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2024-02-03 12:51:00

約2,400店の日本食店がひしめく、タイの首都バンコクで「抹茶」を専門に扱う店が活況だ。「よりユニークな日本食文化」を求める消費者が増え、ソーシャルメディアでの体験共有が日常化したことが背景にある。市内のあちこちで見かける「抹茶カフェ」の人気の秘密や、百貨店や大手飲料メーカーにも広がる抹茶のムーブメントを掘り下げる。【NNAタイ 天野友紀子】

抹茶は訪日旅行でよく目にする名物。「タイ人の口に合う」という意見も=バンコク(NNA撮影)

抹茶は訪日旅行でよく目にする名物。「タイ人の口に合う」という意見も=バンコク(NNA撮影)

「MTCH」「SO! MATCHA」「ChaEn」「Fuku Matcha」「Tanuki 261 cha&cafe」――。これらは全て、バンコクにある抹茶メニューに特化したカフェだ。

抹茶ブームの盛り上がりは、日本からタイへの緑茶(抹茶含む)の輸出額の伸びにも表れている。日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所によると、2022年の輸出額は16年比で2倍の6億円超となった。

「抹茶カフェ巡りが趣味の一つ」だというバンコク在住の20代男性は、NNAに対し「抹茶を使ったドリンクは口当たりと味わいがソフトなところがいい」と語る。お気に入りは市内に3店舗を構えるMTCH。オートミルク(オーツ麦でできた植物性ミルク)を使用した抹茶ラテなど「他店では見かけないメニューがおいしい」という。

面前で茶をたてる
プレミア感の演出

MTCHのオーナーであるソラウィット氏は抹茶好きが高じ、5年前に高級住宅街アーリーで店を開いた。おととしの10月には、首都圏鉄道「BTS」のアソーク駅付近に3号店となるスクンビット店を開業。

NNAの取材に対し「もともとタイ人は日本の食べ物や文化、芸術が大好き。抹茶はタイ人の口に合うほか健康への効果も知られるようになり、どんどん人気が高まっている」と語る。

ソラウィット氏は茶農家の栽培や加工の現場まで何度も足を運び、宇治(京都府)と八女(福岡県)の抹茶を厳選。定番の各種抹茶ラテ(150バーツ=約620円から)に、抹茶とゆずソーダをブレンドした「スパークリングゆず」(130バーツ)といった創作メニューまでをそろえる。

MTCHはじめ多くの抹茶カフェが客の目の前で抹茶をたてる。目にも楽しいサービスが好評だ=バンコク(NNA撮影)

ドリンクは注文を受けてから1杯1杯、客の目の前で抹茶の粉を茶こしでふるいにかけ、茶せんでたててつくる。

「もともと高級な抹茶をきめ細かな作法で提供することで、顧客に『プレミアムな価値』を感じてもらっている」とソラウィット氏。クリームのようにとろみのついた濃厚な抹茶が牛乳やソーダに混ざっていく様も目に楽しく、新しもの好きな若者が押し寄せているのもうなずける。

店には客と食事宅配サービスの配達員がひっきりなしに訪れるが、販売数量は3店舗ともあえて1日150~200杯に制限。品質と味を保つためで、店員の教育にも時間をかけている。

ソラウィット氏はワークショップやソーシャルメディアを通じて、抹茶の歴史やたて方、味わい方を広めることにも注力。抹茶はまだ「ニッチな市場だ」と認めつつ、「コーヒーを飲む習慣を抹茶に変えたという消費者も出始めており、これからますます成長・注目されていくはずだ」と期待感を示した。

ブーム背景にSNS
活発な「コト消費」

チュラロンコン大学ビジネススクールのクリティニー・ポンタナラート助教(マーケティング専門)は「素材や製法を厳選した『クラフトドリンク』の流行や、ソーシャルメディアの浸透が抹茶ブームの背景にある」と分析する。

