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議会質問&会派取組

2012-06-11 10:25:00


≪旧清掃工場の撤去と跡地利用について≫


◆阪口芳弘議員 
お許しをいただきましたので、旧清掃工場の撤去と跡地利用について質問をさせていただきます。


 旧清掃工場の解体と跡地利用について、先般の代表質問にてお尋ねいたしましたところ、解体費用が11億円を要することから、国の循環型社会形成交付金を活用し、解体工事を平成25年度から26年度の2箇年で、跡地整備を平成27年度に行う計画で検討していたが、東日本大震災が発生し国の交付金が見込めなくなり、跡地検討委員会において計画の見直しを行い、岸和田市貝塚市清掃施設組合の財政計画に基づいた両市の分担金を遵守した上で、解体工事の範囲を地上部分のみとし、計画どおり平成25年度から平成26年度の2箇年で解体を、跡地利用については地域住民の理解と協力を得ながら検討してまいりたいというご答弁をいただいております。


 地元住民は、このような理事者側の答弁を大変歓迎いたしております。全国で大小合わせ600箇所以上の焼却炉及び施設が放置されていると仄聞しております。
 このような情勢の中、このたび、本市の清掃工場解体計画が明らかにされるであろうことは、大変評価すべきであると同時に、進展であり、明るい兆しと受け取っております。


 地元住民は、37年もの長い間、清掃工場の操業に理解を示し、見守り続け、平成18年に新しいクリーンセンターが完成してからも、使用されていない旧清掃工場の跡地について気にかけてまいりました。とりわけ、老朽化した旧清掃工場の外観は不気味な上、地震などによって倒壊してもおかしくない状態であり、不届き者が侵入し、問題を引き起こさないとも限らないということから、近隣住民は不安な日々を今日まで強いられている状態でありました。それでなくても、ダイオキシン等の汚染物質についての安全性も明確ではありません。


 新しいクリーンセンターが完成した後、なぜすぐに解体の計画をなされなかったのでしょうか。いや、むしろ新しいクリーンセンターの操業開始と同時に解体をしなければならないというのが本当の姿ではないでしょうか。
 両市清掃施設組合が解体を先延ばしにした理由をお伺いいたします。


 旧清掃工場操業停止後の維持管理費は、2006年度に2,900万円、2007年度に1,860万円、2008年度に175万円、2009年度に185万円、2010年度に130万円、2011年度に190万円、6年間で約5,500万円の財源が使われております。操業停止後、すぐに解体をしていればこの6年間の高額な維持管理費は必要なく、大変無駄な財源を使ったと言わざるを得ないと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 


◎都市整備部長
 お答えいたします。岸和田市貝塚市清掃施設組合が解体を先延ばしされた理由はどこにあるんやという質問と、6年間で約5,500万円の維持費が使用されたことについて、あわせてご答弁させていただきます。
 岸和田市貝塚市クリーンセンターの操業と同時に旧工場の解体を行うべきだったとのご指摘でございますが、当時は老朽化した旧工場の操業から環境負荷の少ない最新鋭設備を有する新クリーンセンターでの操業を計画どおりに進めることが最優先課題でありました。


 新クリーンセンターの建設費には約292億円もの経費がかかり、貝塚市及び岸和田市の財政的負担は相当大きなものがあり、それに加え、議員ご指摘のように11億円を超える旧工場の解体を同時に行うことは財政的にも極めて困難でありました。
 また、当初の計画では、旧工場の解体は、跡地利用とセットにして国の交付金を活用して行うということにしていましたので、跡地利用が決まらなければ解体は困難でございました。旧工場の解体工事につきましては、新クリーンセンターの操業を軌道に乗せた上で、計画的に行うという目標を立て、平成20年には、貝塚市、岸和田市及び岸貝清掃施設組合で構成する跡地検討会議を立ち上げ、平成22年3月に策定したごみ処理基本計画において事業スケジュールを定め、現在に至っている次第でございます。


 維持管理費についてでございますが、これは費用の多くがダイオキシン類等の飛散防止のため、安全上の措置を講じる必要があったことからの費用でございます。仮に、引き続いて解体工事に取りかかったとしても、工事着手に至るまでの汚染物資等の調査が必要なことから、直ちに工事に着手することは不可能であり、一定の残存期間は必要であり、そのときでもやはり必要な費用でございます。
 以上でございます。

