Heart-up 通信 Vol46
子どもの頃に思い描いた夢。
大人になってから目指した夢。
振り返ってみれば、叶わなかったものの方が多いように思います。
それでも今、私は、自分にとって天職だと思える仕事をしています。
やりたいと思える仕事ができていることは、決して当たり前ではないのだと、先日の社員面談で改めて感じました。
詳しくは書けませんが、その方は、子育てや親御さんの介護など、ご家族をめぐるいくつもの事情を抱えておられました。
また、ご自身はある国家資格を持っています。
本当は、その資格を生かした仕事を続けたい。けれど今は、自分のキャリアよりも家族を支えることを優先されています。
「少し落ち着いたら、またその仕事に戻りたい」
そう話される一方で、仕事を離れる期間が長くなることへの不安も口にされました。
社員面談では、将来のキャリアについての悩みをお聴きすることがあります。なかでも女性からは、自分の仕事だけでなく、子どもや配偶者、親のことも併せてお話しいただくことが多いように感じます。
仕事のキャリアだけを見れば、今は立ち止まっているように思えるかもしれません。
子どもを育てる時間。
配偶者を支える時間。
親を介護する時間。
もちろん、介護も子育ても、きれいごとではありません。思うようにならないことも、自分のことを後回しにせざるを得ない日もあると思います。
けれど、前へ進んでいると実感できる時間も、そうではないように思える時間も、どちらもその人の人生を形づくっています。
面談の最後に、その方は、
「話を聴いてもらえて、心が軽くなりました」とおっしゃってくださいました。
私に、その方が抱えている事情そのものを解決することはできません。
それでも、利用できる制度を伝え、今後の働き方を事業主と一緒に考えることはできます。
やりたいことができる今を当たり前だと思わず、これからも一人ひとりの思いに真摯に耳を傾けていきたいと思います。
ちょっとひと息🌿
バケーション期間が終わりました。🌻
といっても、気持ち的に、です(笑)。
この2か月間、いつも通り仕事をしながらも、娘との時間をスケジュールに組み込み、一緒に旅行に出かけたり、美味しいものを食べたり。
以前は、仕事の予定に追われる中でも娘との時間をちゃんと取りたくて、あれもこれも詰め込みすぎてしまい、気持ちに余裕がなくなることがありました。
今は、娘との時間を「プラスする」のではなく、仕事と同じように大切な時間として、最初からスケジュールに入れてしまえばいい。
今頃気づくとは……💦
私にとって、とても楽しい「バケーション期間」になりました。🍀
そして、9月の始業に合わせて、娘は再びロシアへ。
2年前、初めて留学した時には、泣きながら毎日のように電話をかけてきていた娘。
それが今では、出発の朝から、
「あとは飛行機で寝るだけ。」
と、モリモリ、パクパク朝食を食べている姿がおかしくて、私は笑いが止まりませんでした。
なんともたくましい✨
そしてロシアに戻ったと思ったら、レッスンが始まり嬉しそう。バレエ公演を観たり、美味しいものを食べたりと、早速向こうでの生活を満喫している様子。
私も見たいし、食べたい……。どこでもドアが欲しい!