同氏によると、タイでは8~9年前から「スペシャルティコーヒー」やクラフトビールを含むクラフトドリンクが人気を獲得。抹茶もこの流れをくむ飲料だ。

ソーシャルメディアによって「自分が楽しんでいる体験を周囲の人に見せたい」という欲求がかき立てられ、タイ人消費者がより優雅な「コト消費」(体験に価値を見いだす消費)を楽しむようになったことも大きく影響。加えて「基本的な日本食は経験済み」であるタイ人消費者の「特別で上質でストーリー性のある日本の何か」を求める心が、抹茶需要を生み出していると分析する。

抹茶は訪日旅行時に容易に目に入る象徴的な名物。優雅で独特な茶道具の見た目がタイ人の心をくすぐることなども、抹茶人気を後押ししているとの見方だ。

実際、バンコクの抹茶カフェはMTCH以外にも、客の目の前で茶せんを使って抹茶をたてる店が多い。客はスマートフォンを掲げてその様子を写真や動画に収める、というのがお決まりの風景となっている。

MTCHのソラウィット氏(左)は、抹茶文化を広めるワークショップを不定期で開催。20代の男女が興味津々で話に聞き入る=バンコク(NNA撮影)

モールで抹茶フェア
平日でも行列の活況

アイコンサイアムの抹茶フェアは、平日も行列ができる盛況ぶり=バンコク(NNA撮影)

抹茶人気は大手ショッピングモールの催事からも明らかだ。チャオプラヤー川沿いの大型複合施設「アイコンサイアム」と市中心部の大型モール「セントラル・ワールド」は23年6月から7月頭にかけて「抹茶ラバー」と題したフェアを相次いで開催した。

アイコンサイアムでは1カ月にわたり、中核テナントのサイアム高島屋に入居する「CHAYA&CO.」「WABI CHA」「ロイズ(ROYCE’)」など10店超が参加して抹茶ドリンクや抹茶スイーツを販売。

セントラル・ワールドでは「辻利茶舗」「麻布茶房」「Hannari Cafe de Kyoto」など28店がイベントスペース「セントラル・コート」に集結し、自慢の抹茶メニューを売り込んだ。

アイコンサイアムのフェアは平日の昼でも活気があった。20~40代の女性客はNNAに対し「大好きな抹茶プリンを買いに来た」「抹茶の苦みが好き」「健康のために抹茶粉末を購入した」などとコメント。

店側からは「抹茶を使った商品のプロモーションはいつも反響が大きい」(ロイズ)、「繰り返し足を運んでくれる客が多い」(ChaEnティー・エクスペリエンス)といった声が聞かれた。

飲料大手も抹茶商品

大手メーカーの間でも、抹茶商品で売り上げを伸ばそうとする動きが出始めている。タイの大手茶飲料メーカー、イチタン・グループは同7月、静岡県産茶葉を使ったペットボトル入り茶飲料「静岡茶」シリーズから抹茶入りの新商品「静岡玄米茶ウィズ抹茶」を発売した。

抹茶入り新商品の発売に先立ち、サッカー元日本代表の三浦知良選手の次男でタイでも知名度のある総合格闘家、三浦孝太氏を同シリーズの広告塔に起用。商品購入者に抽選で静岡旅行をプレゼントするなど、大々的なプロモーションを行っている。

イチタンは抹茶入り新商品などを起爆剤として、今年の売上高を前年比15%増の73億バーツに引き上げる計画だ。

イチタンの茶飲料以外にも、バンコクの大手コンビニエンスストアでは抹茶味の菓子類が複数見られるなど、抹茶を使った商品は増え続けている。

(天野友紀子)

イチタンの抹茶入り玄米茶は昨年7月から「セブンーイレブン」などで販売を開始した。タイでも人気の格闘家、三浦孝太氏が広告塔を務める=バンコク(NNA撮影)

【カフェビジネス最前線】タイでブーム来た 抹茶カフェの魅力 - NNA

 


2024-01-17 12:28:00

ハラールが非ムスリムの客も呼び込むことも。コロナ後の成長戦略“逆転の発想”

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ムスリムとの共生を考える守護氏(左から3人目)

「ハラール(Ḥalāl)」を扱う飲食店が、コロナ後も順調に増えている。ムスリム(イスラム教徒)対策オンリーと思われがちだが、実は新規顧客獲得に大きな力を発揮する。コロナ禍を乗り越えたハラールを扱う企業の好調さ、今後の見通しについてハラールに関連するコンサルティング業を行うフードダイバーシティ株式会社代表取締役・守護彰浩氏に聞いた。

