講師(宗夜)ブログ
●テレパシー向上心
向上心は、もしかしてテレパシーで伝わるんじゃないかしら?
そんな風に思うことがあります。
むしろ、そうとしか思えないほど2025年のよし庵の生徒さん達から瑞々しい向上心を感じます。
昨年の半ばから、よし庵の講師2人で巳年🐍を飛躍の年と心に決め、本腰入れて様々に準備をしてきました。
その意気込みが生徒さん達にも伝わったように思います。
教室運営は常に全力疾走ですが、ノウハウが蓄積しないことには動きにも無駄が出てしまうもの。
しばらくは根気よく、ただひたすら努力です。
一発逆転は起こりません。
たくさんのチャレンジをして小さい風穴を所々で試して、行けるか行けないかを探っていきます。
昨年の9月からインスタを始めました。
インスタねぇ、あれは若い人たちがするものでしょう?
などの思い込みがあり、参入する気が起こりませんでした。
始めてみて多種多様の情報量にびっくり。
知らず知らずのうちに頭が固くなっていたと出遅れ感を持ち反省しました。
怪しい情報もあるにはあるけれど、このスピード感たるや。
世間のテレビ離れにも納得です。
そんな折に宗嘉先生から
『着物姿をアップすべきだ』
と声を掛けられました。
『えぇー、いいですよ私は』
最初は尻込みしていました。
自分なりに一生懸命に着付けに向き合っていましたが、正直に言えば行き詰まり感がありました。
考えつくことは全部実践していて、これから先にどう伸びたら良いのか分からないでいました。
そこに触れたくないもんだから
『まぁこんなもんでしょ』
と見ない振りをしていました。
『土俵に上がらなければ技術は廃れる。
積み上げたものも徐々に後退する。
勝負から逃げてはいけない。』
そう、ですかぁ⤴️?
と渋々アップすると…
たくさんの着付けの女性が目に飛び込んできました。
アップする前は傍観者として他人事だったのが、突然に当事者になりました。
うわぁ、上手だなぁ。
見事だなぁ。
綺麗だなぁ。
『感心している場合じゃないでしょ、悔しがりなよ』
おっとっと、そうだった。
えー、でもどうやって?
この方どう結んでいるの?
私が憧れたのが、
お太鼓の下線のキュッとした
『クビレ』
女性から見てもたまらなく色っぽい。
クビレを作るには帯の下線と、お太鼓の下線(決め線ともいう)を必ず合わせる必要があります。
当時、私の着付けではその二つの下線は合わせていませんでした。
自分が習った時には『合わせない』と指導を受けていたため合わせる技術を持っていませんでした。
お太鼓の下線を上げるためには、帯山をもっと上に上げる必要があります。
どうする?どうする?
と色々探して『まどか帯止め』を見つけました。
これで上に上げることができました。
でもそれだけでは、キュッとクビレません。
クビレ
〉〈
は、引き締まった『たれ』がもう一度扇形に広がることで作られます。
ということは、下地のお尻の形が大事なポイント。
プリっとした桃🍑の形が必要。
残念。
もう、無いなぁ…😮💨
いやいや諦めるのはまだ早い。
私には補正という味方がいるではないか。
と下着を作ることに↓
プリっとしたお尻を作るためのクッションを足りないところに縫い付けました。
ちょうど帯の『たれ』が掛かるところに楕円形のクッションを縫い付けました。
クッションの素材は東レのフィールドセンサーです。
汗の蒸散作用に優れた素材でスポーツウェアにも用いられています。
手に入らなければ、ヘチマや麻の食器洗い用のスポンジでも良いと思います。
熱と汗が溜まりやすいので通気性の良いものをお選びください。
その他にも、小さな工夫を重ねて、クビレを作ることができました↓
ああ、ようやく出来た。
お正月休みを帯作りの研究に費やし、なんとか手にした技術でした。
さて、
年が明けて皆さまにお会いすると…
生徒さん達の茶道の腕や、着付けの腕が上がっておられる。
瞳には『希望の光』がキラキラと輝いていらっしゃる。
生徒さんには何も告げていないのに、時空を超えて何かが伝わったもよう。
皆さまの向上心を目にして、講師陣もまたやる気が湧き出てくるのでした。
とても素敵な連鎖反応だと思います。
ありがたいなぁ…と幸せをしみじみ噛み締めるのでした。
