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議会質問&会派取組
≪セクシャルマイノリティ支援について≫
◆真利一朗議員
議長のお許しをいただきましたので、通告順に従いまして一括質問式にて、セクシュアルマイノリティー支援についての中から同性パートナーシップ制度の導入についてと、市及び教育委員会のセクシュアルマイノリティー支援策についての2点について質問させていただきます。
まず、セクシュアルマイノリティー支援についての1点目、同性パートナーシップ制度の導入についてお伺いさせていただきます。
2015年、東京都渋谷区、世田谷区でスタートした同性パートナーシップ制度は、その後、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市、北海道札幌市、福岡県福岡市、大阪府に至っては大阪市、そして東京都中野区の九つの自治体で今現在取り組まれております。
この制度は、同性カップルやLGBTへの差別や偏見の解消及び同性カップルをこれまで阻んできた社会的制約の緩和、権利擁護と拡大を目的としています。
パートナーシップ制度により、同性カップルはパートナーシップ証明書を取得することができます。
この証明書は、自治体内の事業者に最大限の配慮を求めるもので、事業者が行っている割引やサービス、場合によっては住宅ローンのサービスなどを受けることができます。
これまで受取人は戸籍上の配偶者とされてきた生命保険金については、同性パートナーを指定することが可能な生命保険会社もふえてきております。
自治体により、住居の賃貸契約や病院の面会時に戸籍上の家族でないとの理由で断られた場合、自治体が是正勧告を行った上で事業者名を公表するなどの効力もあるとお聞きしました。
当事者としては、本当に切実なる思いを抱えて生活していると思われます。
先日、市内在住の方よりこんなお話をお聞きしました。
同性のパートナーと生涯をともにしようと日々模索しています。
どうしても貝塚市で家族全員で過ごしたいと考えています。
それは、自然豊かな貝塚市が大好きだからです。
貝塚市でも、マイノリティーが住みやすいと感じられる環境をぜひ整えていただきたいです。
また、婚姻のできない私たちは、異性愛者の持つ権利が得られません。
不便で悲しいことがたくさんあります。
生活では家族手当や扶養、保険の受取りの問題、住宅の入居については同性同士では認められないことが多々あります。
婚姻制度がないために、異性愛者とは違い、病院の面会、遺産の残し方、住宅をパートナーに残す手続き、公正証書や弁護士の費用など一つ一つにコストがかかり、自分たちで窓口を探すための労力も要ります。
パートナーシップ証明書があれば、これが大きく効力をもたらして、私たちにとっては強い味方となってくれますとおっしゃっていました。
また、当事者の思いを続けると、パートナーをパートナーとして紹介することもできない。
近所の目、地域の目が怖い。
一度は死を考える当事者が多い。
いじめも経験する。
中学生になると授業や更衣室など男女で分かれての取組みも多く、居場所がないなどの意見が述べられていました。本当に切実な問題であると思います。
LGBT当事者の皆さんの切実な声を聞くと、さほど費用もかからない同制度を導入すべきと考えますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
次に、2点目のセクシュアルマイノリティー支援策についてお尋ねいたします。
先ほどの当事者の皆さんは、その支援策についてこうおっしゃっていました。まずは窓口業務に携わる市職員に研修を受けてもらって、対応力を高めてもらいたい。
大人も子どもも相談窓口が必要である。
学校の保健室の先生が悩みを聞いてくれるような研修を受けてくれたらいいのかもしれない。
性教育の中でLGBTの勉強をしてほしい。
保護者向けチラシ、生徒向けチラシの片隅にでもLGBT相談を入れてもらえたらいいといったものでした。
現在、LGBT当事者がクラスに2人はいると言われている中で、大人も子どもも安心して暮らせる取組みが一層必要となってきているように思います。
平成29年第4回定例会で同僚議員より性的マイノリティー支援について一般質問させていただきました。
その支援策について藤原市長は、貝塚市も一度研究してみようという思いであります、貝塚市は何ができるかも含めて、一度前に進めるような研究をしていきたいと思いますとお答えいただきました。
そのことを踏まえ、現段階で1年たちましたが、本市及び教育委員会としての支援策をどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。
以上で質問を終わります。
◎都市政策部長