ハラール店舗の好調の理由

コロナ禍以前の2019年まではインバウンドが活性化したことでインドネシア、マレーシア、中東などのイスラム圏やムスリムを一定数含む国からの訪日客が劇的に増加し、必然的にハラールを扱う店舗も増えた。農林水産省の資料によると、コロナ前の2019年3月時点でムスリムに配慮した外食事業者は880社で、そのうちハラール認証を受けた事業者は242社に及ぶ。ハラール認証とは、その認証期間が対象となる商品やサービスをイスラム法に則って生産、提供されているかを監査して基準を満たしていると認めることで、認証を受けた店舗では店頭にその認証を掲げる。

これらの店舗の中には日本人客を対象とせず、訪日ムスリムと国内在住のムスリムに特化した店舗も存在した。台東区浅草に存在したラーメン店『成田屋』(すでに閉店)はその代表格。日本人客はほとんどいなかったと言われ、筆者が2019年に訪れた際に日本人客は筆者1人だけであった。ところがコロナ禍で2021年には訪日客がコロナ前の2019年の100分の1以下となり、そうした店舗の多くは苦境に陥った。『成田屋』もその例から漏れなかった。

2022年から徐々に訪日客数が回復し、2023年は1月から11月までに2,233万人余を記録。コロナ前の2019年の2,935万人余の76.1%までに戻った(訪日関連の数値はJNTO=日本政府観光局発表)。こうした状況を踏まえ、守護氏は「今(2023年末)、飲食店と訪日客の数が合っていないせいで、ハラールをやっている店は非常に儲かっています。コロナ禍でハラールを扱う店の何割かが閉じてしまったため、生き残った店に多くのお客さんが行っているという感じです。本格的に訪日客が回復した2023年9月以降は、店舗から嬉しい悲鳴が届いています」と話す。

フードダイバーシティ株式会社代表取締役・守護彰浩氏

非ムスリムを呼び込む必要性

ハラールの店舗が減ったところに訪日客が回復したので需要が供給を上回っている状況であるが、コロナ後、特に意識すべきはハラールがムスリム以外にも決定的な集客能力を発揮することである。

ハラールとは「イスラム法で合法」の意味で、ムスリムも食べることができる食材のこと。多くの日本人が誤解していると思われるが、ハラール(食材)は「ムスリム専用の食事」ではない。「非ムスリムもムスリムも食べられる食事(食材)」で、このことはハラールを考える上で重要な意味を有する。

豚肉やアルコールはムスリムにとって禁忌であることはよく知られている。牛肉や鶏肉も宗教の教義に従って処理された食材だけがハラールで、そうではないものはムスリムにとってハラーム(禁忌)となる。

多くの日本人にはハラームかハラールかは食べる上では関係がない。たとえば牛肉であれば、食肉にする際に通常の処理ならハラームで、「アッラーアクバル(アラーは偉大なり)と唱えながら、教義に従った方法で処理すればハラールである。結果、客の前に出てくる肉にハラームとハラールで全く差異はない。アルコールが入る酢や味醂は使用できないが、純米酢など無添加の酢やハラール認証のある酢、ハラール認証のある味醂風調味料は使用できる。そうなると、ハラールの店舗に日本人が入っても当該店舗がハラール対応をしていることに気付かない可能性はある。

ムスリムは自国のサイトを利用して日本でハラール対応をしている店舗を見つけてから来日することが多く、ハラール目当てで入店する。一方、多くの日本人は単純に「この店は美味しいから」と考えて暖簾をくぐる。つまり、文化的宗教的多様性を持つ顧客に対応している店舗は、訪日客がほぼゼロになったコロナ禍でも日本人客で持ち堪えることができたのである。