娘はロシアで。
私は日本で。
それぞれの日々が、また始まります。
さて、私も気持ちを切り替えて。
年末まで駆け抜けます🏃♀️💨
Heart-up 通信 Vol45
数カ月前、運送業を営む顧問先様がBCP(事業継続計画)の策定に取り組まれ、そのお手伝いをしました。
そして先日、福井県嶺北地方では、短時間に300ミリを超える記録的な豪雨となり、一部の地域で浸水被害が発生しました。その後も、台風や線状降水帯による局地的な大雨が各地で相次いでいます。
災害は、いつ、どこで発生するか分かりません。こうした状況の中で、改めてその重要性を感じるのが、BCPです。
BCPとは、自然災害や感染症、システム障害などが発生したときに、事業への影響をできるだけ抑え、重要な業務を継続し、または早期に再開するための計画です。
同社では、「人命を最優先とする」ことを基本方針とされました。
災害発生時には、従業員や来客の避難誘導、点呼・安否確認を行い、負傷者や救助を必要とする人がいる場合には、応急手当や医療機関への搬送につなげます。また、二次災害を防ぐことも重要です。
道路の冠水や通行止めにより、車両を動かせない、予定していた経路で配送できないといった事態も想定されます。
そこで計画では、災害時の指揮命令系統を明確にし、人命の安全確保、被害状況の確認、物流の再開へと段階的に対応できる体制を検討しました。さらに、代替輸送や代替倉庫を利用できるか、荷物に被害がないか、復旧の見通しはいつ頃かなど、荷主様へ伝える内容と連絡担当者についても整理しました。
帝国データバンクが2026年に実施した調査によると、企業のBCP策定率は21.4%となりました。一方、大企業の39.9%に対し、中小企業は18.3%にとどまっています。策定が進まない背景には、知識やスキル、人材、時間などの不足があるとされています。
しかし、最初から大がかりで完璧な計画を作る必要はありません。まずは、
・避難誘導や救助の担当者
・従業員の安否確認方法
・出勤または自宅待機の判断と連絡体制
・優先して継続する重要業務
・顧客や取引先への連絡体制
・重要なデータの保管方法
といった項目について社内で話し合い、決めた内容を従業員と共有することが第一歩です。
また、計画書を作成して終わりではなく、実際に訓練を行い、必要に応じて内容を見直すことが重要です。
従業員の安全と事業を守るため、万が一の事態に備えて、自社のBCPについて考えてみてはいかがでしょうか。
引用:帝国データバンク「事業継続計画(BCP)に対する企業の意識調査(2026年)」2026年6月25日
Heart-up 通信 Vol44
豪雨・浸水により休業した場合、休業手当は必要?
昨日、福井県嶺北地方では、短時間に300ミリを超える災害級の豪雨となりました。ほんの数日前には、石川県と富山県でも記録的な大雨に見舞われたばかりです。
夜中に3回、携帯電話の警報アラームが鳴り、叩きつけるような雨音と雷鳴で、ほとんど眠れないまま朝を迎えました。
早朝、外を見ると、自宅近くのアンダーパスは冠水し、家の前の道路は通行止めに。周辺の道路では、徐々に水かさが増して冠水しましたが、自宅への浸水はありませんでした。
被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。
今回の豪雨を受け、事業所の休業や、従業員が出勤できない場合の対応についてご相談をいただいています。
豪雨や浸水による休業手当の取扱いは、「休業に至った原因」によって判断が異なります。
◇事業所や設備が直接浸水し、営業できない場合
天災等による「不可抗力」に当たれば、原則として休業手当の支払義務はありません。
ただし、不可抗力と認められるためには、
①原因が事業の外部から発生したものであること
②事業主が通常の経営者として最大限の注意を尽くしても、なお避けることができなかったこと
の両方を満たす必要があります。
◇道路の冠水や通行止めにより、従業員が出勤できない場合
会社が通常どおり営業しているものの、従業員が出勤できず、労務の提供ができない場合は、原則として賃金や休業手当の支払義務はありません。
