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議会質問&会派取組

2011-06-10 13:32:00

◆防災対策、体制について

 

◎松波謙太議員
 議長のお許しをいただきましたので、通告順に従い、質問させていただきます。
 本市の防災対策・体制についてお尋ねいたします。
 東北地方の太平洋沿岸に猛威を振るったマグニチュード9の巨大地震の余震は現在も続き、終息の気配を見せておりません。また、津波においては、高さ、被害域の広さともに国内最大級の100年に1回クラスの規模であったと聞いております。東日本大震災以降、地震への不安や津波の恐怖に危機を感じ、本市の防災対策・体制の確認をしたいとする市民の声が高まってきております。
 近い将来発生すると予測されております東海・東南海・南海地震が連動して発生した場合、マグニチュード9も予想されている中、本市の防災対策・体制についてお尋ねいたします。
 まず1番目に、本市の防潮堤と防潮水門についてお尋ねいたします。
 被害想定の専門家の意見では、地震が連動した場合、大阪市内では最大5.5mの津波が到達すると試算しております。大阪湾岸沿いの本市においても、4m前後の津波が予想されるのはないでしょうか。本市の津波災害防止の役目を果たす防潮堤の高さは、現在、河口等により3.7mから5.2mとなっています。
 次に、防潮水門ですが、さきの阪神・淡路大震災におきまして、水門被害を受け、閉鎖できなかった前例も多数ありました。水門管理は、津波到達時、海水流入を防ぐ重要な役割を担っております。
 以上の点を踏まえ、大阪湾岸沿いの他市町と連携し、最大規模の地震と津波に耐え得る防潮堤、防潮水門への改修を大阪府へ要請すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか、お尋ねいたします。
 次に、本市の指定避難所についてお尋ねいたします。
 東日本大震災で海岸に近い地域の学校が津波に巻き込まれる様子を見聞いたしました。それらの教訓を生かし、大阪湾岸のある市では、今予想している高さの2倍の津波が来るとの想定でもいいから早急に対策をとりたい。市は今後独自で見直し作業を進め、浸水予想地域を算出し、公共施設のほか、地域内の鉄筋コンクリートで3階以上のマンションやホテル、商業施設などの所有者にも協力を求め、順次緊急避難所に指定すると新聞発表されています。
 本市においても、避難所である小学校の校庭が海抜約3.3mである事実を直視し、災害の未然防止と安全性の観点から、市民のため、模範となる他市の対策を参考にすることも必要だと考えております。
 そこで、まず、校庭が約3.3mの避難所について、早急なる変更を検討されておられるのかお尋ねいたします。
 次に、ハザードマップでは、避難勧告・指示発表時、早目の避難所への避難行動を心がけてくださいと記載されておりますが、早目の避難所の開錠について、現在どのような体制をお持ちなのかお尋ねいたします。
 次に、平成19年第2回定例会におきまして、海抜表示があれば速やかに避難できるのではないかと質問させていただきました。理事者として、公共施設等への表示については今後検討するとの答弁をいただきましたが、現在までに公共避難所・施設に海抜表示がなされておられるのかお尋ねいたします。
 次に、緊急時の本庁舎及び市立貝塚病院の電源確保についてお尋ねいたします。
 対策本部は、災害の多発化防止と被害を最小限に食いとめ、市民の命と財産を守る行政機関として重大な責務があります。停電時には、バッテリーによる数時間の対応と発電機による大阪府との交信と防災行政無線は可能だと仄聞しておりますが、災害の規模により、長時間停電時には対策本部としての機能継続が困難な事態も予想されます。また、同様に市立貝塚病院においても、患者の健康と命を守る医療機関として長時間の電源確保ができるのか危惧しております。
 本市として、非常時に核となる本庁舎と貝塚病院の電源確保をどのようにお考えなのかお尋ねいたします。
 次に、本市の地域防災計画の見直しについてお尋ねいたします。
 平成17年度に本市は地域防災計画を策定されており、防災活動が総合的かつ有機的に推進され、市民の安心・安全な暮らしが保たれています。しかし、日本各地で地震、津波、温暖化による気象変動が起こり、台風、竜巻、豪雨、猛暑など、自然災害が大型化傾向にあります。
 国の中央防災会議は今秋にも、津波に対しては新たな津波想定を示すと発表しておりますが、いつ起こるかわからない災害に対しまして、市民にこれまで以上の意識啓発活動をいち早く進めるべきだと考えます。
 また、安全対策を要望する市民の声が反映された防災計画の見直しが今求められています。
 アンケート等を活用し、国や府の指針を待たずに見直し計画に着手すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

 