「その部分はまさに私がコロナ前から警鐘を鳴らしていた部分です。訪日客に特化した店舗は全部ではありませんが、やっていけなくなってしまったところもあります。結果を出している店舗は『ムスリムも、日本人も』という混合型をとっています。パンデミックみたいなものは今後も起きると思います。当社がコンサルティングする際には、最初はハラールについてなんとなく難しいイメージを持たれますが、豚とアルコールなしでいつも通りの料理を作ってくださいと伝えると、日本のシェフはしっかりと対応ができます」

なお、ムスリムには断食月(ラマダーン)があり、その期間は太陽が出ている間は水も飲むことができないため、その時期、ムスリムの客は1人も入らない。その期間中は旅行もしないことが多いため、訪日客に特化してハラール店舗を運営するのは、日本ではほぼ不可能と言われている。

ハラールが非ムスリムの客も呼び込むことも。コロナ後の成長戦略“逆転の発想”

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打ち合わせをする守護氏

アフターコロナの2つのポイント

飲食業にとってハラールはコロナ後の成長戦略の要ともなるシステムである。コロナ後のハラール市場の質的変化について、守護氏は2つのポイントを挙げる。

①ハラールの一般化と実用性の認識
②円安

■ハラールの一般化と実用性の認識
コロナ前は物珍しさからハラールの料理を食べてみたいという客もあったが、今ではそうした人は少なくなったという。ハラールと全く気付かない日本人客が多い中、増えているのが「集団の中にムスリムがいるので、ハラール対応の店でないと入れない」という客層である。

マレーシアは国民の60%程度、シンガポールは約15%がムスリムである。仮にシンガポールからの団体客10人がやってきたら、1人はムスリムの可能性がある。集団で食事に行く場合、ハラール対応をしていない店だと、その1人のムスリムが食べられないから旅行会社もその店を選ぶことはできないが、ハラール対応の店舗なら10人全員が食べられる。

「ハラール対応店にやってくるムスリムは、その集団の全員がムスリムである必要はありません。10人の団体でムスリムが1人でもいれば、その10人の客を獲得する可能性があります。訪日客だけではなく日本の企業のMICE(ミーティング、研修旅行、国際会議、展示会)でも同じです。その売上がハラールを導入した企業にとっては非常に大きいのです」

こうしたことは多文化共生、異文化理解が叫ばれる時代においては極めて重要。日本でも外国人を雇用する企業が増えたが、集団で会食する機会に一部の従業員が宗教上の理由から食べることができない事態になれば、その企業の多文化共生への理解が足りないと評価されかねない。人の行き来がこれまで以上に盛んになるアフターコロナで求められるのは、ムスリムも非ムスリムもウエルカムのハイブリッド型(守護氏)店舗ということになる。

■円安という追い風
②については、ドル円相場は2019年12月の平均で1ドル=109.29円であったものが、2024年1月5日には1ドル=144.64円と32%も下落した。コロナ前に訪日客が1万900円使って100ドルを支払っていたところ、コロナ後は1万900円を使っても約75ドル支払えば良い計算となる。自然と訪日客の財布の紐も緩くなる。

「円安が一気に進行したために客単価が上がっています。東南アジアからいらっしゃる方も『日本は安い』と言う方が多く、メニューの一番高い料理から頼んでいくという方が増えたという報告を受けています。ラーメン屋さんならトッピングはフルで、という方も多いようです」

守護氏がコンサルティングを行った台東区の居酒屋『博多前炉ばた 一承 東京上野』は客単価で5,000円から6,000円の店で、日本人客とムスリムの双方を集客するハイブリッド型。そこではムスリムのために1枚2万5,000円の神戸牛のステーキを提供している。通常のメニューであればハラールでも仕入れ値は変わらないが、神戸牛のハラールステーキのような希少な肉の場合はどうしても仕入れ値が高くなってしまう。それもあって、ムスリムだけに提供しているという。

「『一承』様は普通の居酒屋さんですが、ハラール神戸牛がかなり数が出ているそうです。以前、シンガポールからやってきた3人組が1人1枚ずつステーキを頼み、3人で8万円以上の会計になったと聞きました。コロナで訪日を3年間我慢したというのもあるのでしょう、富裕層が財布の紐が緩くなり、そうした消費をする方が増えてきた印象です。日本で有名なものを食べたというニーズが強いのでしょう」