真利一朗議員、質問番号1、セクシュアルマイノリティー支援についての(1)同性パートナーシップ制度の導入について、(2)の一部、市のセクシュアルマイノリティー支援策について、私からご答弁させていただきます。
本市においては、市民や職員を対象に毎年じんけんセミナーを開催し、性的マイノリティーに対する基本的理解を深める取組みを実施しており、今年度も当事者の方による講演を予定しております。
同性パートナーシップ制度につきましては、制度化している先進市の兵庫県宝塚市を訪問し、取組みをお聞きいたしました。
宝塚市の性的マイノリティーに寄り添うまちづくりにつきましては、まず相談窓口の設置等の具体的な取組みを公表し、これら取組みの内容について職員や市民への周知、啓発を行い、理解と認識の醸成が図られ、制度の導入を行ったとのことでした。
本市においても、職員や市民にさらなる周知、啓発を行い、セミナー等を活用し正しい理解や認識を深めていく中で、制度の導入を見きわめてまいりたいと考えております。
続きまして、本市における支援策につきましては、市民や職員を対象としたじんけんセミナーの中で性的マイノリティーに関する講演会を行っております。
具体的には性的マイノリティー当事者による講演を実施しており、引き続き取り組んでいくとともに、今後においては、まず職員が性的マイノリティーに対して正しく理解することが重要であることから、職員研修会を開催していく考えでございます。
◎教育部参与
私からは、真利一朗議員、質問番号1、セクシュアルマイノリティー支援について、(2)の一部である本市教育委員会における支援策についてご答弁申し上げます。
本市教育委員会における支援策としましては、授業やその他学校生活のいろいろな場面で教職員が配慮できるよう、平成27年4月の国の通知、「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」及び平成28年4月に国よりまとめられた教職員向け資料、「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」に基づき、各学校へ指導助言を行っております。
教職員の研修につきましては、貝塚市人権教育研究会や各校の校内研修会で、性的マイノリティーについての研究者や当事者による講演会を実施しています。
児童・生徒への支援につきましては、全ての小・中学校において体育や保健の授業などで性的マイノリティーについて学習するよう指導しています。
昨年度、性的マイノリティーについての基礎知識を学習した上で、より偏見をなくすために、実際に貝塚市出身の自分の性別に違和感がある当事者による講演を実施した学校や、性的指向についてのマイノリティー当事者を招いて児童・生徒への講演を実施した学校もあります。
今後も、各学校において、性的マイノリティーの児童・生徒を初め、全ての子どもにとって居心地のよい学校となり、偏見や差別を解消するための取組み、教職員への啓発、各学校による保護者への発信などが進むよう、さらなる支援に努めてまいります。
◆真利一朗議員
自席からですが、1点だけ再質問させていただきます。
同性パートナーシップ制度について、制度の導入を見きわめてまいりたいというご答弁をいただいたのですが、この見きわめるというのはちょっと私にとって微妙な感覚です。
制度を行うことに対して、中心に見きわめていかれるのかどうかという点を一つお聞きしたいと思います。
先ほどの質問の中で、藤原市長の昨年のご答弁をご紹介させていただきました。
そのときの答弁の中にも、他の部課長たちとの話合いの中で、ちょっと早いのでは、もうちょっと待ったらどうかという意見もあった中で、藤原市長は一度前に進めるような研究をしていきたいと思いますとご答弁いただいておりましたので、そのことを踏まえて、再度この制度の導入について進めてもらえないでしょうか、もう一度お尋ねさせていただきます。
◎都市政策部長
ご答弁申し上げます。
本市におきましては、まずは職員や市民に周知啓発を行い、性的マイノリティーについての正しい理解や認識を深めていく中で、その時点の性的マイノリティーについての理解や認識の状況を見きわめた上で導入を行ってまいりたいと考えております。
◆真利一朗議員
昨年の12月に同僚の議員から質問させていただいて、もう1年が過ぎております。
その間にも同性パートナーシップ制度を導入する自治体がふえてきております。
来年の4月からもたくさんの自治体が導入すると聞いております。
ぜひ早いうちに制度の導入をお考えいただけたらと思います。
もう一度だけ質問させていただきました。お願いします。
◎都市政策部長
周知啓発をできるだけ早目に行いまして、市民等の理解をできるだけ早く進めて導入を行ってまいりたいと考えております。