれからの私たちの支柱となってくれるでしょう。

 

英傑は平和な時代には生まれません。

英傑は有名人とは限りません。

私たち一人一人が英傑。

その気概を持って生きていきたいと思います。

2025-01-12 14:50:00

●帯締めの位置に見る美しい数式

自分のインスタの映像を見て、

骨格診断の先生から頂いたアドバイスを思い出しました。

 

私の骨格は『ストレート』

肩幅から、すとーんと足までの直線ラインを作るコーディネートをすると良いと言われました。

小柄なわりに肩幅が広く、腰の幅も同じくらい横に張っています。

日本人にはこの骨格が多いとのことでした。

着物はまさに縦長長方形のラインを魅せる装い。

これが、日本人女性に着物が似合う理由のようです。

 

先生からのアドバイスに、もう一つありました。

。。。。。。。。。。。

ウエストマークの位置に気をつけましょう。

骨格ストレートの場合『くびれ』は強調しない方がいいのです。

その真下の腰骨の広さが目立ってしまうからです。

 

お勧めの位置は…

まず肩幅の長さを一辺とする正方形を思い描いてください。

その時の底辺がウエストマークとしてバランスの取れた位置なのです。

。。。。。。。。。。。

 

正方形🔲

どういうことでしょうか?

私の和装の写真でご覧ください。

まずは普通の写真↓

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ここに肩幅を一辺とする正方形🔲を重ねてみます↓

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見事に帯締めの位置と重なります。

知らず知らずのうちに自分で正方形を作っていたようでした。

 

洋装でこの位置でのマーキングはなかなか編み出しづらいですが、

和装ですと自然にこの位置に落ち着きました。

 

着崩れに悩んで悩んで…

自分の帯のベストポジションはどこなのか?と探るうちに、下に下がっていきました。

腰骨に少し掛かるくらいの位置まで帯を下げるといいことが分かりました。

 

お相撲さんのまわしの位置も腰骨に少し掛かっています。

あれだけの激しい取り組みに耐えるのは力学的にちょうどいい位置だからでしょう。

 

機能性に基づいた日本人の美意識。

これは数式に表すことができるそうで、まさに正方形がその象徴とのこと。

詳細に著しているのがこちらの本です↓

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 ふんふん…

そうかそうか…

と読み飛ばしてばかりで気がつけば購入してから何年も経っております。

数式は、なかなか頭に入らないのですが、美意識を数式で証明できるというところに感銘を受けました。

 

そういえば茶室にも正方形は溢れていて、炉・炉縁・風炉の敷板・古帛紗・帛紗(少し歪んでいるけれど)・風呂敷、が挙げられます。

子供時代には折り紙で毎日のように遊びました。

 

正方形🔲の美

もしも、帯の位置や帯締めの位置などでお悩みでしたら、正方形の美を取り入れてみることもお勧めです。