身につけた帯結びの技術は、折を見て皆さまにお伝えしたいと思います。
どうぞお楽しみに😊
●帯の型紙
帯の形や大きさは、目分量で決めると日によってまちまちになることがあります。
人間の目は帯の柄に影響されて度々錯覚を起こしてしまうからです。
帯の大きさをいつも一定にするにはどうしたら良いのか…
試行錯誤の末に辿り着いたのが
『帯の型紙』を作成することでした。
。。。。。。。。。。。。。。
その型紙がこちら↓
●長方形 2枚
●サイズ 縦:9cm
横:26cm
このように使います↓
●たれ:9cm(袋帯)
●お太鼓:26cm
と固定して作ります。
※名古屋帯の場合には、少しだけたれを短くします。
たれ:8cm
お太鼓は袋帯と同じで26cm
型紙を用いて着付けをするようになってからクオリティが格段に上がりました。
型紙ありの写真をもう一枚↓
。。。。。。。。。。。
型紙作成のヒントをくれたのが生徒さんでした。
私の着付けを受講してくださったある生徒さんが、着物姿で茶道のお稽古に参加されました。
ただし、作り帯の御姿で。
長着は着れるようになったのですが、帯結びに自信がないからという理由でした。
それでも良いと思っています。
都内から1時間以上掛けてお越しくださっているので、まずは着物に慣れていただき、無理なく徐々に出来るようになってくだされば良いと思いました。
着物デビューの日
数ヶ月前からzoomでご受講くださり、努力を重ねられました。
裾線もちょうど良く、襟あわせも美しく、努力の成果を存分に発揮されて私も本当に嬉しかったです。
『衣紋が抜けなくて』
と気にされていましたが、ここまで着られれば大丈夫🙆♀️
お山の頂上はあともう少しです。
それにしても…
(作り帯って綺麗だな)
ちょっと別のところでも感心してしまったのでした。
こんな風に私も結びたいなぁ。
ではいっそのこと
作り帯を先生にして、逆算して帯結びに応用することも有りなのではないか?
と考えました。
作り帯がみんな同じ形ということは型紙があるはず。
そうか型紙を作ればいいんだ。
えぇと…じゃあ、どのくらいの大きさにする?
えぇと、えぇと、
とメジャー片手に部屋を見渡すと何やらよさげな長方形が数枚はらり…
冒頭の型紙(縦9cm・横26cm)
実は
●たかはしきもの工房
●すずろベルトの芯
だったのでした。
主婦魂でしょうか。
丈夫そうな紙箱やら、袋やら瓶やら、なぜか捨てられない時があって、この紙の芯も『いつか何かの役に立つかも…』と残しておいたのでした。
本当に役に立った!
ドヤ顔でフフンと鼻を鳴らす。
で、その芯を用いて作ってみたわけですが…
最初のころは、
たれ9cmは良いにしても
お太鼓26cmは小さ過ぎるんじゃないかと思って28cmにしておりました。
しかし離れて見ると26cmが一番バランスがよく見えました。
私は身長約150cmです。
その他、肩幅や腰幅などによってもバランスは左右されるので調整は必要ですけれども『帯の型紙』は皆さまにお勧めできます!
帯結びにお悩みの皆さま、是非お試しくださいませ。
2/23(日)の着物茶会にご参加の皆さまには、帯の型紙2枚を工藤からプレゼントさせていただきます。お楽しみに〜😊
●帯締めの位置に見る美しい数式
自分のインスタの映像を見て、
骨格診断の先生から頂いたアドバイスを思い出しました。
私の骨格は『ストレート』
肩幅から、すとーんと足までの直線ラインを作るコーディネートをすると良いと言われました。
小柄なわりに肩幅が広く、腰の幅も同じくらい横に張っています。
日本人にはこの骨格が多いとのことでした。
着物はまさに縦長長方形のラインを魅せる装い。
これが、日本人女性に着物が似合う理由のようです。
先生からのアドバイスに、もう一つありました。
。。。。。。。。。。。
ウエストマークの位置に気をつけましょう。
骨格ストレートの場合『くびれ』は強調しない方がいいのです。
その真下の腰骨の広さが目立ってしまうからです。
お勧めの位置は…
まず肩幅の長さを一辺とする正方形を思い描いてください。
その時の底辺がウエストマークとしてバランスの取れた位置なのです。
。。。。。。。。。。。
正方形🔲
どういうことでしょうか?