ハラールが新規顧客を呼び込み、そこに円安の追い風が吹いた結果と言ってよさそうである。

ハラール神戸牛はお客様に示してから提供している(『一承』東京上野店の紹介ビデオ画面から)

ハラールがアフターコロナの切り札に

少子高齢化、人口減少が続く日本社会において、急激に客や売上を伸ばすのは簡単ではない。しかし、唯一と言っていい成長部門のインバウンドを利用すること、また、進む多文化共生の意識も加えて、ハラールは成長力を秘めたコンテンツと言えるのかもしれない。

守護氏は「こうしたやり方は私が編み出したものではありません。海外のレストランでは当たり前のことです。海外は多民族国家が多く日本以上に多様化に対応しなければいけない土壌がありますから。ハラールだけ特別オペレーションにしてというのではなく、全部をハラールにしてしまうというのがほとんどです。日本も多文化共生が求められる時代ですから、きちんとそうした海外の事例は学ぶべきだと思います」と強調する。

アフターコロナは本格的な異文化との交流に備える必要性が高まるのは必至。ハラールのシステムはそうした時代の切り札になり得ると言って良さそうである。

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2024-01-17 12:27:00

 

飲食店チェーンの店舗数一覧。業態別の売上動向や人気店の口コミも紹介!

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写真はイメージ。画像素材:PIXTA

新型コロナウイルス感染症拡大によって大きな影響を受けた飲食業界。5類移行後は売上も回復傾向にあるが、チェーン店の現状はどのようになっているのだろうか。今回は、日本フードサービス協会の調査結果と日本ソフト販売株式会社の調査結果を参考に、業態別の2023年9月の売上動向とチェーン店の店舗数を紹介する。

ファミリーレストラン業態の売上動向と大手チェーンの店舗数

ファミリーレストラン業態の2023年9月の全体売上は、前年比117.3%、コロナ禍前の2019年と比べると98.4%となった。特に伸びているのが「中華」で、残暑のビール販売が好調だったこともあり、売上は前年比120.9%となっている。「洋風」は価格訴求型のキャンペーンが低価格支持層に好評だったこともあり、前年比117.9%の売上、「和風」は敬老の日を含めた連休の家族宴会などが増えたことで、前年比117.0%の売上となった。「焼き肉」は、食べ放題の店舗で売上堅調だったこともあり、業態の売上は112.6%となったが、価格改定の影響もあり平日の客足に影響した店舗も見られた。

ファミリーレストラン業態のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

ガスト:1,317
サイゼリヤ:1,073
ジョイフル:615
ココス:512
バーミヤン:355
デニーズ:320
ジョリーパスタ:306
ロイヤルホスト:218
和食さと:209
ジョナサン:206

「ガストのモーニングメニューはコスパがよくて大好き。ドリンク飲み放題、スープ飲み放題で、Wi-Fiもつながる。新聞も読めて、利用しない手はないですね」
「サイゼリヤはリーズナブルなので、家族でたくさん食べても、お財布の中身を気にしなくて大丈夫。特にミラノ風ドリアはリーズナブルで美味しいです」
「ジョナサンの日替わりランチはワンコインで500円。コスパ最高です。ハンバーグが値段の割にボリュームもあって美味しかったです」

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

パブ・居酒屋業態の売上動向と大手チェーンの店舗数

パブ・居酒屋業態は、前年比130.0%、2019年比69.1%となった。残暑が長引いたこともあってビール販売が好調。特に9月後半は堅調に推移した。コロナ禍前の売上や店舗数にはなかなか戻らないが、1店舗あたりの売上は回復傾向にある。一部の繁華街では低価格訴求型の店舗なども見られるようだ。

パブ・居酒屋業態のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

鳥貴族:624
やきとり大吉:512
魚民:432
串カツ田中:309
本格職人握り寿司居酒屋 や台ずし:299
八剣伝:233
目利きの銀次:233
養老乃瀧:220
くいもの屋わん:179
庄や:146

