講師(宗夜)ブログ
●クドウ感動!着付けお助けグッズ
美しい着付けを助けてくれるグッズをご紹介いたします。
そろそろ足袋を買い足さなきゃと思い、ネットサーフィンを楽しんでいたところ…
着付け便利グッズを発見!
『おはしょり芯』
あったら良いなぁと思っていたけど、やっぱりあったんだ。
《おはしょり芯》
2種類ありました。
(上)メッシュタイプ
(下)合成ゴムタイプ
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2種類とも購入し、試してみました!
それぞれに良さがありました。
(上)メッシュタイプ 600円程度
●メリット
・蒸れない
・周りを縁取りしてあるので直線の形をキープしやすい
●デメリット
・短い
(下)合成ゴムタイプ 300円程度
●メリット
・長さがちょうど良い
・柔らかいので身体にフィットする
●デメリット
・やや蒸れる
・柔らかすぎて頼りないと感じる人もいるかも…
試した結果、二つとも大正解でした。
どちらかと言えばメッシュを推したい気持ち。
だけど、ちょっと短いのよね💦
メッシュ素材のまま、もう少し長ければ💯満点でした。
おはしょり芯は、丈の短い着物の時に、とても役に立ちます。
着物は裾から壊れることが多いので、どうしても修繕していくうちに短くなります。
『丈が短くなりますけど、良いですか?』
と呉服屋さんに問われ
『良いです(嫌だけど)』
と仕方なく答える方も多いことでしょう。
短い着物だと分かっていても、おはしょりが無いとどうも格好がつかない。
後から引っ張っても上手く整わない。
そんな時におはしょり芯があれば、ほんのちょっと腰紐に乗っかる分があるだけで綺麗に見えます。
安いし、おススメです!
そしてもう一つのおススメ!
《あづま姿メッシュ変形衿芯》
これはすごい。
クドウ、感動しました。
2年ほど前から、夏着物の着付けにある悩みを抱えていました。
着物が薄くなればなるほど、襦袢の襟が『ぐにゃり』と内側に曲がってしまうのでした。
袷では曲がらないのに、単衣→薄物と、生地が薄くなればなるほど『ぐにゃり』となってしまう…。
土台となる襦袢の生地が薄くなると衿芯の重みを支えきれずに曲がるのです。背中や胸前のシワを伸ばそうと力を加えるとこの現象が起きます。
衿芯の長さを半分にしてみたり、自分で色々と工夫しましたが根本的な解決になりませんでした。
その悩みをこの変形衿芯は見事に解決してくれたのです!従来品と見比べてみましょう。
《メッシュ衿芯》
(上)従来品:幅が一定 4.5cm
(下)変形タイプ:首と肩のカーブに合わせた波状
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(上)従来品
幅が一定であるため、力の分散が均一になると思われます。袷の季節は従来品にて問題なく綺麗に着られます。
しかし、生地が薄い季節を迎えると、肩の部分で、衿芯が縦に立っている状態から横に寝かされる状態に変化するため、負荷が掛かり過ぎて背中側でダブつきます。
(下)変形タイプ
首と肩のカーブに合わせた波状となり、肩に掛かる部分で一度くびれています。このくびれにより、外から見えない部分で負荷を吸収。
見える部分にシワを作らず綺麗をkeep!
クドウ、本当に感動しました。
しかも安いっ!
