製品は教科書でできている!?
2026-04-13 12:18:00
幅の違う角パイプを直角に接合したい場合
中学で習う数学の知識があると、下図のように幅の違う角パイプを直角に接合するのに役立ちます。
まず二つの角パイプをそろえて並べます。
仮に幅の広いほうの長さをa,狭いほうをbとします。
それぞれのパイプに幅の長さを半径とする円弧を描きます。
それぞれのパイプの端から、反対のパイプの半径との交点に直線を引きます。
ここで少し整理をします。
それぞれのパイプに描いた直線はそれぞれの幅を底辺にした直角三角形の斜辺ということになります。
この二つの直角三角形は上図でお分かりになるように二組の辺とその間の角がそれぞれ等しいということがわかります。
つまりこれらの直角三角形は合同ということになります。
この部分を削除すると
ご覧の通り直角にパイプを接合するための切り欠きを作ることが出来ます。
2026-01-22 09:31:00
磁石の性質
小学3年の理科で磁石の性質について学習します。
①鉄は磁石に引っ付きます。
②磁石にはN極とS極とがあり、N極とS極を近づけると引き付けあい、N極とN極やS極とS極とを近づけると反発します。
③クリップ同士ではお互い引き付けあうことはないですが、磁石にクリップをつけるとそのクリップは他のクリップをくっつけます。
この性質を利用した便利な道具があります。
写真はフローターと呼ばれる強力な磁力を持った磁石です。赤丸で示したほうがN極、青丸のほうがS極です。
鉄板の材料は木枠の上にきれいに並べて置いてあります。さびないように薄く油が付いているのですが、重なり合っていると密着して1枚ずつめくるのが大変です。
ところがフローターをくっつけるとご覧の通り1番上の材料が浮き上がっています。
磁石の突起部分に鉄板がくっつくと、磁石のN極にくっついた鉄板の端はS極に、S極にくっついた鉄板の端はN極になります。
1番上の鉄板もその下にある鉄板も磁石にくっついている状態ですので、磁性を帯びています。ということは鉄板は同じ極をもった磁石が重なっているのと同じということになり、鉄板には反発の力が発生します。
一番上の鉄板の重さよりも反発する力のほうが大きいために、浮き上がってしまうということになります。
詳細は山信金属工業(株)さんの動画で説明されていますので、ご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=LLOVMMNAcTU&list=TLGGstA9cFtfip8yMTAxMjAyNg
マグネット応用機器メーカーであるカネテック(株)さんも興味深い動画を紹介されています。
2026-01-21 17:35:00
物の温まり方
小学4年生の理科で、ものの温まり方を勉強するみたいで、金属の体積と温度の関係についても習うそうです。
金属も加熱し温めるとごくわずかですが、膨張します。また冷やしていくと逆に収縮していきます。
それでは、ドーナツ型の平板を温めるとどのように膨張するでしょうか?
この実験をYouTubeの「観るだけで賢くなる理科の話」で紹介されています。
https://www.youtube.com/watch?v=vPM9VtYkZss
答えを言うと、Aの外形も穴も大きくなるというのが正解です。
この現象を利用したものが電車などの車輪と軸の接合です。板金加工では穴をあける場合そのほとんどが穴より少し小さいネジや棒などを通すために、大きさとしては穴の直径のほうが大きくなります。
ところが電車の車輪など絶対に抜けてはならないものについては、車輪の穴のほうが軸よりもごくわずかですが小さくあけられています。焼き嵌めといって車輪のほうを加熱して膨張させている間に軸を通し、車輪を冷やすことで穴が収縮し軸としっかり固定されるという仕組みです。(逆にいれるほうを冷やして小さくしてから差し込むという製品もあるみたいです)
清水鋼鐵公式チャンネルでその様子が紹介されています。
https://www.youtube.com/shorts/agI0K5lVVio
2026-01-19 10:12:00
おい点P、動くんじゃねえ!
「おい点P、動くんじゃねえ!」という本が販売されているそうです。
昭文社のホームページ
https://www.shobunsha.co.jp/?p=9167
本の内容紹介
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000123287.html
P点が動く問題は私も嫌いでしたが、今はそのP点が動かないとお仕事になりません。
レーザ切断は指定した線上をレンズで集光したレーザのビームが移動することで切断します。
レーザ加工機がバンバン動いてもらわないと困るんです。
2025-11-24 08:36:00
三角形の合同条件
以前にも三角形の合同条件について記載しましたが、ここでもう一度復習を。
①三辺がそれぞれ等しい
②2辺とその間の角が等しい。
③1辺とその両端の角が等しい。
これらの条件を満たせば、二つの三角形は同じものだということになります。
意思の疎通にもこの考え方は大切だと思います。「これくらいは言わなくてもいいだろう」と言うのは相手に正しく情報を伝えようと思う場合には危険な行為になります。
製造業では設計者が考えた形状を図面を通して、加工業者が同じものを作る必要があります。
ただし、設計者と加工業者との間では、その製品に対しての情報量がかなり違っています。設計者はこの製品をどのように使うものかと言ことをもとに、様々な情報を持っていますが、加工業者は図面に記載された情報だけしかわかりません。
例えば下のモデルの場合、右側と左側の部品は同じものでしょうか?
これだけだとわかりません。板厚t3.2の材料としてはSPCC、SPHC、SECCなどがありどれを使うかちゃんと指示がないと形状の図面だけをきっちり記載してもわかりません。
それではこのモデルの材質がどちらもSPCCだとして、まったく同じものでしょうか? 実際は材料が同じだとしてもまったく同じのかと聞かれると確定はできないと答えるしかありません。
MetaCAMでは板厚表示をはずすと板の表面と裏面の表示が現れます。
材料がSPCCやSPHCなどの素地で加工した場合、塗装などの工程があるのでバリ取り加工を行ったブランクであれば、どちらの曲げをしても基本的には問題はありません。
ただ、スポット溶接などを行う場合の密着度であるとか、SUSの片面研磨材を使った場合ではどちらが表面もしくは裏面であるかの指示が必要になります。
三角形の合同条件のように、自分の意志やイメージを相手に確実に伝えるためにはどのような情報を伝えればよいか考える必要があります。

















