講師(宗夜)ブログ

2024-04-07 20:08:00

●最後は霊感

よし庵でのお仕事はとても楽しくて、生徒さまとの温かで穏やかな交流の日々をずっと続けていきたいと思っております。

そのためには心と身体の健康が何より大切。

健康を保つ秘訣は…

『霊感』なのではないかと最近思うようになりました。

 

宗嘉先生の持つ先天的な霊感とはまた種類の違う、感覚器官としての霊感があるように思います。

視覚、聴覚、触覚を補うための『感覚』としての霊感は、後天的に訓練していくことも出来るのではないかと思うようになりました。

そしてこの感覚を鍛えている人だけが、長く自分の道を極めていけるのではないかと。

そう考えるきっかけが、自分の好きなクラシック音楽でした。

 

15年くらい前に『のだめカンタービレ』というドラマが流行っていました。

私も見事にこれにハマってドラマを全部見て、DVDを買って、漫画も全部買って、映画を見に行って、玉木宏に恋をして…、

気分はすっかり『のだめ』でした。

のだめを世界的に有名にした曲が、ショパンの協奏曲第1番ホ短調。

私はこの曲を漫画で知り、またまたハマってYouTubeで聴きまくりました。

色々聴いているうちに大好きなピアニストを見つけました。

アルトゥール・ルービンシュタイン

この方の音色は静かで心にひたひたと染み入るような美しさ。穏やかな気持ちで湖の水面を眺めているよう。

写真を見ると素敵な老年の男性。

『素晴らしいピアニスト』

当時35歳だった私はただ単にそう思いました。

今の気持ちは、もっと深いところにあります。

技術的なもの以外の力を磨いていらしたのではないかと想像しています。

『心の感覚』も大切にして鍛えていたのではないかと感じています。

 

35歳の時は、自分の健康に何の不安もありませんでした。

皮膚が弱かったけれど、それ以外は目も耳も触覚も何の不安もなく、胃腸も丈夫で何でも美味しく食べていたし、健康や不健康といった話題自体に全く無頓着でした。

 

今は当時とは違って、食べる物によっては一日胃がもたれるし、手が痺れたり、細かい字が見えなくなったりしてきました。

これは…

欲に駆られて動いていたら命を縮めてしまうのだなと気付きました。

不安とか不満を口にするのではなく、意識を高いところに持っていって、自分を正しい方向に細胞レベルで組み直していかなくてはいけないと思いました。

ルービンシュタインはどうしていたのだろう。

ピアニストとしてのキャリアは80年にも及んだと書かれていました。

写真を見る限りでは、キリッとした小柄な方で、やや筋肉質。お顔立ちにどことなく東洋人のルーツを感じます。

協奏曲でピアニストとして、オーケストラの多数派のエネルギーの圧に押されずに音を奏でるには、何か特別な力が必要に思います。しかも老年においては、技術を超えた力を借りなければ不可能に思われます。

 

宗嘉先生にルービンシュタインの話をすると、『雑念を取り除き、余計な力を使わなかったのだろう』という言葉が返ってきました。

 

🔴こんな風に長くプロとして活躍する人には霊感があるように思うんですが、その点はどうですか?

🟦うーん🤔

🔴例えば、合気道の先生とかどうですか?

🟦普段はとても穏やか。街中で歩いていたらこんなに強いと思わないよ。強そうなオーラは発していない。だけど道場に来て稽古が始まると顔が変わるね。

🔴私は武道は何もわからないんですが、例えば合気道の先生だって老化はあると思うんですよね。それでも強さを日々進化させているという裏には、努力や技術だけではない『霊的な力』も鍛えているように感じるんですよね。

🟦そう言えば『観える』って言ってたね。

次にどの手で来るのか、相手の0.1秒くらい先の動きが観えるらしいんだよね。それを『霊感』と呼ぶならそうかもしれないね。

茶道でも霊感は鍛えられるけどね。

🔴そうですね。お道具への心のこもった扱いやお客様との交流は霊感を鍛える良い機会になりますね。

 

私どもが大事にしたいのは、感覚器官の先に存在する霊感です。

心も体も訓練して自分の道を見つける。

波打つ気持ちを鎮めていくうちに、道の方から浮かび上がって来る。それを待つ。

ここに健やかなる明日があるように感じます。