はい、300万円🤠💰
あ、ごめんなさい、ほぼ300円です。
着付けには答えがなくて、悩みも様々です。
そんな中で、このような優秀グッズを見つけると
『みんな同じ悩みを持っていたんだなぁ』
と共感を得られて心強い気持ちになります。
お役立ちグッズを見つけましたら、また報告いたします☺️🤲
●地球の歩き方🌏 くつ編・足袋編
先日のzoomプライベートお稽古にて、足の運びについて生徒さまにアドバイス申し上げました。
どなた様にも役に立ちそうなので、ブログでも紹介いたします。
生徒さまをふと見ると、踵(かかと)から着地されていました。踵から着地し、親指に力が抜けていく歩き方でした。
これは屋外のウォーキングやランニングで推奨される型の一つによく似ていました。
『ヒールストライク』と呼ばれているようです。
靴を履いた状態での美しい歩き方を研究すると、このような『ヒールストライク』になるのかも知れません。
この歩き方をされている方々は、男女ともに体型がスリムで身なりもきちんとされています。
私見ですが、仕事のデキるタイプがこの歩き方を身につけているように感じます。
美的センスが高いのだな、と見かける度に思います。まっすぐに前を向き颯爽と歩く姿は、男性にしろ女性にしろ、街中に映えて素敵です。
ただ、畳の上では『摺り足:すりあし』となります。足袋を履き、畳の上を歩くときの美しい歩き方となります。
摺り足は、足音が優しいのです。
シュッ、シュッ…と響きます。
足袋の布と畳の井草が擦られて音が鳴ります。
ほんの少しの湿り気を帯びた音。
高い集中力を有した時にこの音が出てきます。
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《美しい歩き方》
・足は爪先から、畳を擦りながら前に進める。
・爪先〜足の半ばまでを擦らせる感じ。
・踵は常に1cm浮かせておく。
・一直線上を歩く。足の親指と人差し指の間に一直線が通る感じ。
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いかがでしょう。
靴を履いた時の歩き方とはだいぶ違いますね。
土地の気候の差が、このような歩き方の違いを生み出しているように私は思います。
靴での歩き方は、乾燥した平らな土地での都市部で映えます。
大地を蹴って前に進む、推進力を感じます。
足袋での歩き方は、日本独特の湿った気候と、沼地の多い土地柄で生まれたのではないかと思っています。
沼地では上から垂直に足を下ろすと危険です。
ズブズブと身体が沈んでしまいます。
田んぼでも同じことが言えると思います。
摺り足で探りながら足を進め、足裏全体で大地を感じ、農作業を行うのだと思います。
昔の水田は、今よりももっと深かったそうですので、足の進め方一つでも、場合によっては命に関わったのではないでしょうか。
そして畳の起源を紐解けば、もとは稲の茎を編んでいたとのこと。
必要な時に、数枚を重ねてクッション性を持ち、不要な時には畳んで仕舞う。
畳むという動詞から『畳:たたみ』という名称が生まれたそうです。
摺り足とは、田んぼの神様や稲の神様に敬意を表するための、一種の儀式かも知れません。
だから摺り足は丁寧でとても優しい感じがするのですね。日本人の体型と気質に合っているように思います。
ぜひ皆さまの日常の生活でも、美しい摺り足を取り入れていただきたいと思います。
●角出しと銀座結び
『よし庵では浴衣と半幅は避けましょう』と宗嘉先生と意見が一致した数年前、ほかの帯結びについても色々と考えていました。
角出しと銀座結びは茶道にはどうでしょうか?
今まで茶室でこの結び方をしている方を見かけたことはないけれども…
茶室にはどうなのだろうか?と思いました。
宗嘉先生にお聞きすると、私と同様『見たことはない』とのこと。
角出しは江戸時代に商家の女性が締めていた帯結びとされ、銀座結びはその角出しをやや簡単に結べるように大正時代に考案されたとのこと。
これらには様々な説があって、どれが正解なのかよく分からないのが私の正直なところ。