 

 

◆阪口芳弘議員 
建設費が292億円ということで、解体費が11億円、約3%、これが困難であったということでありますけれども、また後ほど質問させていただきますけれども、もっと安くできる方法もあったわけで、そうなってきますと約2%ぐらいになってくる。それが困難であったというと、地元は大変残念がるであろうというふうに思います。
 跡地利用が決まらなければ解体は困難であるというふうなご答弁でしたけれども、それが平成20年に操業を停止してから跡地検討会議を開催されていると。


 新しいクリーンセンターは、平成14年に計画をなされて、それで平成19年に操業されている。この5年の間に、やはり跡地検討会議をつくって、そして将来どうしていくんやという話をそこでされるべきであったと。私、平成19年この質問をしているんですけれども、その時点ではまだ跡地検討会議さえもできていなかった。要するに、解体をしなければならない時期に来て、初めてその跡地検討会議ができている。これはどう見ても、どう考えてもちょっと納得いかないわけなんです。その辺どう考えておられるのか、お願いします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。先ほども申し上げましたとおり、両市におきましては、まず新クリーンセンターの操業に着手することが最優先課題ということで、確かに議員ご指摘のとおり、この間5年間ということで、跡地検討会議をそれよりも以前に、前倒して立てる必要性があったのかもわかりませんけれども、今ご答弁申し上げましたとおり、とりあえず新しいクリーンセンターの操業を定着させるということで考えておりましたので、こういう結果になったというふうに考えております。
 以上です。

 

 

◆阪口芳弘議員
 要するに、いろいろ言いわけもあると思うんですけれども、これ行政側の一番悪いパターンやと思うんですね。やはり、わかっていながら先延ばしにしてしまっている。それで、地元はその邪魔にならへん、今まで操業されていたわけですから、邪魔にならんやろうと、むしろ喜んでいるやろうというふうに思っておられたのかもしれませんけれども、やはり、相当その住民からこれどうなっているんやというような反発ですか、そういったものをいただいておりますので、その辺の対処をどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。確かに、議員からご質問がございますように、地元には老朽化した施設が長年放置されているという課題につきましては、貝塚市、岸和田市としましても早急に対応していくべきというふうに考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 要するに、解体がおくれればおくれるほど、どんどん経費がかかるということを、やはり認識されておるのかどうか、これをまず質問させてください。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。確かに、議員ご指摘のとおり、おくれればおくれるほどということですけれども、安全対策費とか、また警備費とかそういう形のものは年々かかっておりますので、トータルすると経費はかかるということは認識いたしております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 ありがとうございます。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 そして、今回の解体計画は、建物の地上部分だけで、地下埋蔵のピット部分は撤去されないと答弁されておりますが、ピットを残したままで、この先、半永久的に地元住民はダイオキシンなどの汚染物質の滞留、河川等への流出などの問題を抱えていかなければならないと考えます。どのような対策をされようとしておられるのか、お伺いします。


 また、今後の工事のスケジュール、また工事の工法についての詳細を提示していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。工事に伴う騒音、振動、粉じんやダイオキシンの飛散問題、そして、それらを監視するシステムの構築、工事車両に関しての交通安全対策、作業員の安全対策等すべてお示しいただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 

◎藤原龍男市長
 ただいまの質問、私は3月までクリーンセンターの管理者でして、阪口議員の質問については、やっぱり事前に清掃組合議会で議論して、そこで出してからこちらの議員のほうに示したいと、まだ向こうでもちょっとまだそこまで行っていないんで、その辺ちょっとご容赦願いたいと思います。

 

 

◆阪口芳弘議員
 了解しました。
 一つだけ提案というか、お願いというか、うちの近くの方々の要望、この近隣に住んでいる方々の要望なんですけれども、やはり非常に敏感になっておられます。ダイオキシンがどれほどの難しい物質であるかということもよくわかっていない状況なんですけれども、やはり念には念をということで、ドーム型の工法というんですか、もうかぶせてしまって、全く外に飛び散らないようにそんなふうなこともささやかれておりますので、その辺のこともご理解の上、進めていっていただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

 

◎藤原龍男市長
 当然ながら、近隣住民にダイオキシンが飛散したり、健康被害を及ぼすことのないような工法を検討していきたいと、こう考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 次に、旧清掃工場跡地利用についてですけれども、近隣町会からの申し出のように、私、かねがね申し上げていますけれども、墓苑にするのはどうかと考えております。


