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2023-04-12 16:20:00

 日本教育新聞 2023年1月16日付に、今の時代に求められている体育の授業の在り方に関する解説記事が掲載されていましたので紹介します。

 

 『コロナ禍で体力低下傾向が続いているが、体育の授業に対する子どもたちの期待は高まっていることがスポーツ庁の調査で分かった。調査を踏まえて今後、体育の授業づくりはどうあるべきかを考えたい。子どもの体力低下が叫ばれて久しい。本年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によると、中学校男子の立ち幅とびでは平成20年度の調査開始以降で最高となるなど、記録が向上している種目もあるが、50m走や20mシャトルランの記録は過去最低だった。スポーツ庁は体力や運動能力が低下している要因に肥満の児童・生徒の増加や生活習慣の変化に加え、マスク着用時に激しい運動を控える傾向があることなども挙げた。
 長引くコロナ禍の影響が表れた調査結果ともいえるが、一方で明るい話題もあった。質問紙調査で「体育の授業が楽しい」と答えた児童・生徒が昨年度から増えたことだ。中学校男子では昨年度より4・2ポイント上昇し、56・8%。女子も増加し、中学校で過去最高だった。「運動やスポーツをすることが好き」との回答は、コロナ禍前には戻っていないものの、昨年度よりも増加した。
 では子どもたちは、どのような体育の授業を求めているのだろうか。体育が楽しいと答えた子どもにその理由を尋ねたところ、「友達と一緒にできるから」が中学校男女でトップ。小学校でも約6割が回答した。
 また「楽しくない」「あまり楽しくない」と答えた子どもに、どうすれば今より体育が楽しくなるかを尋ねたところ、自分のペースで運動できることを求める声が小・中学校、男女共に最も多かった。子どもたちは友達と関わり合いながら取り組む授業や、自分の能力に合った運動に取り組める授業を求めているといえるのではないか。
 個々の運動能力に応じた授業をどうつくるか。東京都小学校体育研究会の会長を務める本田幸彦・大田区立田園調布小学校校長は、運動能力や興味・関心はそれぞれの子どもで異なると前置きした上で、教員には「子ども自身がやってみたいことに取り組ませる、成功しやすい場を設定する、などの工夫をしてほしい」と話す。
 友達と関わり合う学びや個人の能力に応じた運動に取り組むために、1人1台の端末活用も進めたい。ただ今回の調査では、授業中のICT活用に学校間で差が大きいことも分かっている。体育でICTを毎時間活用しているのは小学校3%、中学校10%程度。多くは週1時間、または月1時間程度の活用にとどまっていた。
 だが、体育の授業でのICT活用事例は少なくない。端末があれば、動画を見ながら体の動きを学んだり、自分の体の動きを撮影して、改善点を話し合ったりすることも容易にできる。子どもたちの期待に応えられる授業をつくるための強い味方になるはずだ。』

 

 ・・・やはり求められているのは「個別最適な学び」「協働的な学び」の一体化ということでしょうか・・・・


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