ただ共通していたのは
・カジュアルな結び方なので礼装には向かない。
・オシャレ着であるが、年長者に対して無礼という訳ではない。
ということでした。
『失礼ではないならば、お稽古の場では締めても良いのかもしれない』と思い、まずは自宅で試してみようと思いました。
そんなことを考えていたある日、地元のバスにてちょうど角出しを締めている女性に出会いました。
バスに乗り込み、後部座席に座ってふと前を見ると、角出しを締めている女性が一人席に座っておられたのです。
ス・テ・キー❣️
年配の女性で、白髪のボブカット。
着物はあずき色の夏物。
帯は、苧麻(からむし)に見えました。
ふんわりとしたボリュームのある角出しが、苧麻の魅力を最大限に引き出していました。
エアリーな素材感。
真夏にも関わらず、その女性は堂々として涼しげです。バスを降りると、やはり誇らしげに背筋を伸ばして街中に消えていきました。
街中で角出しを見かけるのは初めてでした。
ステキ、ステキ、私も結んでみよう❣️
苦労しながらも、完成。
ああ良いわ、角出し。
鏡の前であっちこっちを見回して大満足。
では少し休憩してお茶でも飲みにリビングへ…。
ググッ。
膨らんでいるところがドアノブに引っ掛かりました。
『え?なに?やだもー』
もう一度部屋に戻って形を直し、ドアノブを避けるようにしてリビングへ…。
ガサッ。
今度はドアの縁に角が当たって向こうへ押され、角の形が崩れてしまいました。
『またぁ?』
再々度部屋に戻って形を直し、自分の帯姿を観察すると、
『ああ、思っていたよりも角が外に出っ張っているのね』
これは一重太鼓や二重太鼓にはない形状です。
帯結びにより、自分の腰回りが、左右にも前後にも大きく膨らんでいるのでした。
どうやら正面突破は難しそう。
横向きから出るか。
カニさん歩きで用心しつつ廊下に出て、リビングへ。
やれやれ…。お茶、お茶…。
ボトッ。
突然棚の上のティッシュケースが落下しました。
また角が当たったようです。
振り向いて取ろうとすると、
ボトッ
今度は調味料(わさびのチューブ)が落ちました。わさび(未使用)で良かったー💦💦
椅子に座るも、かなり前の方に座らないと帯の形が崩れてしまいます。
こ、これは…。
無理ですな😢
どう考えても水屋で準備や後片付けなど出来そうにない。お道具を引っ掛けたら大変です。
電車に乗るのも難しそう。
他のお客様からクレームが出そう。
そもそも自分の部屋から一度で出られなかったし。
だから裕福な商家のお嬢様とか奥さまが結んでおられたのね。
身分制度の厳しい江戸時代。
裕福な方々はお勝手仕事などされなかったから、この帯結びが可能だったわけね。
なるほど、なるほど、と一人で納得していた時、もう一つ納得しました。
だから街中では見かけないんだ!
半幅で角出し風に結んでいる女性は今まで何度も見かけたけれども、袋帯での本格的角出しは滅多に見ない。
それはこのように扱いにくいことが要因だったのね。
と、いうわけで…
お稽古も含めて、お茶室では一重太鼓か二重太鼓でお願いいたします😊🤲
●浴衣と半幅
よし庵では、暑い時には洋装でのお稽古をお勧めしております。特に昨今の猛暑は、もう本当に凄まじいですよね💦
着物は皆さまへの負担も大きいので、無理せずに洋装でお越しいただくようにお伝えしています。
ただ、浴衣と半幅はご遠慮いただいております。
先ごろご入会された生徒さまより、その理由を問われましたのでこの場で説明いたします。
……………………………
《浴衣》
浴衣は湯帷子(ゆかたびら)に由来し、江戸時代には寝巻きでした。
江戸時代後期には、町々に公衆浴場があったそうで庶民でも日常的に使っていたとのことです。
石鹸はないので、米糠を晒しに入れたもので身体を洗っていました。
また、バスタオルなどもありませんので、小さな手拭いでちょちょっと体を拭いたあと、水分の残ったまま浴衣を着ていたと言われています。
ほてった体に浴衣を羽織り、肩には手ぬぐい引っ掛けて。夜風に後れ毛をなびかせ花火を楽しむ江戸男女の姿が目に浮かびますね。
う〜ん、粋です✨