「鳥貴族は価格が手頃なので安心して飲めます。焼き鳥中心の料理はどれも美味しい。キャベツは何度おかわりしてもいいのでオススメです」
「焼き鳥を食べるならやっぱりやきとり大吉ですね。焼鳥のメニューが豊富で嬉しいです」
「魚民はどこも座席がセパレートされていて、個室ではないけど個室感があって好き。値段の割に料理が美味しくて満足です」

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

ファーストフード業態の売上動向と大手チェーンの店舗数

ファーストフード業態の全体売上は、前年比112.6%、2019年比では122.9%となった。特に「洋風」は各社の秋の季節メニューキャンペーンが好調で前年比111.6%、2019年比では140.8%となっている。「和風」も「洋風」同様に秋メニューが好調。前年比116.3%となった。「麺類」も好調で、残暑が長引いて冷たいメニューやビール販売が伸びた結果、売上は前年比114.7%となった。「持ち帰り米飯/回転寿司」は前年比107.6%だったが、「その他」は、残暑で「アイスクリーム」の売上が伸びて前年比117.2%となっている。

ファーストフード業態のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

マクドナルド:2,959
ほっともっと:2,437
モスバーガー:1,268
ケンタッキーフライドチキン:1,189
ドミノピザ:953
ほっかほっか亭:800
ピザーラ:537
ピザハット:506
銀だこ:490
本家かまどや:406

「マクドナルドは昔から変わらない美味しさで、どこに行ってもあるという安心感があります。季節限定のメニューをいつも楽しみにしています」
「ほっともっとは早くて美味しくてコスパ最強です。手軽に利用できていつも助かっています」
「モスバーガーは注文してから作ってくれるのが嬉しい。ボリューム感もあるし、材料の産地の名前も書いてあるから安心できます」

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

喫茶業態の売上動向と大手チェーンの店舗数

喫茶業態は、立地などは関係なく全体的に緩やかな回復傾向にある。売上は前年比120.0%、2019年比で96.2%となっている。季節メニューが好調だったこともあり、客数は前年比109.1%、客単価も前年比109.9%と回復してきている。

喫茶業態のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

スターバックスコーヒー:1,784
ドトールコーヒーショップ:1,046
コメダ珈琲店:924
タリーズコーヒー:757
サンマルクカフェ:333
星乃珈琲店:287
珈琲館:208
CAFE de CRIE:182
PRONTO:179

「スターバックスコーヒーに行くと、メニューが多彩でいつも迷ってしまいます。店内のインテリアなども落ち着いていて、大人の空間という感じでゆっくりできます」
「ドトールコーヒーショップは他のカフェと比べてもお手頃な価格で、しかもとても美味しい! 特に注文してから作ってくれるミラノサンドが大好きです」
「コメダ珈琲は、コーヒーを注文すればトーストと卵がついてくるモーニングがあるのでコスパ最高。名物のシロノワールをはじめ、料理はどれもボリューム満点です」

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

その他の業態の売上動向と大手チェーンの店舗数

その他の業態として、和食系と洋食系の店舗数ランキングを紹介する。和食系は鍋・しゃぶしゃぶ、寿司、牛丼・丼物、とんかつ・かつ丼、てんぷら・天丼、そば、うどんなど、洋食系は創作料理・レストラン、カレー、ハンバーグ・ステーキ、パスタ・ピザなどのチェーン店となっている。

和食系のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

すき家:1,937
吉野家:1,188
松屋:992
丸亀製麺:824
スシロー:634
はま寿司:574
くら寿司:532
なか卯:461
かつや:450
丼丸:416

「すき家はほかの牛丼チェーンに比べて牛丼のバリエーションが豊富で楽しい。提供も早くて値段も安い。最高です」
「牛丼はやっぱり吉野家が一番です。肉の柔らかさとつゆの旨さは他では真似できない味わい」
「松屋は牛丼に必ず味噌汁がついていたり、定食のライスがおかわり自由だったりするのが嬉しい」

洋食系のチェーン店舗数上位10社と、利用者の口コミは下記のとおり。

写真はイメージ。画像素材:PIXTA

カレーハウス CoCo壱番屋:1,218
びっくりドンキー:327
いきなり!ステーキ:207
洋麺屋五右衛門:207
ペッパーランチ:181
鎌倉パスタ:181
ブロンコビリー:133
マイカリー食堂:127
ステーキ宮:123
テン.フォー:86

