支援事例
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2026/07/30
小値賀町商工会 村田めぐみ(津田耕平商店)
規模の小さな事業者は、経営目標を掲げても優先すべき課題や具体的な取り組みを自力で見極めることが難しい。目標を実行可能な計画に落とし込み、実施から改善まで一気通貫で支援することも商工会が担う重要な役割となっている。
海産物の卸・製造販売を手掛ける「津田耕平商店」(小値賀町)は、島の数少ない土産物屋だ。代表の津田喜久美(78)は、気風(きっぷ)のいい性格と高い商品力を背景に、取引先とも良好な関係を築いていた。
一方、小値賀町商工会課長補佐の村田めぐみ(57)は商店の将来を気にしていた。喜寿を迎えた津田は事業承継も視野にあるが、円滑なバトンタッチを実現するには、より良い経営環境を作っておきたい。島内需要だけに売上高を頼るのは限界もあり、取り組んでいなかった「外貨」獲得を後押しする必要性を感じていた。
そこで村田は、島外への販路拡大に向け2025年春、同年秋に実施される商談会への出展をゴールとする伴走支援に乗り出した。
掲げた合言葉は「入口から出口まで」。津田へのヒアリングをベースに、取り組むべき課題を丁寧にあぶり出し、きめ細かい支援メニューを作り上げた。
バイヤーに自社製品を紹介するツール「FCPシート」の作成をはじめ、価格設定、バイヤーの着目点、商談会場での効果的なブースの作り方など、幅広いテーマを専門家も交えサポート。津田が途中でくじけないよう一つ一つの課題に粘り強く取り組み、結果、商談会も無事終えることができた。
小値賀出身でもある村田は「津田耕平商店は島になくてはならない店。商談会の成果で成約が近い案件もあり、今後が楽しみ」と話す。
2026/07/13
松浦市福鷹商工会 八方尚美(大石農場29.oishi)
今春、畜産・精肉業を営む「大石農場29.oishi(にく・おおいし)」の大石恵子(52)と、松浦市福鷹商工会鷹島支所長の八方尚美(55)が、松浦市の大石の店舗で、額を寄せ合いながら書類を読み込む姿があった。
2人が目を通していたのは、昨年末に実施した商品アンケートの調査結果だ。
同商工会では毎年、いくつかの会員事業所をピックアップし、その事業者が製造販売する商品に対するアンケートを行っている。
2025年度は、大石農場など4社が対象に。大石は、自家製の鷹島牛を使い加工したハンバーグとコロッケを調査した。
消費者ニーズや購買動向を探ることができるアンケートは、事業者に貴重なデータをもたらす。
例えば食品の場合、事業者は「とにかくおいしいものを作ることが最優先」と思いがちだ。ある意味正しいが、食べ物は「おいしい」だけで売れるとは限らない。価格、パッケージ、ストーリー、安心感など、購入判断に関わる要素は多岐にわたり、事業者が自身の経験や勘だけに頼るのは危うい。
一方で、小規模事業者が単独でアンケートを行うのは負担が大きいのも事実だ。
このような実情を背景に、同商工会では市場調査の大切さを学んでもらう一環としてアンケートに取り組んできた経緯がある。
今回の大石農場のアンケートを八方が分析した結果、味の評価は非常に高かったものの、パッケージや情報発信、ネーミングなどの面で改善の余地があることが判明。大石は「顧客の生の声を聞くことができる機会はなかなかない。今回集まった声を、今後の商品開発に生かしたい」と話している。