現代では和服は遠い存在であり、浴衣もよそ行きのカテゴリーかも知れません。
浴衣であっても着るにはそれなりに技術も必要なので、『なんでダメなの?』と感じられるのも無理はないと思います。
ですが、元は寝巻きと知ってしまうと、茶道にはちょっと…、という判断が働くのです。
《半幅》
半幅は、街中の庶民や使用人が締めていた帯でした。普通の帯に比べると使う道具は極端に少なく、早くて簡単。
また、背中がコンパクトなのでお勝手仕事に持ってこいです。
貝の口や矢の字や吉弥結びなどは、横から見ると背中がぺったんこなので動きの邪魔とならずにクルクルと働けます。
半幅には他にも色々な結び方があってオシャレ。
街中で歩くのにはとても素敵です。
ですが茶道の場では、カジュアルな印象が強くて設えの厳粛さから浮いてしまうのです。
こちらも、元はお勝手仕事のための帯結びと知ってしまうと、お茶室にはちょっと…となります。
………………………
茶道は武家文化を背景とする芸術ですので格を重んじます。現代の生活からは馴染みがないため、最初は堅苦しく感じるかも知れません。
でも『格』を少し意識すると今までとは違う角度でものが見えるようになります。
根拠を得るので堂々とした気持ちになります。
これが大人世代の本物のオシャレなのかな、と思っています。
●夕去りの茶事のお献立
向附…すずきの薄造り
汁…赤だし味噌 さいの目豆腐
椀盛…かぼちゃととうもろこしのすり流し
預け鉢…夏野菜の胡麻和え
焼物…さざえのつぼ焼き
和菓子…抹茶みぞれ羹
宗嘉先生の心尽くしのお料理たち。
どのお料理も、お客様が口に運ばれるその瞬間に一番美味しい時を迎えるよう供されています。
赤出汁味噌汁のしっかりとした塩味は、暑さにより遠のきがちな私たちの食欲を即座に呼び覚ましてくれました。
さいの目豆腐はやや小ぶり。
柔らかな絹ごしの優しさそのままに大豆の味を赤みそに負けずに伝えてくれました。
すずきの薄造りは、まるでレースのよう。
透き通る美しさが涼を爽やかに演出。
余分は水分や臭みは一切なく、ほのかな塩味。
すずきの身の本来の旨みが凝縮されていました。
ああ美味しい。
目を瞑って美味しさに浸っていた時、生徒さまから声をかけられていたようでした。
『先生』
『………』
『先生!』
『あ、失礼しました😓』
『堪能されているところ、すみません💦』
ついつい仕事を忘れるほどの美味しさでした。
かぼちゃととうもろこしのすり流し。
朱の椀に映える、健やかなかぼちゃの色味。
その中央には海老が、これまた朱色の背をやや恥ずかしげに内側に丸め、オクラが励ますかのように添うています。
さっぱりとして喉越し爽やか。
甘くて冷たくて美味しいこと!
滑らかに喉をくだります。
丁寧に丁寧に漉されたかぼちゃの甘味。
海老もかたくり粉でお化粧されて艶やかなお姿。
プリっとした食感も楽しく、メインの貫禄たっぷりの一品でした。
預け鉢は夏野菜の胡麻和え。
シャキシャキとした歯触りの夏野菜を、クリーミーな胡麻が包み込み、脇役ながら存在感のある美味しさでした。
パプリカの赤、とうもろこしの黄、葉野菜の緑が、畑の元気を届けてくれました。
焼物はさざえのつぼ焼き。
先生肝入りのお品。
まず目を引くのがその見た目。
磯の香りそのままに、波の音まで聞こえてきそう。
ここは湘南。江ノ島もすぐそこ。
江ノ島の名物と言えば、さざえのつぼ焼きなのです。
宗嘉先生のサザエさんはとても上品な装い。
身は小さく、お箸で取りやすくされています。
歯応えがありつつ柔らかく。
そして苦くないのです。
女性に好まれるお味でございました。
和菓子は、抹茶みぞれ羹
お抹茶の羊羹と、みぞれに模した道明寺粉の羊羹の二層仕立て。みぞれ羹からは粒あずきがところどころで顔を出し、何とも涼しげです。
ぷるぷるとさっくりの中間くらいの柔らかさ。
水分量が絶妙で、楊枝にてお召し上がりいただけます。
山の幸、海の幸、豊かな日本の食を堪能できるお席でございました。
宗嘉先生のオリジナリティ満載のお料理。
懐石料理教室にて、ご自身でお作りいただけます。
プロのお味をぜひご家庭でもお愉しみくださいませ☺️🤲