「カレーといったらやっぱりココイチ! トッピングの組み合わせで何通りものカレーができるので飽きません」
「ハンバーグを食べたくなったら必ずびっくりドンキーに行きます。ハンバーグのメニューが豊富で、サイズを選べるのも嬉しい」
「手軽にステーキが食べられるいきなり!ステーキ。実は、ステーキだけでなくハンバーグも美味しいんです」

ここ最近では、原材料や人件費の高騰でも苦境に立たされている飲食業界。店舗数はまだコロナ禍前の状態に戻ってきてはいないが、インバウンド需要も回復してきており、全体的な売上も回復傾向にあると言えるだろう。アフターコロナ時代において、チェーン店がこの苦境をどう乗り越えるか注目したい。

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2023-12-27 12:26:00

米ファストフード大手、ストリーミング業界に異例の新規参入画策

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米国のファストフードチェーン大手のChick-fil-A(チックフィレイ)が、ストリーミング市場に参入するもようだ。チキンに特化したメニューで知られる同チェーンは、これまでのブランドや商品とは無関係のオリジナル番組を配信するエンタメ系アプリのプロデューサーを募集する求人情報を出している。

テネシー州のテレビ局WVLTが報じたところによると、チックフィレイは、「PLAY」と呼ばれるアプリの立ち上げに向けて、制作スタッフを自社サイトで募集。求人情報によると、このアプリは、チックフィレイの商品やブランドとは必ずしも関連性を持たないオリジナルのエンタメ番組を配信するもので、そのコンテンツには家族向けのポッドキャスト番組やオリジナルのアニメ、リアリティ番組やゲーム番組などが含まれる可能性がある。

同社は、5年から6年の実務経験を持つ、さまざまな形態のコンテンツのプロデューサーを求めている。PLAYアプリの立ち上げの時期やその他の詳細は明らかにしておらず、求人情報以外では正式なアナウンスをしてない。

ジョージア州アトランタに本社を置くチックフィレイは、フライドチキンのサンドイッチで有名なチェーンだが、2019年から毎年ホリデーシーズンにアニメ映画を公開している。今年は、2021年に就任したアンドリュー・キャシー最高経営責任者(CEO)の指揮下で、子供向けのパズルやゲームの販売を開始した。

しかし、チックフィレイが参入しようとしているストリーミング業界は競争が激しく、加入者数の伸びの予測が難しく、利益率も不安定だ。異業種からコンテンツ業界への参入を目指す企業は同社だけではなく、マテルやハズブロのような玩具メーカーもそれぞれ、『バービー』や『ダンジョンズ&ドラゴンズ』といった映画で成功を収めている。

チックフィレイは近年、いくつかの批判も浴びている。同社の慈善団体であるチックフィレイ財団は、反LGBTQ的とされる団体への寄付で批判にさらされた。さらに、前CEOのダン・キャシーは同性婚に反対する過去の発言で非難を浴びていた。しかし、チックフィレイ財団は2019年、物議を醸した寄付を停止し、代わりにホームレスの問題や教育問題に取り組む少数の団体に寄付を集中させると発表。この決定は、一部の保守派の怒りを買っていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

米ファストフード大手、ストリーミング業界に異例の新規参入画策 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

 


2023-12-27 12:10:00

【企業目標マネジメント・システム】【4】

「マネジメント計画」を理解したならば、「コントロールの意義」について、理解しなければならない。

[4]コントロールの意義

「コントロール」は、「管理」のためのものではなく、「マネジメント」を活性化するものであり、「企業目標マネジメント・システム」を着実に推進し、「全員参加マネジメント」の「柱」と位置づけるものである。

(1)コントロールのプロセス

  計画実施と評価

「マネジメント」の{コントロール」は、「マネジメント・プロセス」の実施段階において、各「戦略」や各「計画」の「動機づけ」を行う。さらに「逸脱」していなか、新たな社会的経済的環境の変化がないかの動向などのチェックを行い、「調整」「修正」「コントロール」といった「マネジメント活動」を平行して行い、実施活動を「計画」の達成へと「パワー」や「組織力」を発揮させていく。