私の和装の写真でご覧ください。
まずは普通の写真↓
ここに肩幅を一辺とする正方形🔲を重ねてみます↓
見事に帯締めの位置と重なります。
知らず知らずのうちに自分で正方形を作っていたようでした。
洋装でこの位置でのマーキングはなかなか編み出しづらいですが、
和装ですと自然にこの位置に落ち着きました。
着崩れに悩んで悩んで…
自分の帯のベストポジションはどこなのか?と探るうちに、下に下がっていきました。
腰骨に少し掛かるくらいの位置まで帯を下げるといいことが分かりました。
お相撲さんのまわしの位置も腰骨に少し掛かっています。
あれだけの激しい取り組みに耐えるのは力学的にちょうどいい位置だからでしょう。
機能性に基づいた日本人の美意識。
これは数式に表すことができるそうで、まさに正方形がその象徴とのこと。
詳細に著しているのがこちらの本です↓
ふんふん…
そうかそうか…
と読み飛ばしてばかりで気がつけば購入してから何年も経っております。
数式は、なかなか頭に入らないのですが、美意識を数式で証明できるというところに感銘を受けました。
そういえば茶室にも正方形は溢れていて、炉・炉縁・風炉の敷板・古帛紗・帛紗(少し歪んでいるけれど)・風呂敷、が挙げられます。
子供時代には折り紙で毎日のように遊びました。
正方形🔲の美
もしも、帯の位置や帯締めの位置などでお悩みでしたら、正方形の美を取り入れてみることもお勧めです。
●和装時の寒さ対策 超絶オススメ2選
和装時の冬の冷え❄️
足元からのしんしんとした冷え込みは辛いですね😢
そんな着物レディの切実な悩みを、またしても東レさんが改善してくれました。
東レの機能素材『ソフトサーモ』を用いた『ヒート+ふぃっと』という一連の商品です。
ソフトサーモとは、体の水分を吸収して発熱する機能糸だそうで、特殊な繊維が作り出す空気のポケットによる保温性に優れているとのこと。
『ヒート+ふぃっと』ブランドからはたくさんの商品が出ていますが、私がオススメするのは下記の2点です。
。。。。。。。。。
●足袋インナー ロング
●七分丈パンツ(つまりステテコ)
それぞれの写真はこちら
↓
。。。。。。。。。
これはすごい😳
本当に温かい。
足袋インナーを履いた上に、今までの足袋が履けるかしら?と一瞬不安でしたが、どうにか履けました。
少しだけこはぜが固かったけれども、履いてみれば歩行にも問題はありませんでした。
しかも肌色ですので、着物の裾が翻っても目立ちません。
七分丈パンツも本当に温かい。
そしてこちらのパンツは静電気が発生しませんので、裾まわりのもたつきもありません。
『でもステテコでしょー?やめてよ、おじさんみたい』
と、着物の先輩方から止められたこともありました。
確かにかっこよくはないです。
色っぽくもないです。
ご自身のお好みでお選びいただければと思います。
下半身の冷えから解放されると、動きが軽やかになるみたいです。
今後のご参考になれば幸いです😊🤲
●着付けと骨格の関係
一時期、着崩れに悩んでいました。
一番の悩みが襟合わせ。
着ている時間が長くなると、どうしても襟元がブカブカしてきました。
教えていただいた通りに着ているつもりでも、どうも上手くいきませんでした。
もしかして、キーポイントは
『骨』では?
そんな風に思って骨格標本を買って、日々眺めていました。
私は鎖骨のところで襟が浮いてしまいます。
その下の窪みがあり、段差によってプカプカ浮くようでした。
段差を埋めるようにしっかりと補正をしましたら、ようやく上手くいきました!
先日、プロの方に骨格診断をしていただいたら、私の骨は平均よりも大きいとのことでした。
鎖骨も、肩甲骨も大きいそうで、腰の位置が高いとのことでした。
足が長いのではなくて、胴が長いようです(かなしー😭)
ああ、それで!
帯を上に結んでしまうと、動きにくいのでした。
ようやく納得しました。
着崩れが起きやすいのは、骨が大きいことで動きがダイレクトに長着に伝わってしまうことが原因のようです。
このような特徴の私には、しっかり目の補正が合っています。
着崩れでお悩みの方は、ぜひご自身の骨格に注目してみてくださいませ😊🤲