 先般、近隣町会の墓地を区画整理し、売り出しましたところ、9区画に対して35件の応募がありました。ほかにも、あきらめて抽選に参加されなかった方、条件に合致せずに参加できなかった方、また回覧板を見なかったために情報が知らされなかった、そんな方もいらっしゃいました。合計すると40件を軽く超えたであろうというふうに聞き及んでおります。


 希望者は、800世帯のうちの40件ですから、5%の方々が近くで安価な墓地を求めておるというふうに考えるわけであります。分譲できれば墓苑として十分採算もとれるというふうに考えますし、その実現性はいかがでしょうか、お尋ねいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。跡地利用の墓地としての活用でございますが、これにつきましては、議員のほうに昨年担当部長からもお話しさせてもらっていると思うんですけれども、一つには、まず既存の墓地の拡充という方向がございます。もう一つは、都市計画法に基づく墓苑、今議員ご指摘のとおり墓苑にするということでございます。


 いずれにいたしましても、権限の移譲等もございますが、かなり法的制約、また周辺環境の問題があるというふうに認識いたしております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 いろいろ難しい問題があるというふうに聞いているんですけれども、一番の問題は法的な問題がクリアできないということなんでしょうか、お伺いします。

 

◎都市整備部長
墓地・埋葬に関する法律につきまして、新たに拡充するときには、その拡充するところの連担性、今ある既存の墓地との連担性、もしくは、その都市計画法に基づく場合でしたら、市外から何百メートル離れたところとか、そういう形で、今ある地域全体から見定めた上での法的なものがございますので、そういったものが課題かというふうに考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 わかりました。そういったものをクリアしながら、地域の願いですので、ぜひ積極的に取り上げていただきたいというふうに思っております。
 続けて質問させていただきます。 旧清掃工場跡地周辺の交通渋滞緩和施策についてお伺いいたします。


 周辺道路は、複雑で特殊な道路事情により、週末の夕方になると大変混雑いたします。渋滞状況をかんがみ、私は、旧清掃組合跡地を利用し、バイパス的な道路を建設してはというふうに考えております。これについては、地元も一生懸命考えておるようであります。
 その道路建設も含め、跡地検討会議でぜひ検討していただきたいと考えておりますけれども、いかがでしょうか、お伺いいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。跡地検討会議におきまして、跡地利用に係る総合的な検討を進める中で、議員ご質問の関係町会からの道路の要望等を踏まえて検討したいと、このように考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 ありがとうございます。続けて質問させていただきます。
 今、述べさせていただきましたように、解体費は11億円というふうにございます。これは、地下埋蔵施設の撤去も含まれているというふうに考えております。地上部分だけなら幾らになるのか、概算で結構でございますので、解体費用はどれぐらいになるのか、お伺いいたします。


 また、解体費、また跡地整備についての経費はすべて岸和田市貝塚市清掃施設組合の財源で賄われると考えてよろしいのでしょうか、お伺いいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。議員ご質問の地上部分の解体につきましては、岸和田市貝塚市清掃施設組合の試算によりますと、約6億円から7億円、今年度実施設計をした上で予算確定をしていくというふうに聞いております。
 また、その経費につきましては、すべて施設組合の予算の範囲内で執行する予定でございます。
 以上です。

 

 

◆阪口芳弘議員
 ありがとうございます。続けて質問させていただきます。
 跡地利用については、跡地検討会議で決められると何回もおっしゃっておりますし、私もそう考えておりますけれども、施設の解体と同時に、速やかに次のステップに移るためにも、跡地検討会議は、解体と同時進行しなければならないというふうに考えております。市長は、平素からスピード、あるいはスピーディーだというようにおっしゃっておりますけれども、スピーディーに対応していただけるのかどうか、お伺いいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。跡地検討会議につきましては、これまでに約4回開催しておると聞いております。そういった中で、市長の考えでもございますように、行政のスピード感を持ってやることについては、私も同感でございますので、そのように関係課と調整しながらいきたいと考えております。
 以上です。

 

 

◆阪口芳弘議員
 4年間で4回の跡地検討会議で、ということでよろしいんでしょうか。

 

◎都市整備部長
 そのとおりでございます。

 

 

