ブログ 月曜日 更新

2021-08-28 01:42:00

28 クイズで脳活 その3

先週のなぞなぞの答えは,手品師,奇術師と呼ばれる人たちです。「タネも仕掛けもありません」と言っては色々不思議なことを演じてくれます。それはウソでどこかにタネや仕掛けがあるからこそできるのであって,お客さんもそれを知っています。どこかにウソがあることを知っているから,安心して騙されているのです。手品師,奇術師の人たちは,お客をうまく騙せば騙すほど喜ばれます。「騙してくれた人に喜んでお金を払う人」と言うのは,もちろん「お客さん」です。

 

ところで,問題❷で,5000と答えて引っかかった人たちは,

 

ア)これまでにあんまり計算練習ができていないから引っかかった

イ)これまでにたくさんの計算練習をしてきたから引っかかった

 

正解はどちらだと思いますか?

 

正解はイ)です。これまでにたくさん計算練習をしてきたからこそ引っかかるのです。ある学者は「奇術の楽しみ」(筑摩書房)という本の中で次のように述べています。

 

【私達の心理は,ある決まったタイプの体験を積み重ねてゆくと,次にこれまでとよく似た状況にぶつかった時,無意識的・反射的に,前と同じような判断をしてしまいます。心理学用語で「水路づけ」canalization(キャナリゼーション)と呼ばれている現象です】

 

繰り上がりの計算,しかも繰り上がりがあって答えが,何00(何百)何000(何千)とかになる計算を今までに,よくやったことがあるから,【無意識的・反射的に,前と同じような判断をしてしまい】見事に引っかかるのだというのです。

 

小学校教員時代,たくさんの小学生や大人(先生)に試してきましたが,先生や高学年はすぐにひっかります。やっと足し算ができるようになった低学年は案外正解が多いです。

 

頑張って勉強して知識が増えるということは,このようなパターン(決まった型)が作られて,蓄えられていくということであり,賢くなってゆくと同時に案外簡単に騙されたり,引っ掛けられたりすることも多くなるということです。”賢い人ほど,よくひっかかる”と言ってもいいでしょう。問題❸❹も同じような理屈です。

 

だがしかし,頭の中にパターンを作ることが絶対にいけないのだと言っているわけではありません。日常生活の中ではこのパターンが大切なのです。

例えば,通学の道順などはみんな頭の中にパターンかされています。これができていないとどうなるでしょうか?交差点にさしかかるたびに,「さて,僕はどちらにいくべきか?それが問題だ」といちいち考えねばなりません。そんなことをしている,毎日疲れてしまします。パターンができているおかげで,いちいち考えなくても,無意識のうちに道を選んでいるのです。

 

アナログ派の私アクトは,ナビを持っていません。おまけにネットにつながっていないガラケー。iPadはWi-Fiがないと使えません。知らない土地へ行くと地図が頼り。パターンが全く無いので,疲れますよ。その疲れを旅の喜びとしています。

パターンも大事だし,かといって,たまにはパターンから外れた考えをしないと騙されたり,ひっかっかたりして,失敗しますよ。ということです。

 

「ウソはいけません」と大人は子どもに向かって金科玉条

 

<金科玉条・・・ひとつのちょっとした真実を全てに当てはまるかのようにいうこと。金玉(キンタマ)主義と言います。なぜか学校の先生には多いです>

 

のように言っていませんか?確かに自分の悪や非を隠すためのウソは感心しません。ですが,「ウソも方便」という言葉が日本にはあります。

 

また,ウソの世界で楽しんでいる私たちもいます。小説・ドラマ・映画・アニメ,みんなウソです。史実を基にしていている大河ドラマでも脚色が入り,つくり話です。そんな世界を楽しむのが,ヒトではなくて人間なのではないでしょうか?

 

クイズが最後になってしまいました。

❺三角⇄逆三角

10円玉を10枚用意してください。10円玉でなくとも1円でも,ペットボトルのキャプでもかまいません。写真左のように三角形に並べ,3つだけ動かして三角形を逆にできますか?

IMG_0768.jpeg

 

❻いじわる問題

ワラの束があります。全部一緒にすると何束になるでしょう?読みます。「14束,41束,33束,12束では?」

 

答えは来週です。

 

 

誰でも簡単、無料でつくれるホームページ 今すぐはじめる