ブログ 月曜日 更新
2021-12-20 06:49:00
44 塾MATH屋の教材・教具 ⑥
今回は、形・図形分野の教材、ペントミノhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9A%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%9F%E3%83%8Eの紹介です。正方形または立方体5個を組み合わせると写真のような12種類の形ができます。それを、枠から出して、また、はめるというパズルです。
このパズルの特性は縦6横10の長方形には。2339通りのはめ方があるということです。
一般的なペントミノの問題は、12片すべて使用して長方形を作ることです。3x20, 4x15, 5x12, 6x10 の各長方形に対して、
- 6x10 には 2,339通り
- 5x12 には 1,010通り
- 4x15 には 368通り
- 3x20 には 2通り
の解がある。下の写真は3×20の一通りの答えです。
ひと月ほど前にも、塾の教材にいれました。年長さんから、中3までの生徒さんがいます。その中で一番早く正解したのは、なんと年長のお子さんでした。第2号が、中3生となっています。
福知山の小学校に勤めていた時にも、教室に木製のモノを一つ置いていました。1年間で、200通りくらいの答えを子どもたちは見つけていました。
立方体を5つ組み合わせたペントミノでは、何種類かの直方体に組むことができます。
- 5x4x3 で 3940通り
- 6x5x2 で 264通り
- 10x3x2 で 12通り
の解があります。
ペントミノの形、ゲームのテトリスに似ていませんか?
そうなんです。ゲームの考案者ロシアのアレクセイ・パジトノフはペントミノからテトリスの着想を得ていたのです。
前回のブログで紹介したタングラム、ペントミノどちらも教科書に紹介されていたことがありました。
そこで問題です。学校や教育委員会、丹後教育局は教科書そのページを写真に撮りホームページに載せたいとの旨を告げると写真を撮らせてくれるでしょうか?
こんな対応でした。
与謝野町内のある小学校 「調べておき、あったら連絡します」とのこと。ひと月待っても連絡がないので、こちらから連絡すると「忘れていました。(間髪入れず)そんな教科書はありません」との返事。
与謝野町内の別の小学校 その日のうちに対応していいただきありがたかったです。「局が撮影不可ということを言っているので、教育委員会とも相談した結果、教科書はお見せすることができません」とのことでした。
与謝野町教育委員 現在使用中の教科書は置いてあるが、以前のモノは置いていないとのこと
丹後教育局 古いものから教科書はすべてそろっています。見ることは可能ですが、著作権の関係で、撮影は許可できませんとのこと。
勉強不足でよくわかりませんが、上のような教科書の写真に著作権てどうなのか・・・・・?????
2021-12-11 14:04:00
43 塾MATH屋の教材・教具 ⑤
今回はタングラムの紹介です。シルエットパズルとしては有名なものです。ナポレオンや「枕草子」の清少納言も嗜んだという記録が残っています。
正方形を図のように7つのピースに分けて、いろいろなシルエットを作っていきます。簡単なものから難しいものまでいろいろあります。ネットで検索するとたくさんのページがあります。塾MATH屋では、「ちびむすドリル」さんのHPにある問題をつ使わせてもらっています。https://happylilac.net/tangl幼児から大人がやっても難しい問題があります。
このタングラムの教材としてのすばらしさは、
①教室の算数での序列がこわれること
②大人も子どもも同列で遊べること
があります。
①塾に行っていたり、もともと算数が良くできる子どもがいます。小学生の場合は、「算数ができる=計算が早い」ということになります。このタングラムは、そんな計算力は全く必要としません。いつもはできるのが遅い子どもが、、タングラムだとどんどんできて、計算が早くていつもは余裕の子どもが全くできなかったり・・・。「ついには、ヒントを下さい」と嘆願したり。
②ちびむすドリルの上級や凸多角形(三角形、四角形、平行四辺形、五角形、六角形)になると、大人がやっても相当難しいです。大人も子どももその問題の前では、同じ土俵に立てます。各家庭に2~3セットは一定期間置いてもらい、親子、兄弟の共通の話題つくりにしてもらっていました。
このタングラムを、教員時代100セット自分のお金で買いました。ほしいと思ったとき事務の先生に相談しても、10万円近くしたので、来年度の計画に挙げ、校長決済が出ないと公費では無理です。また使い方として、一定期間、各家庭に2~3セットおいておくことは公費で買った教材では不可能だと考えたからです。
5年の教科書にも載っている教材なので,取り組んだ先生もいましたが,画用紙に印刷して切ったものではダメなのです。2・3ミリの厚みがないとピースを動かした時,紙が薄いと重なってしまい,カッチと合わせる爽快感が味わえません。ネットでは,100均の磁石で作るということが紹介されていますが,磁石のなので動かしにくい,カッチと合う感覚がないからよくないと警鐘を鳴らしている教育者もいます。
2021-12-03 07:03:00
42 塾MATH屋の教材・教具 ④
因数カードは、学校ぐるみで仮説実験授業をされていた大阪の私立四条畷小学校の先生が開発された教材です。
カードの簡単な紹介をすると、2,3,5,7,11,13の素数に注目し、100までの数を素因数分解の形でキャラターを交え表しています。36であれば、36=2×2×3×3なので、2のキャラクターが2つ合体したシーと3のキャラクターが2つ合体したクーが合わさった形で表されます。(写真左)また、2,3,5,7,11,13の素数をかけると30030になり、ミレレミオ―と読め、ボス的なキャラクターにしてあります。
塾MATH屋では、このカードを使い、3年と6年生兄弟のクラスで、整数、偶数・奇数、素数、三角数、四角数(平方数)、素因数分解を教え、最大公約数、最小公倍数、を指導し、「坊主めくり」などカードゲームを通してその習熟を図っています。素因数分解はこのカードのキャラクターを見れば明らかです。大切にしていることは、教えている数を図や絵でも考えるということです。例えば,6と15の最小公倍数30は何を表しているのでしょうか。下図の様に2辺が6,15の長方形で敷き詰めることができる最小の正方形が1辺30ということを表しています。24と36の最大公約数12は,縦24横36の長方形を敷き詰めることができるのは1辺12の正方形ということになります。
最大公約数を求める方法の発展として,ユークリッドの互除法があります。2379と3355の最大公約数を求めなさいと言われると,大概の人は困ってしまいます。2,3,5,7,11,13でも割り切れせん。これも難しそうに見えますが,図から考えると縦2379と横3355長方形を敷き詰めることができる正方形を1辺を求めることになっています。
たし算でも、かけ算の素因数分解の素数に当たるものとして、1,2,4,8,16、…があります。31までの数ならこの5種類のカードの数の和としてあらわされます。
10=2+8,15=1+2+4+8、30=2+4+8+16
この性質を利用して、誕生日を当てるカードが作れます。
誕生日が11月20日だとすると,「まず月を当てます」と言って,誕生月があるか無いかを聞きます。そうすると1,2,8に丸がついているカードを選ぶので,それをたして11月,日にちは4と16のカードを選ぶので,たして20日ということになります。
40年くらい前,学生時代,飲み屋のママさんに教えてもらいました。その頃はカラオケは高級店にしかなかったので,お客さんを楽しませる一つの話題つくりだったのでしょう。