◆阪口芳弘議員
 1年に1回ということですよね。1年に1回なんですけれども、どのような利用方法を検討されたのか、その検討会議でどのような話合いが行われたのか、まずお伺いします。

 

◎都市整備部長
 具体にその検討会議でということはございませんが、当面の中で解体工法、それから予算等々に国の補助金等々ございましたので、具体な検討会議での中身につきましては、今後平成25年からの解体とあわせて、同時進行で具体的な跡地利用策をこの間で検討したいと、このように考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 1年に1回、そんな跡地検討会議が行われているということなんですけれども、やはり回数をふやしていただいて、スピーディーにお願いいたしたいというふうに思いますし、その会議に地元の、例えば町会長さんとか、という方々を参加させていただくことはできないでしょうか。それについてお伺いします。

 

◎都市整備部長
 その検討会議にということでございますが、地元の方をということでございますが、それも含めて今後方針が確定してきております。それで、平成24年度実施設計、解体費の調査実施設計も現在着手しております。その中で、今後の検討会議の中で、その地元参加等々についても議論をしながら今後考えていきたいと、このように考えております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 よろしくお願いいたしたいと思います。続けて質問に移らせていただきます。
 跡地問題については、特に清掃工場のような跡地は、先ほどから申し上げていますように、特殊な事情により、商店であるとか、住宅であるとか、そういったものには適さないと申し上げるまでもありませんけれども、要するに、利用が極端に制限されています。しかしながら、今答弁いただきましたように、6億円以上もかけて撤去して、1万平方メートルの土地をやはり有効利用して初めて評価されるのではないでしょうか。


 先ほど墓苑というものを提案したのですが、反面、最近では先祖から子孫へと受け継がれる一般的なお墓が、少子高齢化の進行などで維持できなくなるというふうに言われております。合葬墓の設置を各自治体が進めていると、先般読売新聞に掲載されておりました。それによると、2007年以降、合葬墓を設けた自治体は少なくとも18市あり、大阪府内でも四條畷市、守口市、門真市、大東市が2007年に、大阪市が2010年に設置されたと掲載されておりました。お隣の岸和田市も検討中ということでございました。


 先般、岸和田市に聞かせていただきましたら、どうもやはり検討しているようで、流木町の墓地の中にそういったものをつくる可能性があるというふうにお答えをいただいております。
 その中で、その合葬墓を使用したい、あるいは関心があるという方が35%、橿原市の調査では合葬墓を必要とする市民が55%を占めたとあります。お墓博士で知られている全日本墓園協会の横田睦氏によると、「公設墓地の合葬墓はさまざまな事情を抱えた人にとって墓のセーフティネットになりつつある。今後すべての自治体が合葬墓の設置を検討するようになるであろう」というふうに話されているとありました。


 市民に格安でお墓を提供できて、核家族化や少子化並びに個人意識の変化、また継承者が不要で、血縁、婚姻関係にかかわりなく、安心して多くの人が永眠することのできる合葬墓の建設も検討してはいかがというふうに考えておりますけれども、いかがでしょうか。
 また、そのために市民アンケートを実施されてはいかがかというふうに思っておりますが、どうでしょうか、お伺いいたします。

 

◎都市整備部長
 お答えいたします。跡地利用の検討につきましては、解体工事の期間中も跡地検討会議を引き続き、できるだけ多く開催し、地元住民の理解と協力を得られるように進めていくと考えており、総合的な検討を進めますが、議員ご提案の合葬墓の建設等につきましては、市としては現在のところ考えてはおりません。
 以上です。

 

 

◆阪口芳弘議員
 時代はやはり変化していきます。お墓のあり方ももちろん変化していくでしょう。そういったその市民のニーズにこたえるためにも、例えばどんなことに対しても調査研究していく必要があるというふうに思うんです。すべて否定されてしまうと困るんですけれども、大きな市民からのニーズがあっても全然考えられないのか、あるいはアンケート調査さえもしないのか、これを最後にお伺いしたいと思います。

 

◎副市長
 お墓がどうのこうのよりも、今現在三ケ山のほうで墓地がまだたくさんありますので、そちらのほうで、もしあれであれば考えていけたらなと思いますけれども、とりあえず今は三ケ山のほうを完売したいと思っております。

 

 

◆阪口芳弘議員
 その問題については、また今度改めてさせていただきます。今日は、まあ、これで質問を終えたいと思います。ありがとうございました。