ただし、本人から申請があれば、年次有給休暇として取り扱うことは可能です。会社独自の特別休暇制度がある場合は、その規定も確認します。
◇事業所に被害がなく、出勤も可能であるものの、会社の判断で休業させた場合
「使用者の責に帰すべき事由」に該当する可能性があり、平均賃金の60%以上の休業手当が必要となります。
◇取引先の休業、客足の減少、資材不足などにより休業させた場合
これらは直ちに不可抗力となるわけではありません。ほかの取引先から資材を確保できなかったか、従業員に別の業務を行わせることができなかったかなど、休業を避けるための対応を尽くしたかも含めて、個別に判断します。
このように、豪雨による休業であっても、一律に「休業手当が必要」「不要」と判断することはできません。
また、法律上の支払義務がない場合でも、会社の判断により特別休暇を設けたり、一定額の手当を支給したりすることは可能です。
まずは従業員の安全確保を最優先にしたうえで、被害状況と休業の原因を確認し、それぞれの事情に応じて判断することになります。
豪雨による被害に伴う 労働基準法や労働契約法に関するQ&A
今朝は昨日とは一転し、何事もなかったかのような青空が広がっています。しかし、外に出ると、風の中に泥の匂いが混ざっているように感じます。
ちょうど稲刈りの時期でもあり、水に浸かった田んぼや稲への影響も気になるところです。
自宅から見えるアンダーパスでは、朝から排水作業が続いていますが、通行できるようになるまでには、まだ時間がかかりそうです。
災害が起きると、これまで当たり前だった日常が、決して当たり前ではないことに気づかされます。
まずは安全を最優先に。そして、一日も早く、皆さまがいつもの生活を取り戻せることを願っています。
Heart-up 通信 Vol43
先月の熊本地震、千葉県を襲った記録的な大雨、そして昨日は、都心を含む関東各地で強い揺れを観測される地震がありました。
災害が続くと、被災された方はもちろん、ニュースや映像を見ているだけでも、不安な気持ちになることがあります。
改めて、心も体も健やかに過ごせることは、決して当たり前ではないのだと感じます。
できることから始める「心の健康づくり」
9月1日から、全国労働衛生週間の準備期間が始まります。
今年のスローガンは、
「ひとりひとりが貴重な人材 心も体も健やかに みんな生き生き健康職場」です。
第77回全国労働衛生週間
先日、「心の健康づくり計画」を作成したいとのご相談をいただきました。
職場のメンタルヘルス対策は、不調が見られる従業員への対応だけではありません。
従業員自身がストレスに気づき、対処するための「セルフケア」、管理監督者が職場環境の改善や相談対応を行う「ラインによるケア」、さらに、産業保健スタッフや外部の専門機関による支援を組み合わせ、継続的に取り組むことが大切です。
今回は、事業主様と現在の人員体制や業務の状況を確認し、次のような取組を計画に盛り込みました。
・事業主による心の健康づくり方針の表明
・社内の推進体制と担当者の役割の明確化
・社内外の相談窓口の周知
・メンタルヘルスミニセミナーの実施
・セルフケアに関する定期的な情報提供
・年1回のストレスチェック
・従業員を10人から20人程度のグループに分け、メール等による業務状況や困りごとの確認
メール等による確認では、業務上の困りごとや相談希望の有無を確認し、必要に応じて個別相談につなげます。実施に当たっては、従業員のプライバシーにも十分配慮します。
また、現在、労働者数50人未満の事業場ではストレスチェックの実施は努力義務ですが、令和10年4月1日から義務化されます。今回の顧問先様では、義務化に先立ち、年1回実施することとしました。
心の健康づくり計画は、作成して終わりではありません。「誰が、いつ、何を行うのか」を明確にし、実施状況を確認しながら、毎年見直していくことが大切です。
それぞれの職場で実行できる取組を積み重ねることで、心の不調の予防や早期相談につながります。🍀
ちょっとひと息🌿
わが家の「サギソウ」が、見頃を迎えています。
繊細で、どこか儚げな花ですが、猛暑の中でも凛として、「スン」と澄ましたように咲いている姿に、心をつかまれます。