さらに、「計画実施」「マネジメント計画」と、それがもたらした「実際の成果」とを比較して、「マネジメント計画」のあり方が評価される。そして、次の「計画設定」に「情報」や「課題」を提供し、さらに新たな「マネジメント活動」の「源泉」につなげるものであり、この繰り返しが企業の「活性力」をつけていくものである。

  情報の流れと意思決定・評価ルール

「マネジメント計画」の各段階で相互の調整があり、また情報が共有されることによって、各組織が有機的に結合させるとともに、必要な情報やフィードバック情報が適宜収集・分析・提供されなくてはならない。また、「意思決定・評価」のルールを設定しておき、必要に応じて「計画」のプロセスで適用して、「マネジメント計画」の推進をスムーズに行う。

  コントロールのプロセス

1.マネジメント計画の策定

2.実績測定と評価

3.計画と実績の差異分析

4.修正計画と当初計画の比較

5.修正計画の実施

6.修正計画の実施測定と評価

7.次期マネジメント計画の策定への提言

(2)コントロールの機能

「コントロール」という言葉は、日本語だと「統制」となるので、「支配」というイメージがある。しかし、本来は「マネジメント・サイクル」の「統制化」であり、実際の「マネジメント活動」を計画通りに実行する「機能」なのである。「コントロール」は、当初計画が達せられないと見込んだときに、「修正計画」を行なわなければならないが、その前に「当初計画」にいかに近づいていくかの「施策」を検討することである。

つまり、「コントロール」というのは、実際の「マネジメント活動」の標準を定めて、「計画遂行」に入ったら実際の「マネジメント活動」の状況を調べ、あるべき「目標」との比較を行い、その間に「課題」があれば、修正措置を講じて、実際の「マネジメント活動」を調整して、あるべき「計画」を達成させるための行動なのである。

(3)フィードバックとフィードフォワード

  フィードバック

「フィードバック」は、「乱気流とカオス時代」には、社会的経済的環境の変化が激しいので、修正措置を即実践することが要請されるので、「情報システム」の確立が不可欠である。「マネジメント情報」の「フィードバック」の自動化の範囲が拡大され「コントロール」の特性に適合した「システム」を設計しなければならない。

  フィードフォワード

「フィードバック」は、「マネジメント情報」の即時化によって迅速になったとはいえ、あくまで後追いの「コントロール」である。しかし、「コントロール」は、事後的な「マネジメント情報」の「フィードバック」に加え、「計画」からの「差異」を生じる前に「予防」のために、「マネジメント情報」の「フィードフォワード」が要請されるようになった。

つまり、「実績」が「目標」から逸脱することを示す「事前情報」を収集して、事前の「修正活動」を行うことによって、「当初計画」に合致した「マネジメント活動」を行う「システム」である。

(4)コントロールの方法

「マネジメント・コントロール」は、企業の「マネジメント活動」全体について行うものであるから、次のような方法によって行われる。

  予算制度

「マネジメント・コントロール」を総合的に行う「システム」として、「予算制度」がある。これは「予算」を「編成」し、それを実施していくことによって、「マネジメント・コントロール」をしていく方法である。「予算制度」の「機能」としては、「計画機能」「調整機能」「統制機能」があり、次のように行なわれる。

1.予算方針・目標のコミュニケーション

2.各部門予算案の作成

3.企業目標マネジメント・システムによる予算の決定

4.実績測定・評価

5.計画と実績の差異分析 

6.修正計画と当初計画の比較

7.修正計画の実施

8.修正計画の実施測定と評価

9.次期予算策定への提言

  監査

企業内外の「監査役」や「取締役」によって行われる「コントロール・システム」で、企業全体の「マネジメント活動」の「監査」を行う。特に、「社外監査役」や「社外取締役」の第三者としての「監査」が重要視されている。

「マネジメント活動」は「適正か不適切」か、「目標との差異は」「情報は正確か」「スタッフのモラ-ルは」「全員マネジメントが行なわれているか」「企業目標マネジメント・システムは着実に実行されているか」などについて積極的に「提言」しなければならない。

 

 

 


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