製品は教科書でできている!?
2023-06-04 09:57:00
尺度
図面は実際の形状をそのままの大きさで描くことが多いのですが、用紙の大きさ
に対して製品が大きすぎたり、小さすぎたりする場合があります。
そういう場合は、図面に描かれる製品の大きさを小さく描いたり、大きく描いた
りします。
図面には尺度の欄があり、「現物:図面に描かれる大きさ」で表現され、実物と同
じ大きさで描かれている尺度「1:1」を現尺、実物よりも大きく描かれれ「2:1」や
「10:1」などで表現される尺度を「倍尺」、小さく描かれ「1:2」や「1:5」など
で表現される尺度を「縮尺」と言います。
最近は紙図面のほかにCADデータをいただけることも多くなりました。ただ、現尺で
ないままの状態でデータをいただくことも多く、データを1:1の現尺に戻す必要がで
てくる場合があります。この時一番やっかいなので「1:3」など割り切れない数字で
描かれている場合のデータで、性能のいいCADで描かれていると例えば100の長さが
「1:3」で描かれていると元に戻した場合100に戻るのですが、フリーCADなどで描
かれていると99.998などの数字にしか戻らない場合があるので、正直なところちょっと
イラッとすることがあります。
2023-04-23 14:03:00
光の進み方
光は障害物がない状態では直進します。鏡にあたると鏡にあたった角度と同じ角度
で反射し、再び直進します。中学の理科で光はの反射の法則として入射角と反射角
は等しいということを学びます。
近年ファイバレーザの普及がかなり進んできました。特に溶接の分野でもひずみが少
ない溶接として注目を集めています。
ただ、ファイバレーザの光を直接見てしまう(実際には見えないのですが…)と網膜を
損傷し、失明する危険性がかなり高くなります。
溶接は切断と違い貫通しないので、光の一部は反射することになります。不用意に(反
射した)光の進行方向に、布や紙などの燃えやすいものを置いていると火災の危険性が
ありますし、専用の遮光眼鏡を使用しているとはいえ、溶接で溶けているところをのぞ
き込もうとして顔を近づけるとメガネの損傷や失明などの危険性が高くなります。
ハンディタイプのファイバレーザ溶接機は、誰でも簡単に溶接ができると利便性ばかりが
広告で目立つのですが、簡単に使えるだけに、その操作には十分な注意をしていないと、
取り返しのつかないケガをすることになります。
2023-02-25 15:30:00
補助線
図形の問題では補助線をひくことで簡単に答えを導き出せることがあります。
例えば
下図の赤線のように補助線をひくことで答えを求めることが出来ます。
こんな感じで、製品を加工するときにそのままですと機械や金型に干渉して曲げ
ることが出来ない形状を補助線をひくように工夫することで、作ることが出来る
ようになります。
この形状は普通に曲げようとすると最後に干渉してしまいます。
そこで、一番最初にへの字に曲げておくことで、干渉を防ぐことが出来るように
なります。ただし、曲げ傷は残るので外観重視の製品には用いることはできませ
んが、長い製品の場合、分割して溶接となるとかなり大変なことになるので、コ
ストなどの面で有効な考え方と言えます。
実際の製品はこんな感じに仕上がりました。
2023-01-27 09:49:00
( )のある計算
3x(4+2)のような( )が付いた計算は3x4+2の計算結果とは異なります。
( )のある計算ではルールがあり、そのルールを守る必要があります。
今回の計算では、( )の中を先に計算をするか4と2にそれぞれ3をかけたものを
足して答えを出します。
この計算方法は長方形の面積で考えるとわかりやすくなります。
このようにルールを守ることで正しい答えを求めることが出来ます。
曲げ加工についても似たようなことがあります。
図のようなコの字曲げのように125㎜と十分な寸法がある場合では20側から曲げよ
うが、70側から曲げようが問題はないのですが、
25㎜と短くなった場合では、20側から曲げた後で70側を曲げないと金型と干渉
して曲げることが出来ません。
そのため、原則としてコの字曲げは短い寸法側から曲げるというルールにしておく
必要があります。
それでも曲げられないということも多く、その場合は違う形をした金型を利用した
り、溶接での対応が必要になります。