サギソウという名前は、白い花びらが、白鷺が翼を広げて飛んでいる姿に似ていることに由来するそうです。
よく見ると、本当に白鷺が舞っているようですね。
花言葉は、「夢の中でもあなたを想う」「芯の強さ」「繊細」「清純」「無垢」。
なんでしょう、この花言葉。
思わず「キャッ💕」となってしまいます(笑)。
サギソウを見るたびに、年齢にかかわらず、いつまでも繊細さの中に芯の強さを持つ女性でありたいな、と思います。
Heart-up 通信 Vol42
【事例紹介】女性活躍推進法改正
~男女間賃金差異分析ツールを使ってみました~
女性活躍推進法は、自らの意思によって働く女性が、その個性と能力を十分に発揮し、職業生活において活躍できる社会の実現を目指す法律です。
常時雇用する労働者が101人以上の企業には、自社の女性の活躍に関する状況を把握・分析し、その結果を踏まえた「一般事業主行動計画」の策定・届出・公表などが義務付けられています。
令和8年4月1日から改正女性活躍推進法が施行され、情報公表の必須項目が拡大されました。
これまで、男女間賃金差異の公表が義務付けられていたのは301人以上の企業でしたが、改正により、101人以上300人以下の企業についても「男女間賃金差異」の公表が義務化されました。
また、「女性管理職比率」も新たに必須の公表項目となりました。
101人以上300人以下の企業では、
・男女間賃金差異
・女性管理職比率
・女性の活躍や仕事と家庭の両立に関する項目から1項目以上
の合計3項目以上を公表する必要があります。
今回、顧問先様からご依頼をいただき、従業員数100人を超える企業の男女間賃金差異の分析・公表についてサポートを行いました。
分析には、厚生労働省が提供している「男女間賃金差異分析ツール」を使用しました。
社員情報や給与データなど必要な情報を入力すると、自社の男女間賃金差異を算出できるほか、同業種・同程度の従業員規模の企業平均との比較もできます。
実際に使用してみると、100人程度の企業で、必要なデータが準備されていれば、入力から分析結果の出力まで1時間程度で行うことができました。
さらに、単に男女間の賃金差異を算出するだけではなく、同業種・同規模の企業と比較した自社の状況や、女性管理職の割合、勤続年数などから、自社の特徴や課題を確認し、今後の取組についてのアドバイスも見ることができます。
男女間賃金差異が生じる背景には、賃金制度そのものだけでなく、管理職に占める女性の割合、勤続年数、雇用形態など、さまざまな要因があります。
公表するための数字を算出するだけではなく、「なぜ差が生じているのか」を分析し、自社の現状を知ったうえで、できることから取り組んでいくことが大切です。
こうした取組は、女性社員が働き続けやすい職場づくりにつながり、結果として人材の定着や採用にもプラスになるのではないでしょうか。
令和8年4月から新たに対象となった企業の皆様も、今後の取組を考えるきっかけとして、厚生労働省の「男女間賃金差異分析ツール」を活用してみてはいかがでしょうか。
“あはは”の奥にある強さ
ある会社の女性社長のお話です。
いつも明るくて元気で、思いやりのある方で、お話ししていると自然とこちらまで笑顔になります。
会社では、人に関わるさまざまな出来事や、対応に悩む場面もあります。
そんな時、その社長からお電話をいただきます。
「こんな問題が発生したの…あはは」
「困ったことに…あはは」
もちろん、大変な出来事を笑っているわけではありません。
実際には、「どうしよう」と頭を悩ませるようなこともたくさんあるはずです。
でも、困った時ほど、もう「あはは」と笑うしかない。
そんな時って、ありますよね。
それでも、ひとしきりお話しした後は気持ちを切り替えて、改めてきちんと問題と向き合っていかれます。
社員一人ひとりと真摯に向き合い、どうすれば会社にとっても社員にとってもより良い形になるのかを一緒に考え、解決へと進めていく。
その姿勢に、私はいつも強さを感じます。
抱え込みすぎず、それでも目をそらさない。そのバランスを自然に保てること。
そして、周囲を明るくするようなその笑顔と、しなやかな強さ。
そんな在り方に、私はいつも惹かれています。🍀



