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議会質問&会派取組

2007-12-04 12:41:00

◆小中学校の学力向上対策について

 

◎松波謙太議員
 お許しをいただきましたので、通告順に従い質問させていただきます。
 本市の小・中学校に通学する児童・生徒の学校教育と関連のことで3点ございます。
 1番は、小・中学生の学力向上対策についてお尋ねします。
 いじめ、不登校、非行、自殺と過去に前例がない子どもたちをめぐる事件、必修科目の未履修、学力低下など、教育にかかわる出来事が社会・政治問題になってまいりました。学習指導要領によれば、学力低下不安の解消と、時代の変化や危機に対応できる教員の資質向上と教育委員会・学校の機能の強化が急務とされておりますが、学力向上には、まず子どもたちに健全な心を養う家庭と、地域の安定した温かい支援体制が必要ではないでしょうか。学力低下を学校のみの問題とせず、保護者や社会、地域全体の問題として取り組むべきだと思います。
 また、本年10月に文部科学省の学力テストの調査結果が発表されました。大阪の学力はワースト3位と低迷し、学力向上の改善を強く求められています。本市として、これらの諸問題についてどのような学力向上対策を検討されておられるのか、お尋ねいたします。
 2番は、中学校クラブの現状についてお尋ねします。
 小学校から続けてきたハンドボールを中学のクラブ活動でも続けさせてあげたいと、熱心に応援し見守っている保護者とスポーツ愛好者の方々から強い要望がございました。理由を尋ねてみると、御承知かと存じますが、小学生の女子ハンドボールで近畿大会で準優勝し、代表としまして全国大会に出場いたしました。来年は小学校を卒業し、地元の中学校に進学するわけですが、その中学校にはハンドボール男子部はありますが、女子部がございません。激しい練習に耐え、全力を打ち込んで鍛え上げてきた技量と成果をこれからも保ち続けたい、子どもたちと保護者の熱い支援の気持ちと願いに接しました。進学する中学校に女子ハンドボール部の新設と指導員の配置を切望する次第です。
 また、最近、中学校のクラブ廃部、休部をよくお聞きいたします。顧問の先生方の御苦労は十分承知いたしておりますが、学校教育の一環であるクラブ活動に対し、生徒の希望するクラブの新設、また顧問の先生の配置等を含め検討されておられるのか、お尋ねいたします。
 第3番は、小・中学生の電車通学費についてお尋ねします。
 現在、小学校、中学校の通学校区は各町別に区分、指定され、町によっては電車通学を余儀なくされております。通学費は、最近の生活に直結する食品、原油価格等生活全般にわたる一斉値上げ、また民間企業に勤められておられる方々の平均年間給与も昨年まで9年連続減少し、家計負担が一段と増加し、生活が圧迫されております。今後とも深刻な事態が懸念され、就学援助として交通費全額負担の声が該当する保護者から高まってきております。
 義務教育における教育費の負担は平等であるべきだと思われます。実情を御賢察いただき、本市として通学費負担を検討されておられるのか、お尋ねいたします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。

 

◎教育長
 松波謙太議員、質問番号1、小・中学生の学力向上対策について御答弁申し上げます。
 平成15年度から3年間、学力向上検討委員会において、各校の実践や成果を持ち寄り、基礎・基本を確実に習得させる指導方法や、子ども主体の授業展開の研究を推進し、各校においても校内研究及び国・府の研究学校として子どもの学力向上に努めてまいりました。
 また、全小・中学校において国からの加配教員を配置し、ティームティーチングや少人数指導など個々に応じた指導の充実を図ってまいりました。
 しかしながら、平成19年度全国学力・学習状況調査については、全国の結果同様、本市においても知識理解はおおむね良好であるが、活用する能力に課題があるという状況でありました。
 今後、今までの取組みを充実させ、基礎・基本の定着を確実なものにするとともに活用能力を高めるための授業改革に向け、取組みを進めてまいります。具体には、来年度、授業評価システムの構築に向けた研究を進め、自分の考えや思いを表現する力や論理的に考える力などを身につけるよう授業づくりの確立を進めてまいります。
 また、議員御指摘のように、学力向上は学校のみならず家庭での基本的生活習慣が大きな要因を示していることから、読書習慣の定着など、家庭と連携した取組みをさらに進めながら、確かな学力向上に努めてまいります。
 同じく質問番号2、中学校クラブの現状について御答弁申し上げます。
 中学校における部活動は、学校全体の活性化を図る上でも重要な役割を果たすことができると考えています。しかし、指導にあたっている中学校教員の配置につきましては、学級数による教員の定数及び各教科に必要な教員数が決まっているため、すべての中学校において生徒たちの希望する部活動を指導できる教員を配置することは困難な状況でございます。
 また、指導者の配置にかかわらず、部活動の運営にあたっては、活動場所の確保や団体競技ができるだけの人数確保等、生徒数に見合うクラブ数を設定する必要があります。新たなクラブを設置することが現在活動中のクラブや同好会の活動に影響を及ぼす場合もありますことから、クラブの新設が難しいことを御理解いただきますようによろしくお願いいたします。
 次に、3、小・中学生の電車通学費について御答弁申し上げます。
 通学校区につきましては、地域でのつながりを大切にしながら、幹線道路等を考慮し、最終的には通学区域審議会の答申を受けまして指定してきたところでございます。地域によって通学距離は違っていますが、現在の通学区域については、一部の地域を除き、児童・生徒が徒歩で通学可能であると判断しております。
 また、南海電鉄、水間鉄道では小・中学生を対象とした通学定期を発行し、通常定期より安く利用できるように設定されていることもあり、児童・生徒の中には、学校長の許可を得て電車等を利用して通学している場合もあります。
 その通学費につきまして、市から補助を行う考えはございませんが、養護学級に在籍する児童・生徒のうち徒歩通学が困難な場合におきましては、特別支援教育就学奨励費により通学費を補助しております。
 以上でございます。

 

◎松波謙太議員
 自席から再質問させていただきます。
 2番目の中学校クラブの現状についてただいま御答弁いただきました。新しい部活動を指導する教員数に余裕がなく、また教員配置は困難。現在活動中のクラブや同好会に、希望するクラブの新設は支障を来すことを憂慮するとお聞きいたしましたが、御答弁の冒頭に、部活動が中学校全体の活性化に重要な役割を果たしているとの見解が示され、でき得るならば生徒たちの希望をかなえてあげたいとの御意思かと推察いたしました。教育委員会としても、教員にかわるボランティア指導員を広く呼びかけ、各学校の後押しをされておられると仄聞いたしておりますが、現在、各学校においてどれぐらいのボランティアの方々が指導員として要請があり、活躍されておられるのか、お尋ねをします。
 もう1点、各学校のクラブを含めた学校教育の実情を各学校長からお聞きし、適材なる教員の配置をお考えになっておられるのか、お尋ねいたします。
 以上です。

 

◎教育部参与
 お答え申し上げます。
 現在、5つの中学校で、外部のクラブ指導員は合計13クラブで、人員につきましては16名でございます。
 もう1点、教師の配置のことにつきましてですが、教育委員会としましては年3回校長先生方から各学校の現状、課題等を把握させていただきまして、その課題の克服に向けた人事異動に努めておるところでございます。