◎総務部長
 私から、松波謙太議員の質問番号1番、本市の防災対策・体制についての(1)防潮堤と防潮水門について、(2)指定避難所について、(3)のうち緊急時の本庁舎の電源確保について、(4)地域防災計画の見直しについてご答弁させていただきます。
 まず、(1)の防潮堤と防潮水門についてご答弁いたします。
 大阪府では、これまでも防潮堤の改修を順次行ってきており、昨年度については西町、南町及び脇浜地区の約540mにわたり、20cmから67cmの防潮堤のかさ上げ工事を行ってきております。また、今年度につきましては、臨海線貝塚港交差点付近の市道西町海塚麻生中線に可動式の防潮堤を設置する工事を行う予定であり、順次対策が講じられてきております。
 今後、国の中央防災会議や大阪府におきまして津波高の見直しが行われることから、その結果により、防潮堤や水門の改修が必要と判断される場合にあっては、大阪湾沿岸の他市町とも連携しながら、大阪府に早期改修を強く要望してまいりたいと考えております。
 また、水門閉鎖に係る定期的な訓練につきましては、府下の沿岸市町と合同で毎年度9月と1月に年2回実施しているところであります。
 次に、(2)指定避難所についてご答弁申し上げます。
 まず、指定避難所の変更につきましては北尾議員と、公共施設の海抜表示につきましては南議員と同趣旨のため、答弁を省略させていただきます。
 次に、避難所の開錠につきましては、各避難所周辺に居住する職員を避難所派遣要員として、避難所のかぎなどを貸与しております。避難所派遣要員は、各避難所に2名を選任し、夜間や休日などの勤務時間外に災害が発生した際には、自宅から各避難所に自動参集し、最低限の避難所の安全点検を実施した後に避難住民を受け入れ、災害対策本部から避難所管理者が派遣されるまでの間、臨時に避難所の管理に当たれるよう対応しております。
 次に、(3)緊急時の本庁舎の電源確保についてご答弁申し上げます。
 現在、本庁舎につきましては、大阪府の防災情報システム用として、自家発電装置により一定の電源確保は行っておりますが、大部分での電源は確保できていないのが実情であります。議員ご指摘のとおり、長時間にわたる停電が生じた場合には機能維持が困難なことから、本庁舎の電源確保につきましては、庁舎本館耐震補強案作成業務におきまして、本庁舎の構造躯体だけでなく、自家発電装置を含めた設備全般について耐震補強案を作成し、緊急時における本庁舎の電源確保に努めてまいりたいと考えております。
 続きまして、(4)地域防災計画の見直しについてご答弁申し上げます。
 地域防災計画の見直しにつきましては、北尾議員と同趣旨のため、答弁を省略させていただきます。
 以上でございます。

 

◎病院事務局長
 松波謙太議員の質問番号1、(3)の緊急時の市立貝塚病院の電源確保について、私からご答弁させていただきます。
 災害などによる停電時には、都市ガスが供給されている間はガス自家発電装置により院内の大部分に電気を供給することができます。また、都市ガスがストップした場合はLPガスに切りかわり、3時間程度発電が可能となります。なお、手術室にはバッテリーを利用した無停電装置を設置し、手術中に停電が発生してもガス発電装置が稼働するまで対応できます。また、人工呼吸器などは専用バッテリーで対応できます。さらに、非常用照明、誘導灯、給排水ポンプ用に軽油で作動するディーゼル自家発電装置も設置しておりまして、これは3時間程度稼働いたします。
 また、以上の燃料供給につきましては、ディーゼル自家発電機は貝塚石油ブロック会と、またガスは大阪府エルピーガス協会貝塚支部とそれぞれ供給協力に関する協定を締結して、長時間稼働できるように燃料を確保できるよう努めているところであります。それに加えまして、病院といたしましては、規制内において自家発電機の燃料備蓄を検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

 


◎松波謙太議員
 自席から再質問させていただきます。
 先ほど指定避難所の変更につきましては、北尾議員と同趣旨のため答弁を省略させていただきますとお答えいただきましたが、私の質問の趣旨は、指定避難所になっている小学校の校庭の海抜が3.3mの現実を踏まえて、津波時には適切なのかどうかということと、早急に避難所の変更をする気が市としてあるのかどうかということをお尋ねしたかったわけでございまして、その辺のところをよろしくお願いいたします。

 

◎総務部長
 ご答弁申し上げます。
 実際に小学校の校庭で海抜3.3mと低いところがあるということは現実でございます。ただ、その見直しについて、今後、先ほどもちょっとお話がありましたビルの抽出等も含めまして、その中で検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

 

◎松波謙太議員
 ということは、早急に変更する気はないということでしょうか。

 

◎総務部長
 その作業中ということでございますので、なるべく早くは対応しますが、そのかわりになるところについてもできるだけ早く検討させていただきたいと思います。
 以上です。