製品は教科書でできている!?
2026-07-13 08:58:00
板厚のあの数字、一体なぜ?
ものの大きさや重さなどを比較する場合などは単位を統一して考えますよね。工場で物を作る場合長さの単位は㎜に統一されています。板金材料の板厚もt3.2などと表記されていますが、これは厚さ3.2㎜ということを示しています。
今回は、私たちが日常的に扱っている板金加工の材料、その「板厚」にまつわるちょっと面白いお話をご紹介します。t1.2やt1.6、t2.3、t3.2といった一見すると独特な数字の板厚の材料を使用していろいろな製品を作っています。ではなぜこのような中途半端な数字になっているのでしょうか?
実ははこの背景には、長い歴史があるんです。近代の製鉄業はイギリスで大きく発展し、当時使われていた「ヤード・ポンド法」のインチが基準となりました。このインチを元にした板厚の板材が大量に生産され、世界中に広まっていったのです。日本でJIS規格が作られた当時も、国内で使用されていた圧延機は欧米製が主流。そのため、その規格がそのまま採用されることになりました。
例えば、3/64インチが約1.19mm(t1.2)、1/16インチが約1.588mm(t1.6)、3/32インチが約2.38mm(t2.3)、そして1/8インチが約3.175mm(t3.2)といった具合に、インチからミリメートルに変換されたことで、現在の馴染み深い数字が生まれました。ちなみにt4.5も3/16インチ(約4.76mm)の名残だそうです。
一方で、6mmや9mm、12mmといったキリの良い数字は、JIS規格を定める際に、厚板は3mm刻みで分かりやすく整数ベースにしようという意図で設定されたそうです。